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2014年11月12日

糖尿病レシピ全国コンテストの受賞者を発表 日本糖尿病協会

キーワード
食事療法
 日本糖尿病協会は先月、糖尿病患者が楽しめるメニューを考える「第1回 チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」の受賞者を発表した。

 コンテストでは、若い世代に糖尿病への関心を高めてもらうため、栄養士・管理栄養士を目指す全国の学生を対象にレシピを募集した。テーマは「おいしい、バランスの良い手作りごはんで、健康&幸せ家族を目指そう!」。

 糖尿病予備群・糖尿病患者向けのレシピとして、1食500〜600kcalで炭水化物55〜60%・タンパク質15〜20%・脂質25%未満に調整した「朝食献立」と「お弁当」、200〜250kcalで噛む力が弱くなった高齢者向けの「主菜Aコース」、地産地消の食材を使った「主菜Bコース」を募集。

 全国から119件の応募があり、12チームが決勝に進んだ。医師や管理栄養士らが栄養バランス、料理の手軽さ、味などを基準に審査した。主な受賞者は以下の通り――

最優秀賞朝食献立部門川崎医療福祉大学おいしー!ヘルシー!満腹朝ごはん
優秀賞朝食献立部門中村学園大学洋食爽やか彩りモーニングセット
優秀賞お弁当部門武庫川女子大学・武庫川女子短期大学血糖そのまま!まんぷく御膳〜地域のおいしい食材を使って〜
優秀賞主菜部門京都栄養医療専門学校トマトとツナのお麩グラタン
審査員特別賞主菜部門四国大学短期大学部阿波尾鶏のレンコンすだちソースかけ
満足度の高い食事療法を提案できる栄養士に期待
 最優秀賞に選ばれたのは、川崎医療福祉大学(岡山県)チームの「おいしー!ヘルシー!満腹朝ごはん」。ごはんに細かく刻んだしらたきを混ぜてカロリーを抑え、コーンやパセリで彩りを添えた。主菜はサケの菜種焼きの付け合わせや、具だくさんのみそ汁には、ショウガ、白菜、シイタケといった野菜を豊富に使った。

 「しらたきを炒めて臭みをとるなど細かい配慮が目を引いた。エネルギーを抑えながらも、満腹感が得られ、味のバランスと彩りがよく、朝が来たと感じられるメニュー」との講評を得た。

 優秀賞に選ばれた中村学園大学(福岡県)チームの「洋食爽やか彩りモーニングセット」は、手作りのパンを取り入れ、歯ごたえと見た目にも工夫を凝らした。調理時間は30分以内で、費用は500円程度だという。

 「栄養バランスとエネルギー摂取量を考えた食事は、糖尿病患者が必ず実施する治療の基本。カロリーや塩分、栄養バランスの良い食事を提供するとともに、糖尿病であってもおいしく、楽しく食事をし、満足度の高い食事療法を提案できる栄養士には大きな期待が寄せられている」と、審査員は述べている。

 レシピは、糖尿病の予防や治療に役立ててもらうために、全国の医療機関の窓口などで配られる予定。

公益社団法人日本糖尿病協会
チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト(公益社団法人日本糖尿病協会)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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