開催報告

第40回 若い糖尿病患者さんとのグループミーティングのまとめ(2)

新潟大学医歯学総合病院 小児科 小川 洋平 先生
(運営メンバー/ファシリテーター)

新しい医療機器

最近、自身の血糖値(に近い値)を、血液を使わずに知りたい時に知ることができる医療機器が普及してきました。その機器はFGM(Flash Glucose Monitoring)といい、センサーを皮膚に着けるのですが、知りたいときに簡単に血糖値(に近い値)を知ることができます。

測定精度は高いとはいえませんが、ある程度の目安となります。また血糖値が上昇しつつあるのか、下降しつつあるのかが、自分でわかります。今回のグループミーティングでもFGMを使用している方が何名もおり、また、まだ使用していないので興味を示されていた方もおられました。

私の外来でもFGMを使用している方が多くいます。しかし、FGMを使用したくないとおっしゃる方もおられます。「センサーを体に常時着けたくない」、「肌が敏感でかぶれ易い」など美容的な理由もありますが、「値が絶えずわかるのがいや」と言う方もおられます。FGMを使用し始めたら気になって頻回に値を確認しなければ気が済まなくなってしまって…とか、高い値が出るたびに合併症の恐怖を感じてしまって…という言う方もおられます。

今回のグループミーティング参加者の中にも、FGMを使用したらその値に頼るようになり今まではできていた血糖値の予測ができなくなった、とお話しされた方がおられました。医師も患者も、1型糖尿病であれば誰にとっても大変便利なものと考えてしまうFGMですが、FGMを使ったがゆえにかえって不安や負担が増えてしまった方がおられることがわかります。

医療機器の進歩は目覚ましく、糖尿病の分野でも、インスリン注射器、インスリンポンプ、血糖測定器と、多くの小型の医療機器に囲まれています。内・外の医療機器メーカーは、絶えず新しい性能の医療機器を市場に出してきます。世界中の企業が便利なものをつくろうとしていることを知っていることは、医師だけでなく、患者さんにもとても良いことと思います。このグループミーティングでは、良いこととともに、必ずしもそうではない面も実際の患者さんの生の声として聴くことができる場といえましょう。

グループミーティングは、新たな機器を盲目的に良いものとして使用するのではなく、自身にとってのメリットやデメリット、必要性の有無の判断の機会を与えてくれる場になっていると改めて感じました。

ジョンソン・エンド・ジョンソン
日本イーライリリー
糖尿病ネットワーク
1型ライフ