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「週末の寝過ぎ」が糖尿病や心疾患リスクを高める?
2015年11月
 仕事のある平日は早起きし、休日は遅くまで眠る習慣では、期待したほど疲れがとれないかもしれない。日常的な睡眠習慣が乱れ、体内時計にずれが生じると糖尿病や心疾患リスクが高まる可能性が、新しい研究で示された。

 「社会的時差ぼけ(social jetlag)は、個人の生物学的な概日リズム(体内時計)と社会的に課せられた睡眠時間にずれが生じることを指す。これまでの研究で、社会的時差ぼけがあると肥満や心血管機能の低下につながることが示されている」と、筆頭著者である米ピッツバーグ大学のPatricia Wong氏は述べている。

 この知見は、「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライン版に11月18日掲載された。

 今回の研究は、自宅外で週25時間以上働く30〜54歳の健康な男女447人を対象としたもの。対象者には睡眠時間と活動時間を記録するリストバンドを終日着用してもらったほか、運動や食生活に関する質問票にも回答してもらった。

 その結果、対象者のほとんど(約85%)は、平日より休日に睡眠時間が延長していた。残りの15%の対象は、逆に休日に早起きしていることがわかった。

 また、平日と休日で睡眠時間の差が大きい人では、コレステロール値や空腹時のインスリン値が悪く、インスリン抵抗性が高く、ウエスト周囲長が大きく、BMIが高い傾向がみられた。この「社会的時差ぼけ」と代謝パラメータ悪化の関連は、身体活動度やカロリー摂取量などの生活習慣因子を補正後も認められた。

 Wong氏は、「今回の研究では、睡眠パターンに平日と休日で極端な差がない(今回の検討で、休日に延長した睡眠時間の平均値は44分だった)健康な労働者でも、社会的時差ぼけがあると代謝系に悪影響を及ぼす可能性があることが示された」と述べ、「このような代謝系の変化は、肥満や糖尿病、心血管疾患の発症に寄与する」と説明している。

 ただし、今回の研究で認められた関連性は、睡眠時間のずれとこれらの代謝系疾患の直接的な因果関係を証明するものではない。

 同氏は、「今回の知見が今後さらに再現されれば、現代の働き方と社会的義務が睡眠や健康にどういった影響を及ぼすのかを、社会全体で考える必要が生じるかもしれない」と指摘。さらに、「労働者やその家族に対して、概日リズムの乱れや生活時間の重要性について教える職場教育の実施や、こうした問題の存在に気づかせるような施策などに焦点を当てた臨床的介入が有用となる可能性がある」と述べている。

Sleep Cycle Changes May Affect Your Health

[2015年11月18日/HealthDayNews] Copyright© 2015 HealthDay. All rights reserved.

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