ニュース
2013年10月28日
血栓症を防ぐ7つの方法 簡単な対策で血栓リスクが4割低下
血栓ができにくい生活スタイル 運動と体重コントロール
血栓とは、血管の中にできる血液の塊のこと。「血液が固まりやすい」、「血管壁に傷がつく」、「血流が遅くなる」といった要因が重なり合うと、血栓ができやすくなる。
血栓は動脈だけでなく静脈にもできることがある。脚の静脈に血栓ができると、血流が妨げられ、脚に血液がたまる(深部静脈血栓症)。脚の静脈の血栓は、何らかの拍子に血管の壁からはがれることがある。はがれた血栓は血流に乗って心臓に運ばれ、さらには肺に入って血管を詰まらせることがある(肺塞栓症)。
米国心臓学会によると、米国では5分に1人が深部静脈血栓症や肺塞栓症により死亡しているという。
また、心臓の中でできた血栓が、血液を通して脳へ運ばれ、脳動脈を詰まらせ脳梗塞を引き起こす「心原性脳梗塞」は突然発症し、麻痺や意識障害が起こり、死に至る場合もある危険な病気だ。
60歳以上の人に発症しやすく、心房細動(脈拍が不規則に乱れる不整脈)などの心疾患により不整脈が起こると、心臓の働きが悪くなり、血流がよどみ、心臓内の血液が固まって血栓ができやすくなる。
研究では、45歳以上の男女3万239万人を対象に、4.6年の追跡調査を行った。米国心臓学会が提唱している7つの簡単な方法「ライフ シンプル 7」の実行の程度にもとづいて、参加者の心臓の健康状態を評価した。
研究チームは、参加者を心臓の健康状態で不適切群、平均群、最適群の3群に分け、血栓発生率を比較した。その結果、不適切群に比べ、最適群では血栓リスクが44%低く、平均群では38%低かった。運動をして標準体重を維持することが、血栓リスク低減におけるもっとも重要な2つの因子であることが判明した。
次は...心臓病を防ぐ7つの簡単な方法(ライフ シンプル 7)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
糖尿病合併症の関連記事
- 減塩は難しくない 糖尿病の人も減塩は必須 減塩の新しい考え方「かるしお」を提唱
- わずか20分のウォーキングで糖尿病や高血圧を改善 座ったままの時間の長い人は立ち上がって運動を
- うつ病は糖尿病の危険因子 うつ病を治療すると血糖管理も改善 両方を良くする「マインドフルネス」とは?
- 「低カロリー食」は糖尿病の人にとって有益 カロリー制限で筋肉も若返る タンパク質を十分にとることも大切
- 糖尿病の人はアルコールの飲みすぎにご注意 ノンアルコール飲料を活用すれば飲酒量を減らせる
- ヨーグルトやチーズなどが糖尿病リスクを減少 ジャンクフードから置き換えると効果 認知機能も上昇
- 糖尿病は運動不足の影響がもっとも大きい ウォーキングなどの運動で合併症を予防 筋肉を減らさないことが大切
- 心臓・腎臓・糖尿病の3つは相互に関連 「心腎代謝連関」に注目 検査で異常が出たら放っておかないで治療を
- 30歳で糖尿病になると寿命が14年短くなる 糖尿病を管理して合併症を防げば長生きできる
- わずか10分の「階段の上り下り」が立派な運動になる 運動で糖尿病を改善 短い時間に集中して運動