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チアゾリジン系薬がCML治療に有効な可能性
2015年09月
 糖尿病治療で汎用されるチアゾリジン系薬剤〔ピオグリタゾン(商品名:アクトス)やrosiglitazone(商品名:Avandia、国内未承認)〕を標準治療に加えることで、慢性骨髄性白血病(CML)の薬剤耐性細胞を根絶できる可能性が、小規模な研究で示された。

 イマチニブ(商品名:グリベックなど)で治療中のCML患者にチアゾリジン系薬を追加投与したところ、無病期間が約5年間維持されることがわかったという。

 米白血病リンパ腫協会(ニューヨーク州)のLee Greenberger 氏(本研究には参加していない)は、「イマチニブは、CML管理に優れた薬剤だが、骨髄液中には薬剤耐性白血病細胞が残存し、疾患の原因を根絶するものではない。しかし、今回、チアゾリジン系の薬剤を付加することでCMLを治せる可能性が示された」と期待を述べるとともに、この研究はきわめて小規模で、まだ初期段階のものであるとも強調している。

 「Nature」9月2日オンライン版に掲載された今回の研究で、フランス、パリ大学教授のPhilippe Leboulch氏らは、CML患者3人に対し、イマチニブに加えてピオグリタゾンを追加投与した。

 同氏らは、ピオグリタゾンの作用について、CMLを“静止(休眠)”状態に導く分子経路を同薬が阻害している可能性があると説明しており、同薬の投与を中止したあとも、患者は数ヵ月〜数年間無病状態が維持されることが示唆された。

 この併用療法により、活動を静止している薬剤耐性白血病細胞がどのように殺傷されるのかは不明だが、付随論説では、これらの細胞はおそらく直接殺傷されるか、あるいは静止状態を脱してイマチニブにより根絶される可能性があると説明している。

 米アリゾナ・オンコロジー(スコッツデール)のJeffrey Schriber氏によると、現在、大規模な研究が進行中で、数年のうちに結果が出る見通しだという。ただし、既存の治療でCML患者の94%が診断後5年間生存でき、死亡率は2%にとどまっていることから、チアゾリジン系薬を追加しても現状から著明な差が生じる可能性は少ないと、同氏は予測している。

Could Common Diabetes Drugs Help Fight Leukemia?

[2015年9月2日/HealthDayNews] Copyright© 2015 HealthDay. All rights reserved.

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