開催報告

第38回 若い糖尿病患者さんとのグループミーティングのまとめ(2)

新潟大学医歯学総合病院 小児科 小川 洋平 先生
(運営メンバー/ファシリテーター)

インスリンを打ちたくない、増やしたくない

人により「インスリンを打ちたくないとき」があるようです。「他人がいる場では人目が気になるから」、「眠いときはめんどくさい」、などハッキリとした理由がある場合もありますが、「なぜかわからないけどインスリンを打ちたくない場合」もあるようです。

血糖値が高くなることが予測されても、「インスリンの投与量を増やしたくない」人もいるようです。「増やすと病気が悪くなったように感じる(多くの病気は重症なほど薬が増えるイメージ)」、「インスリンを増やすと太るから(※正しい考え方でしょうか?)」、「医者から投与量の調節幅を指示されているから」、などの理由を挙げる方がおられました。一方、なんとなくインスリンが増えることに「罪悪感」や「不安を感じる」方、「理由を言葉にできない(わからない)」方もおられました。

医師(私)は、診察のたびに良かれと思って「インスリンを打ちましょう、増やしましょう」と、しばしば助言します。インスリンを打つこと・増やすことに誤解がある場合、正しい知識をお話しします。しかし、インスリンを打ちたくない・増やしたくない理由を患者さん自身がなぜかわからない場合、患者さんは私の助言に従うことはなく、仮に従った際は強いストレスを感じてしまいます。恐らくその理由をしつこく追及しても、患者さんを困らせるだけでしょう。

私は、幾つかの方法とそれにより予想される結果を提示することができます。が、どの方法(結果)を選ぶかの判断は患者さん側にある、ということを改めて考えさせられました。