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ベビーブーム世代の5人に1人が糖尿病――米CDC
2015年05月
 現在55〜64歳という米国のベビーブーム世代では、半数近くが心疾患治療薬の処方を受けており、5人に1人が糖尿病に罹患していることが、米国疾病管理予防センター(CDC)の分析で明らかになった。報告では一方で、この年齢層の全死亡率は過去10年間で低下したとの相反する結果も示されている。

 この報告について、米マウントサイナイ臨床糖尿病研究所(ニューヨーク市)所長のRonald Tamler 氏は、「ベビーブーマーにおける糖尿病と肥満の有病率は顕著に高いままであり、公衆衛生上の懸念であることが示された。ただ、心疾患に焦点を当てた介入策の効果が得られ始めていることも示している」と述べている。

 今回の分析では、CDC国立健康統計センター(NCHS)の年次レポートから米国人の健康に関する2014年の統計を用いて、米国ベビーブーム世代の中核である55〜64歳に焦点をあてた。

 その結果、この年齢層では平均余命が19〜27年あるが、慢性疾患の発症リスクも増大していることが分かった。この世代のほとんどは今後10年以内に高齢者向け公的医療保障制度(メディケイド)の対象となる。このため、心疾患や糖尿病といった慢性疾患の蔓延は米国健康保険制度の経済面にとって良い兆候とはいえない、と報告書は結論している。

 報告書では、他にも重要な知見が示された。

・ 2009〜2012年に55〜64歳の19%が糖尿病を発症し、40%が肥満になり、51%が高血圧を発症したと推定された。この数値は10年前と変わっていない。

・ 慢性疾患の高い有病率のために処方薬の使用量も多くなっている。2009〜2012年にこの年齢層の約45%が心疾患治療薬の処方を受けるようになっていた。同様に32%が脂質改善のため、16%が慢性的な胸焼けのため、15%が鎮痛のため、13%が糖尿病治療のため、14%が抗うつのために、薬の処方を受けていた。

・ しかしながら、2003年〜2013年にこの世代の全死亡率は低下した。現在ではがんによる死亡率のほうが心疾患より高いことも判明した。

・ 2002〜2003年と2012〜2013年で比較すると、この年齢層の喫煙率は20%近く低下し、18%程度になった。しかし貧困層では依然として喫煙率が高く、貧困ラインより下の層の喫煙率はより裕福な層の3 倍であった。

 Tamler氏によると、高齢化集団は慢性疾患に悩まされるであろうというのが現実的な予測になる。これは医師にとって、疾患の発症を防ぐ一次予防が、特に裕福でない層において大きなチャレンジになることを意味するという。

 米レノックスヒル病院(ニューヨーク市)のSuzanne Steinbaum氏もこれに同意し、「治療から予防へシフトするには生活や運動などの生活習慣の選択が重要であり、それによってこの統計結果を変えることができる。CDCのこの報告は、自分自身をどのように管理し、生きるためにどのような選択をすべきかの重要性をこの年齢層に知らしめるものだ」と述べている。

http://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/misc-aging-news-10/many-aging-boomers-face-chronic-illness-but-death-rate-is-falling-cdc-699183.html?lexp=true&utm_expid=38353063-4.pIV1hUrQR8K_MJ1_OqjLag.1

[2015年5月6日/HealthDayNews] Copyright© 2015 HealthDay. All rights reserved.

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