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糖尿病3分間ラーニング
糖尿病の問題対処に家族で取り組むと不安を軽減できる
2019年03月14日
カテゴリー: ヘルスデー 

糖尿病の患者教育に家族参加で不安が軽減
 糖尿病患者は、自分の将来や合併症への大きな不安を抱えているが、その家族も例外ではない。米ニューヨーク州立アップステート医科大学の精神医学・行動科学教授のPaula Trief氏らは、糖尿病の患者教育にパートナーが参加すると、糖尿病に対する不安が軽減し、患者と家族の関係性も良好になるという研究結果を「Diabetic Medicine」4月号に発表した。
 Trief氏らは今回、糖尿病の患者教育にパートナーが参加することで、パートナーの精神面や身体面、生活習慣にどのような影響が出るのかを調べるため、ランダム化比較試験を実施した。研究には糖尿病患者のパートナー268人(平均年齢55.8歳、女性64.6%)が参加した。

 その結果、糖尿病の患者教育をパートナーと一緒に受けると、パートナーの糖尿病に対する不安が軽減し、配偶者への満足度が増加したほか、拡張期血圧が改善したことが分かった。

 Trief氏は、糖尿病患者とそのパートナーには、「私たちは共にある」という姿勢や態度が、自分たちの救いになるかもしれないと述べている。糖尿病患者にとっても、パートナーにとっても、互いに協力することで、糖尿病に対する不安が軽減する可能性がある。

 さらに、同氏によれば、診療に家族が同席しても費用はかからず、この方法は費用対効果も高いという。

 糖尿病患者と暮らす生活がどのようなものか、家族でも理解するのは容易なことではない。

 Giuseppina Miller氏は、8歳の息子、Peter君が1型糖尿病と診断された当時を、「真夜中に血糖値を測定するために寝不足となり、常に不安だった。妹たちはストレスを感じ、何となく無視されていると感じるようになった」と振り返る。

 当時5歳と7歳だった幼い妹たちは、なぜ、兄に突然両親の関心が注がれるようになったのか理解できず、兄の糖尿病をからかうこともあったという。

 Miller氏は、幼い妹たちにも兄と同じような生活をさせれば、彼が抱えている病気について理解できるのではないかと考えた。当時、兄は使用しているインスリンの影響で非常に厳格な食事を取っていたが、妹たちにも同じ食事を取らせて、兄を同じ暮らしを体験させた。兄が血糖測定するときは、妹たちの指にも針を刺した。

 妹たちは実際にはインスリン注射はできないが、1日を兄と同じように生活することで彼が対処しなければならないことを理解できたようだったという。

 この事例のように、多くの人は1型糖尿病や2型糖尿病と共に生きる人生がどのようなものであるかを理解するのに困難さを感じている。

 米Behavioral Diabetes Institute会長のWilliam Polonsky氏は「糖尿病には目に見えない形の非難や恥がまとわりつく」と指摘する。

 糖尿病と診断されると、多くの人が、知能が低下したかのような扱いを受けることがあると語る。ゆっくり大きな声で話しかけたり、何をすべきか説教したりする人もいる。糖尿病になったのはその人の責任だと勝手に思う人さえいるという。

 また、家族や友人が助言をしてくるのは、心配で力になろうとしているためだが、一番助けになることは何かを尋ねるのではなく、推測でものをいうことも多い。

 「血糖値を測った?」「なぜ血糖値がこんなに高いの?」「本当にこれを食べていいの?」「インターネットで見たこの最新治療を試してみた?」といった具合に干渉してくる人もいる。

 Polonsky氏は、患者に声をかけるときは「どうやったら彼らの力になれるのかをシンプルに尋ねてみる方が良い」と助言する。

 「糖尿病を患う愛する人が健康的な生活習慣に変えたいと思っていたら、どうすべきかをアドバイスするのではなく、一緒に運動に誘ってみるのが良いだろう」と同氏は付け加えている。

 さらに、Miller氏は、糖尿病は兄弟姉妹、配偶者、祖父母、友人などすべての人間関係に影響を与えると指摘する。「糖尿病にどのように対処するかは人それぞれで異なる。互いの長所と短所を尊重してほしい」と述べている。

[2019年3月1日/HealthDay News]

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[ Terahata ]
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