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高齢の糖尿病患者でも障害なく長く生きられる−米調査
2016年06月
 米国では、高齢の糖尿病患者が、運動機能の喪失などの障害を抱えることなく長生きできるようになっていることが、新しい研究で示された。

 今回、研究者らが、全米調査データを用いて縦断研究を行ったところ、1940年代に生まれた1型または2型糖尿病患者は、1930年代に生まれた糖尿病患者に比べて、障害が起こる年齢が高まっていることがわかった。ただし、この研究では、50歳を超えた糖尿病患者では、糖尿病をもたない患者に比べて、1型、2型ともに余命が短く、障害とともに生きる年数は長いことも示された。

 この知見は「The Lancet Diabetes & Endocrinology」オンライン版に6月10日掲載された。

 「過去20年間で、糖尿病の有無にかかわらず、米国では50〜70歳の高齢者が障害なく長く生きられることが認められている。今回の知見は、健康的な生活習慣が普及し、糖尿病や心疾患などの慢性疾患の管理が進歩したこと、そして人工股関節や人工膝関節置換手術を選択する患者が増加していることが、“障害の圧縮(compressing disability)”、つまり、障害を抱えて生きる余命を減らせたことにつながっている」と、筆頭著者である米国疾病管理予防センター(CDC)のBarbara Bardenheier氏は述べている。同氏らは、この傾向が今後も継続するかどうか、注視せねばならないとしている。

 「2型糖尿病の発症リスクは生活習慣と強く関連しており、喫煙や健康的でない食生活、アルコールの摂取、身体不活動のすべてが影響を及ぼしている。最終的に、糖尿病の予防が障害なく健康的な生活を長く続けることに重要な役割を果たす」と、共著者の1人であるCDCのEdward Gregg氏は述べている。

 付随論説の著者で、ディーキン大学(オーストラリア、メルボルン)のEvelyn Wong氏は、「今回の知見は、障害の発症を先送りするには、慢性疾患が十分に治療・管理されることが重要であることを強調した点で意義がある」と認めつつも、「近年、糖尿病有病率が増加を続けていることを考慮すると、障害を先送りするためにかかる医療コストを検証する必要もある」と指摘している。

Diabetes Doesn't Doom Seniors to Disability

[2016年6月11日/HealthDayNews] Copyright© 2016 HealthDay. All rights reserved.

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