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心筋梗塞から生還後も数年間は「心不全」リスクが高い
2016年05月
 初めて心筋梗塞を発症した後は、数年間は心不全リスクが高いことが、新しい研究で報告された。

 「心不全は入院率や死亡率が高く、医学的に大きな問題のひとつだ」と、研究著者であるユトレヒト大学医療センター(オランダ)のJohannes Gho氏は述べている。

 心不全とは、心臓の働きが弱まり、全身の臓器に十分な血液量を送ることができなくなった状態を指す。心筋梗塞治療の向上とともに患者の生存率は高まっているが、多くの患者は心筋梗塞から生還後、心不全を発症しやすくなると、同氏は述べている。

 この研究で、同氏らが、英国の初発心筋梗塞後の患者約2万5,000人のデータを解析したところ、対象患者の25%がその後4年間に心不全を来したことがわかった。

 同氏らによると、初発の心筋梗塞後の心不全リスクには、いくつかのリスク因子が関連していた。たとえば、年齢が10歳上がるごとに心不全リスクは45%上昇し、貧困層の患者ではリスクは27%上昇した。また、心房細動や糖尿病があると、心不全リスクはそれぞれ63%、44%上昇したという。

 初発心筋梗塞後の心不全リスクを高める因子としては他に、末梢動脈疾患(PAD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、高血圧、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)も浮かび上がった。「虚血性心疾患患者は心不全リスクが最も高く、心筋梗塞患者もこれに含まれる」と、同氏は述べている。

 同氏によると、心筋梗塞後の心不全の発症率を調査した研究は、おもに血栓溶解薬を用いた時代のものに限られるという。急性心筋梗塞後には、いまではステント治療が主流となっているが、同氏は、この治療技術の向上により「心不全リスクの低減が期待される」とする一方で、「より多くの患者が生存することで心不全を発症する率も高くなる」と付け加えており、「心不全リスクの高い心筋梗塞患者をどのように選別すべきかが今後、重要になるだろう」と述べている。

 この知見は、フローレンス(イタリア)で開かれた欧州心臓病学会(ESC)心不全部会(Heart Failure Association)の心不全会議で報告された。なお、学会発表された知見は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

After Heart Attack, New Threat: Heart Failure

[2016年5月24日/HealthDayNews] Copyright© 2016 HealthDay. All rights reserved.

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