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2006年11月30日

味の素など、速効型血糖降下剤 インスリン抵抗性改善剤との併用を追加申請

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 味の素とアステラス製薬は、共同で開発を進めていた速効型食後血糖降下剤「ファスティック®錠/スターシス®錠」(一般名:ナテグリニド)のインスリン抵抗性改善剤との併用療法について、日本人での臨床試験を行い、効能追加を承認申請したと発表した。米国では両剤の併用療法はすでに承認されている

 ナテグリニドは、アミノ酸誘導体からなる速効・短時間型のインスリン分泌促進薬で、1999年8月に発売された。SU剤と同じように膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促す作用があり、服用後にすぐに作用が現われ作用時間が短いという特徴がある。α-グルコシダーゼ阻害剤と同じように、食後過血糖の改善を目的に使われる。

 2型糖尿病の患者では、食後にインスリンが遅れて分泌されるため、食後過血糖になることがある。その場合にこの薬を服用すると、食事直後からインスリン分泌が始まり高血糖を抑えることができる。

 一方、インスリン抵抗性改善剤は、インスリン作用の増強により主に末梢組織(骨格筋・脂肪)への糖取り込みを促進するとともに、肝での糖新生も抑制する作用がある。

 高血糖になる原因は、膵臓のインスリン分泌量が足りないことのほかに、インスリンに対する体の反応が鈍くなり血糖値が下がらないこと(インスリン抵抗性)がある。インスリン抵抗性があるかないかは、血中インスリン値などの検査で判断される。検査により血中インスリンが減っていないと分かれば、インスリン抵抗性が原因で高血糖になっていると推測される。

詳しくはアステラス製薬(株)のサイトへ(プレスリリース)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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