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米国の若年者でメタボリック症候群の重症度が改善
2016年02月
 米国では10歳代の若年者でメタボリックシンドロームの重症度に低下傾向がみられており、これには食生活の向上が影響を及ぼしている可能性が、「Pediatrics」オンライン版に2月9日掲載の論文で示された。

 今回の研究で、10歳代のトリグリセライド(TG、中性脂肪)とHDLコレステロール(善玉コレステロール)が大きく改善していることがわかった。一方で、13年間の研究期間でこの年代の肥満度は上昇しており、身体活動レベルにも変化はみられないことも判明した。

 著者である米バージニア大学小児内分泌学准教授のMark DeBoer氏は、「TGやHDLコレステロールの値が改善した理由は明らかではないが、10歳代の若年者の総摂取カロリー量や炭水化物の摂取量は減少しており、また、不飽和脂肪酸の摂取量には増加がみられるなど、食生活の向上が影響を及ぼしているものと考えられる。この知見は、心血管疾患を予防するには、まず生活習慣の是正が重要であることを裏付けるもの だ」と述べている。

 メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満、高血圧、空腹時高血糖、TG高値、HDLコレステロール低値のうち3つ以上のリスク因子を有する病態で、米国心臓協会(AHA)によると、米国では成人の3分の1以上がメタボリックシンドロームに該当するという。

 今回、同氏らは、1999〜2012年の全米健康栄養調査(NHANES)から12〜19歳の若年者5,000人強のデータを収集し、解析した。その結果、メタボリックシンドローム該当者の割合は経年で大きな変化はみられなかったが、TGおよびHDLコレステロールの値には改善がみられ、メタボリックシンドロームの重症度が低下していることがわかった。また、この年代の総摂取カロリー量や炭水化物の摂取量は減少し、不飽和脂肪酸の摂取量は増加していたという。

 同氏らは、メタボリックシンドロームのリスク因子に改善がみられたのは、栄養士が炭水化物の摂取量を控えることや地中海食のメリットを盛んに推奨していた時期と重なる点を指摘しつつ、「今後もこうした食生活の向上が続けば、10歳代の肥満の減少にもつながるのではないか」と期待を示している。

 米ペンシルベニア州立大学栄養学教授のPenny Kris-Etherton氏も、「若年者のメタボリックシンドローム該当者が、統計的に有意に減少するのを認めるまでには時間がかかるかもしれないが、こうした食生活の是正による健康へのベネフィットは大きい」とDeBoer氏の考えに賛同している。

Healthier Diets May Be Cutting Heart, Diabetes Risks in U.S. Teens

[2016年2月9日/HealthDayNews] Copyright© 2016 HealthDay. All rights reserved.

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