糖尿病ネットワーク

当コーナーでは、足病治療やフットケアに積極的に取り組む医療従事者からの投稿をご紹介しております。
皆さまの足への想い、忘れられないエピソードなどをご投稿ください!

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リレーコラム「つなごう、足への想い。」 ▶

6. フットケアとの出会い

医療法人至誠会 なゆたの森病院 看護師
永田 恭代

 私が、フットケアの重要性に気づいたのは、2011年でした。 外来透析の患者さんが足潰瘍を発症し切断。この患者さんはとてもお話し好きの女性で、非透析日にはお友達のお家に自転車で行き、お話することが大好きでした。しかし下肢切断後、義足を装着してリハビリを行いましたが、思うに歩けない状態になってしまいました。次第に食欲は低下し、透析中の血圧は下降、透析困難となり、そして永眠されました。

 足潰瘍患者は切断すれば傷がなくなるので、また、元通りの生活に戻れると私は安易に考えていましたが、それは違いました。この患者さんの死をきっかけに、2011年に福岡で開催された日本フットケア学会に参加。この時、講演されていた先生方にお声をかけさせていただいてから、私の看護師人生が変わりました。

 フットケアを始める際、1人ではできないと考え、同級生の現在の主任に相談すると「やろう!」と言ってくれました。2人で研修に行き、フットチェック表を見直し、透析室のスタッフに勉強会を行って徐々にフットケアを開始しました。

 しかし、忙しい透析室ではスタッフへの負担もあり、フットケアを継続できるのだろうかと不安でした。また、患者さんからも「こんな所で、足を見せたくない。」という声もありました。無理強いはせずにお話を聞く日もありました。

そんな中、看護部長から「物品は足りている?院内で広げるために委員会を作ってみたら?」と声をかけて頂き、院内でもフットケア活動ができるように配慮していただきました。

 透析室内では、スタッフ同士が協力してフットチェック・ケアを行ってくれました。患者さんより、「こんなに足を立派にしてもらってありがたい」、「爪を切ることができなくて悩んでいた。いつも靴下に穴が開いていたのに今は空かない。買わなくてすむよ!」などの声を頂くようになりました。いまでは、足を見せたくないという患者さんは当院ではいません。

 現在、院内からフットケアの依頼があれば、病棟やデイケアでフットケアをさせていただいており、患者さんからのフットケア依頼も増えてきています。透析室で働く、私たち看護師の業務は、安全・安楽に効率よい透析治療を提供することですが、このようにフットチェックとフットケアを行うことで足潰瘍のリスクが高い透析患者さんに対して予防的ケアができるだけでなく、患者さんのお話を聞く時間も増え、生活背景を知る機会にもなっています。

 当院では、足を看てケアをするというのが『清拭』などの清潔ケア同様に当たり前のケアとして行えることを目指し、今まで、出会った患者さんたちが教えてくれた“足を守ること”の大切さを伝えていきたいと考えます。

著者プロフィール

氏 名
永田 恭代
職 業
看護師
所 属
医療法人至誠会 なゆたの森病院
略 歴
2004年:看護師免許取得
2010年:慢性腎臓病療養指導看護師(DLN)取得
2013年:フットケア指導士取得
2016年:足病認定師取得
2017年:透析看護認定看護師取得
座右の銘
人との出会いを大切に

(2018年02月)

Act Against Amputation
-なくそう、下肢切断-

Director Member
Faculty Member/Clinical Reporter
Advisory Member

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