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カフェイン含有の栄養ドリンクで糖尿病リスクが上昇
2015年12月
 若年者がカフェイン含有の栄養ドリンクを摂取すると、インスリン抵抗性や血糖値の上昇が引き起こされることが、カナダの新しい研究で示された。その後の2型糖尿病発症の基盤になる可能性も示唆されたという。

 今回の研究では、米国で販売中の「5-hour Energy」と呼ばれる栄養ドリンクを用いたランダム化比較試験を行った。この栄養ドリンクは、通常ボトル容量が57mLで、砂糖は含有していないが、208mgのカフェインを含むもの。13〜19歳の若年者20人をカフェイン含有の5-hour Energyを摂取する群と、カフェイン抜きの5-hour Energyを摂取する群にランダムに割り付け、摂取後40分に経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実施した。対象者全員が栄養ドリンクを計画通りに摂取し、血糖値およびインスリン抵抗性のデータが得られた。

 その結果、カフェイン含有の栄養ドリンクを摂取した群では、カフェイン抜きの群に比べて血糖値が24.6%、インスリン値が26.4%上昇した。

 研究を行ったカナダ、カルガリー大学糖尿病研究所助教授のJane Shearer氏は、「血糖値やインスリン値の上昇は、栄養ドリンク中のカフェイン成分に起因すると考えられる。カフェインの血中半減期は4〜6時間で、血糖値およびインスリン値の上昇は、1日中かなりの時間続くことになる」と説明している。今回、長期的な影響は検討されていないが、将来の2型糖尿病発症に及ぼす影響が懸念されるという。

 この知見は、11月30日〜12月4日に、カナダ、バンクーバーで開催された国際糖尿病連合(IDF)世界会議2015で報告された。なお、学会で発表された研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

 カナダ糖尿病協会(CDA)のJan Hux 氏によると、今回の研究では、インスリン分泌が始まったのちも血糖値が低下しなかった点が問題だという。「栄養ドリンクのカフェイン成分がインスリン抵抗性を惹起しているため、身体はもっとインスリンを産生せねばならない状態になっている。インスリン抵抗性は糖尿病の第一段階だ」と、同氏は説明している。

 カナダ、ブレシア・ユニバーシティ大学教授のDanielle Battram氏は、カフェインが糖代謝に影響を及ぼす機序は不明だが、カフェインがインスリン作用を直接阻害する可能性や、インスリンと逆に作用するアドレナリンなどのホルモン分泌を促すことで、インスリンの機能を妨げている可能性を指摘している。なお、今回の研究で示されたインスリン抵抗性が健康問題につながるほど長期間続くかどうかは不明だとしている。

 米国飲料協会(ABA)は、「カフェインの安全性は確立されている。ほとんどの栄養ドリンクのカフェイン含有量は、同じ容量のコーヒーよりも少ない」と反論している。

 Shearer 氏らは次に、砂糖とカフェインの両方を含有する栄養ドリンクについても同様に糖代謝への影響を調べる予定だとしている。

Could Energy Drink 'Shots' Raise Teens' Diabetes Risk?

[2015年12月2日/HealthDayNews] Copyright© 2015 HealthDay. All rights reserved.

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