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2011年08月12日

18歳未満の児童(1型・2型糖尿病)は医療費の補助を受けられるのをご存知?

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 厚生労働省は8月10日、「小児慢性特定疾患治療研究事業」の対象疾患などについて、わかりやすくまとめたリーフレットを公開した。

厚生労働省がまとめたリーフレット

 1型糖尿病は、自己免疫疾患(免疫機能が自分のからだに対して働いてしまう病気)などが原因で、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊されて発病するタイプの糖尿病。日本人に多い2型糖尿病と異なり、生活習慣と関係なく発病し、小児・若年期に発病することが多い。

 インスリンを注射などで補わないと生命を維持できない「インスリン依存状態」になるので、インスリン療法が欠かせない。治療は長期間にわたり、医療費の負担も高額となる。そのため、患者の家庭の医療費の負担を減らすために、都道府県や指定都市、中核市が「小児慢性特定疾患治療研究事業」を運営している。

 事業は11疾患群(514疾患)を対象とし、糖尿病では、1型糖尿病、2型糖尿病、その他の糖尿病が認められ、入院と通院の両方が補助の対象となる。事業の対象年齢は18歳未満の児童で、引き続き治療が必要と認められる場合は、期間が20歳未満まで引き上げられる。

 補助を受けた時の自己負担額(医療機関での支払い額)は、原則としては0円になるが、所得の多い家庭では一定の限度額を負担しなければならないこともある。

 適用を受けるためには申請書類を保健所に出す必要がある。必要な書類は主に(1)交付申請書、(2)医療意見書、(3)児童の属する世帯の住民票等の写し、(4)保護者等児童の生計を主として維持する者の所得等に関する状況を確認することができる書類の写し。

 「小児慢性特定疾患治療研究事業」について、詳しくは厚生労働省の下記ページで公開されている。

ご存知ですか? 小児慢性特定疾患対策(厚生労働省)
小児慢性特定疾患治療研究事業の概要(厚生労働省)

 対象疾患や事業の内容などの詳しい情報は、下記ホームページでも公開されている。
国立成育医療センター研究所成育政策科学研究部
社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 日本子ども家庭総合研究所

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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