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糖尿病3分間ラーニング
60歳以上の約700万人が足病変を発症、フットケア啓発を
2015年02月10日
カテゴリー:2015年  糖尿病合併症 

フットくん

 日本では60歳以上の約700万人が足病変を発症し、重症化して足切断に至る人は年間1万人に上ると言われている(日本フットケア学会、日本下肢救済・足病学会、日本メドトロニック 調べ)。今後さらに高齢化が進み、糖尿病の人が増えることで、重症下肢虚血(CLI)が引き起こす「足病変」患者さんも同時に増加していくことが予測される。
 この現状に警鐘を鳴らし、足病変に対する認知拡大を啓発する「Act Against Amputation」プロジェクト発足から1年、同会が担う救肢に対するミッションを改めて確認する声明が発表された。
2月10日は「フットケアの日」、そしてAAA活動スタートの日

 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病患者とその予備群は約2,000万人と推計されており、そのうちの15%、約300万人が末梢動脈疾患(PAD)合併患者と推定されている。末梢動脈疾患を含む重症下肢虚血に対する認知は低く、医療機関側の体制についても課題が多いと言われる。

足病変にまつわる現状
  1. 重症下肢虚血(CLI)を知らない人が多くいる。リスクのある足に対して定期的な検診・スクリーニングが行われていない。
  2. 治療は地域格差があり、日本中どこでも同様の治療が行えるわけではない。ある病院で下肢救済が行えるが、ある病院では切断、さらには死亡に至るという格差が歴然と存在する。
  3. 下肢救済を適切に行える拠点病院は数が少ない。国立がんセンターのような、行政主導でつくられた下肢救済センターはまだひとつもない。
  4. 拠点病院を支援する一般病院の数も少なく、足病変をもった患者さんは断られることが多い。つまり連携も困難な状況である。
  5. 足を失うと生活が変わり、精神的な影響も大きい。にもかかわらず、この分野で患者さんの精神的なケアに取り組むことはほとんど皆無である。どの病院もそこまで手が回らない。

 これらを是正するために取り組むべき課題は山積しているが、行政主体でやらなければならないことを、現場がやらなければならない状況だ。今は、救肢の使命に燃える医師の情熱に支えられているが、疲弊が続けば、やがて高く熱いモチベーションも消えてしまうかもしれない。

 こういった現状について認知を広め、糖尿病患者さんや医療従事者をはじめ、産学が結集、連携してこれらの課題に取り組んでいかなくてはならない。その一翼を担うのがAAAである。ぜひ、多くの関係者の賛同、参集が得られることを祈りたい。

AAAのミッションとは?
  1. 下肢救済の重要性を患者さん自身に考えてもらうこと。
  2. 早期発見・早期治療を、患者さん自身がアクションできるよう啓発すること。
  3. 下肢救済拠点病院がどこにあるのか、その病院と連携している病院がどこにあるのか、情報を集約し公開していくこと。
  4. 下肢救済のエビデンスに基づく治療方法を医療従事者に提供していくこと。
  5. 行政、企業、大学、病院が一丸となり、下肢救済のためのデバイスの開発、治療方法の確立、医療システムの充実等、情報共有の場となること。

詳しくはこちら
2015年、AAAとして今我々が行うべきミッションは何か? ▶

足病変の情報は
足病変とフットケアの情報ファイルへ ▶

「フットケアの日」座談会
重症下肢虚血(CLI)の確定診断と病診連携の必要性

(Medical Tribune 2015年2月5日:特別企画)

 日本フットケア学会と日本下肢救済・足病学会では、CLIに起因する足病変の早期発見と足切断からの救済を促す目的で、2012年から毎年2月10日を「フットケアの日」と制定し、一般および医療従事者への啓発活動を行っている。両学会の理事長に整形外科および皮膚科の専門医を交え、CLIに起因する足病変の確定診断と病診連携の必要性をテーマに語り合っていただいた。

詳細はこちらのPDFファイルをご覧ください(容量:2.88 MB) ▶

出席者
  • 大浦 武彦 氏
    日本下肢救済・足病学会 理事長
    北海道大学 名誉教授
    医療法人社団廣仁会褥瘡・創傷治癒研究所 所長
  • 小林 修三 氏
    日本フットケア学会理事長
    湘南鎌倉総合病院 副院長・腎臓病総合医療センター センター長
  • 田中 康仁 氏
    奈良県立医科大学整形外科 教授
  • 中西 健史 氏
    滋賀医科大学皮膚科学講座 特任准教授 
AAAとは

 2014年2月10日、足病変に関する知識や理解を深め、足病変の重症化や下肢切断を減らすことを目的に、一般社団法人 Act Against Amputation(大浦紀彦代表理事/以下略AAA)が発足した。
一般社団法人 Act Against Amputationホームページへ ▶

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