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肥満蔓延の原因はジャンクフードではなく「食べすぎ」
2015年11月
 健康への害が大きいと悪評高いファストフードや菓子、炭酸飲料だが、米国で蔓延している肥満の直接的な要因はこれらにあるのではないとする調査結果が、米コーネル大学の研究者により報告された。これらの飲食物の摂取量は、過体重と正常体重の人で有意な差はなく、「肥満は米国人の食べすぎという悪習慣によるもの」だとしている。

 「これらの飲食物が健康によくないのは明らかで、食べすぎは肥満につながるが、過体重や肥満を引き起こすおもな原因ではないと思われる。研究対象の95%で、ファストフードや砂糖入り飲料の摂取量と体重に関連性は認められなかった。肥満の原因は一部の飲食物にあるのではなく、食べすぎという悪い食習慣にある」と、研究を主導した米コーネル大学行動経済学センターのDavid Just氏は述べている。

 しかし、これはファストフードやジャンクフードを食べてもよいという意味ではない。「毎日の食生活に炭酸飲料を取り入れよう、などという議論は存在しない」と、同氏は付け加えている。

 同氏によると、肥満対策には幅広いアプローチが必要であり、「まずは、全体的に食べる量を減らし、生活に運動を上手に取り入れることが必要だ。肥満には特効薬はない」と述べている。この知見は、「Obesity Science & Practice」オンライン版に11月5日掲載された。

 今回の研究で、Just氏と米コーネル大学食品・ブランド研究所のBrian Wansink氏は、2007〜2008年の全米健康栄養調査(NHANES)から約5,000人の成人のデータを抽出し、解析した。その結果、対象者の95%で、炭酸飲料や菓子、ファストフードの摂取量は体重増加と関連していないことがわかった。ただし、病的な肥満者や低体重者は例外で、これらの人たちはファストフードなどの摂取量が多く、野菜や果物の摂取量が少なかった。

 米ニューヨーク大学医療センターの上級臨床栄養士であるSamantha Heller氏は、「この結果から、“ファストフードや菓子、炭酸飲料は健康に影響を及ぼさない”と誤解しないよう注意が必要だ」と指摘しつつ、「これらの飲食物は、心疾患、体重増加、2型糖尿病、心疾患による早期死亡との関連が認められている」と注意を促している。

 また、重度の肥満に悩む患者の食生活では、ジャンクフードや砂糖入り飲料がよくみられるとし、「高度に加工された食品は、含有する化合物や身体の生理的反応のため、同じものをもっと食べたいと渇望する誘因となる。こうした食生活は不健康な飲食物の摂取と渇望の悪循環につながる」と、Heller氏は説明している。

Junk Food Not to Blame for America's Obesity Epidemic: Study

[2015年11月5日/HealthDayNews] Copyright© 2015 HealthDay. All rights reserved.
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