高果糖の食生活がもたらすインスリン抵抗性に遺伝子が関与
コーンシロップは肝臓で脂肪に変換されやすく疾患につながる
2009年03月
高果糖コーンシロップ(HFCS)を大量に摂取することで生じるインスリン抵抗性に、PGC-1bと呼ばれる遺伝子が関連していることが示された。HFCSは大半の炭酸飲料や加工食品に甘味料として用いられている。
今回の研究では、高果糖の餌を与えたマウスの肝臓および脂肪組織でPGC-1bの活性を阻害した場合に、インスリン抵抗性を防ぐことができることがわかった。この知見は「Cell Metabolism(細胞代謝)」3月号に掲載された。
「HFCSの消費は急増している」と、著者の1人、米エール大学(コネティカット州)医学部のGerald Shulman氏は述べている。肝臓での代謝において、果糖はグルコースよりも脂肪に変換されやすく、その過程で非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)となる可能性があり、その結果、肝インスリン抵抗性および2型糖尿病につながるという。
HFCSは単糖である果糖とグルコースの混合物で、1970年代に実用化された。2005年までに、米国人のHFCSの年間平均消費量は60ポンド(約27キロ)に達している。著者らは、今回の知見はPGC-1b遺伝子が果糖誘導性インスリン抵抗性に重要な役割を果たしていることを示したと述べており、この遺伝子がインスリン抵抗性やNAFLD、高トリグリセリド血症の新しい治療薬の標的となる可能性があると結論してい る。
同誌掲載の論説で、ミシガン大学(アナーバー)メディカルセンターのCarlos Hernandez氏とJiandie Lin氏は、この研究でPGC-1bが果糖摂取と代謝性疾患をつなぐミッシングリンクであることが示されたと述べている。「代謝の表現型と病気の発症機序を調整する上での遺伝子と環境因子の相互作用の役割が解明されつつあるが、今回の知見はそれを支持するもの。同じ調節モチーフ(regulatory motif)の微妙なぶれが、摂取栄養の特殊な組み合わせによっては代謝反応に多大な差をもたらす可能性がある」と述べてい る。
●原文 http://www.healthday.com/Article.asp?AID=624496
[2009年3月6日/HealthDayNews] Copyright © 2009 ScoutNews, LLC. All rights reserved.
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