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7. 足がビリビリ? 神経障害
2000年10月

 「糖尿病はちゃんと治療しないときに起きる合併症が怖い病気です」。このページをご覧のみなさんの中には、このてのフレーズを何度も聞いて、耳にタコができている人も少なくないことでしょう。「成人の視覚障害原因の第一位は糖尿病網膜症です」、「人工透析が必要になる原因の第一は糖尿病性腎症です」。多分これらについても、「エッ!そうなの!!」なんていって驚く人のほうが少ないのではないでしょうか。

 糖尿病治療の大切さを理解してもらうために、まず合併症の怖さを訴える、これは糖尿病を解説する際のいわば常とうパターンです。三大合併症のうちの網膜症は視覚障害、腎症は人工透析という、生活に大きな影響を及ぼす事態をまず患者さんに意識してもらい、それを治療の動機付けとしてもらうことができます。

 それによって血糖コントロールがよく続いているのなら、その指導を受けた患者さんにとっても医療スタッフにとってもそれでOKなのですが、このホームページのような「糖尿病全般の解説」をめざす場合、どうしても三大合併症を三つとも説明しなければいけないので、「神経障害」についても触れる必要が出てきます。

 そこで問題になるのが、「神経障害の怖さを手短かに伝えるのには、どんなフレーズがいいのだろう?」ということです。

 神経障害では手足のしびれや痛みがよく起きます。だからといって「糖尿病を放置していると、そのうち合併症の神経障害で足がビリビリします」と書いても、恐らく読んだ人はあまり「怖い」とは思ってくれないような気がします。そこで「立ちくらみが起きます」とか「便秘や下痢をします」とか「低血糖がわからなくなります」とか「勃起障害になります」とか「虚血性心疾患の発作の痛みが現れません」とか、いろいろその影響を並べることになるわけですが、どれも今ひとつ深刻さが伝わらないようです。また、ちゃんと理解してもらうには低血糖や勃起障害、虚血性心疾患などそれぞれについても解説しなければいけないので、文章は長く難しくなります。あげくのはてには、せっかくできあがっても「なんだかよくわからない」といって、読んでもらえかったりするのです。

 神経障害はどうも端的に表しにくい合併症です。そこで糖尿病治療の大切さを伝えるときは結局、網膜症と腎症の怖さに頼らざるを得ないのです。

●関連情報
  糖尿病セミナー「糖尿病による神経障害
  糖尿病からの危険信号「神経障害

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INDEX
  1. 厚生白書に見る糖尿病
  2. 糖尿病の患者数と医療費の推移
  3. 目で見る病型、病気のかたち
  4. 糖尿病食と減塩食
  5. 5分でわかる糖尿病
  6. インスリンを打つということ、食事を摂るということ
  7. 足がビリビリ? 神経障害
  8. 糖尿病ネットワークを担当して
  9. 『糖尿病からの帰還』を読んで
  10. 眼鏡をかけるとよく見える?
  11. 糖尿病の方が加入できる保険
  12. 糖尿病と人工透析(1999)
  13. 長時間、飛行機に乗る際に
  14. 高血糖は高血圧や高脂血症より、健康上の問題として認識されにくい
  15. インスリン誕生の地
  16. GOLD・たばこ・糖尿病
  17. 「糖尿病ネットワーク」開設5周年
  18. 食後3時間以上経過して血糖値200以上の人の頻度、ほか
  19. 超速効型インスリンは、山を削って谷を埋める
  20. 尿糖を調べてみよう
  21. 生活習慣病の一次予防に向けて
  22. “インスリンに頼る”という表現
  23. 民間療法
  24. 「日臨内研究2000」にみる、糖尿病性神経障害とわが国の糖尿病の実態
  25. 糖尿病の食事療法
  26. 雑感『生活エンジョイ物語』
  27. 血糖値の情報量
  28. 女性糖尿病患者はどこに?〜性差と病名について〜
  29. 気になったセールストーク
  30. インスリン療法を続けて50年 第1回「リリー インスリン50年賞」表彰式
  31. 糖尿病患者として世界で初めて南極点へ到達 ウイル・クロスさん
  32. 糖尿病とたばこ
  33. 旅行者血栓症
  34. インスリン療法を続けて50年
  35. 糖尿病患者さんの年末・年始の過ごし方