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糖尿病3分間ラーニング
糖尿病性神経障害の実態調査 「神経障害あり」は37%
2002年01月11日
カテゴリー: 糖尿病合併症  糖尿病実態調査 

「日臨内研究2000」
 日本臨床内科医会(会長:後藤由夫)は、糖尿病の合併症で最も頻度の高い糖尿病性神経障害について調査を行い結果を発表した。調査について「日本臨床内科医会会誌」2001年9月、12月号に掲載された。

 調査は同会会員のうち1,249名が参加し、1万2,860例を対象とした。解析対象となった糖尿病患者は1万2,821例。

 医師が神経障害ありと判断したのは4,709例(37%)で、網膜症23%、腎症14%に比べ高率で、糖尿病患者の3分の1以上を占めていた。

  • 神経障害は加齢に伴って高率になる傾向が網膜症や腎症より顕著で、20歳代では14%だが、70歳代では42%に達した。糖尿病発病年齢別は、20〜40歳代発病症例で比較的高頻度だった。

  • 治療法別に神経障害の頻度を見ると、食事療法だけの症例では24%と低いが、経口糖尿病治療薬中の症例では35%、インスリン治療中の症例では53%と高率だった。血糖コントロール別に見ても、コントロール不良の症例ほど高率だった。

  • 神経障害例におけるBMI(肥満指数)の分布は、18未満が4%、18〜19が10%、20〜22が33%、23〜24が24%、25〜29が26%、30以上が4%だった。日本臨床内科医会では、「神経障害による苦痛、運動の制限、骨格筋の萎縮、自律神経障害による消化吸収能障害などが体重減少を招くのではないか」と分析している。
 この他、糖尿病の罹病年数、コントロール状態、年齢別にみた治療法、治療法別にみた合併症など、多くの興味ある結果が報告された。
 この調査に基づき同会では以下のような神経障害の外来診断基準をまとめた。

日本臨床内科医会の「糖尿病性多発性神経障害の外来診断基準」

1. 検査
次のように配点し、4点以上あること。
(1) アキレス腱反射消失:左右それぞれ2点
(2) アキレス腱反射減弱、足の振動覚・痛覚・冷覚の低下あるいは消失:左右それぞれ1点

2. 症状
下記のうち2つ以上あること。
足底の異常感覚、足底の感覚鈍麻、足(下腿)のしびれ感、蟻走感、足が冷たい、足の灼熱感、こむらがえり、(夜間増強することの多い)疼痛、立ちくらみ(起立性低血圧)
症状が1つのときはこれに順ずる。
得点が4点以上で症状が無い場合は無症状性とする。

3.
神経障害の原因が糖尿病以外には考えられないこと。

以上の3条件が認められる場合を糖尿病性神経障害と診断する。


一般社団法人 日本臨床内科医会
[ Terahata ]
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