HealthDayNews トップページへ メールマガジン無料登録
認知症予防には生活習慣の改善が不可欠
2016年08月
 認知症の予防には、やはり、健康的な食生活と適度な運動が重要であることが小規模な研究で示された。

 この研究は、軽度の記憶障害を呈する40〜85歳の患者44人を対象としたもので、地中海食を実践し、身体活動が活発な人では、そうでない人に比べてアルツハイマー病の病理学的な特徴である老人斑や神経原線維変化が少ないことがわかった。

 これまで多くの研究で健康的な生活習慣が脳の萎縮を遅らせたり、予防できる可能性が示唆されている。しかし、研究を率いた米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)David Geffen医学部のDavid Merrill氏は、今回の研究は、「修正可能な生活習慣因子が、アルツハイマー病につながる脳内の異常蛋白蓄積に、直接的に影響を及ぼすことを示した初めてのもの」だと、その意義を強調している。

 さらに、研究対象がわずかな記憶障害というアルツハイマー病の初期症状を呈する患者だったことから、同氏は「こうした患者において、生活習慣因子の影響が分子レベルで確認されたことは驚きだ」と述べている。

 この研究で同氏らは、対象者にPET(陽電子放出断層撮影法)検査を行い、とくに、脳内のアミロイドβ(Aβ)蛋白の蓄積やリン酸化されたタウ蛋白が神経細胞内に蓄積する神経原線維変化に着目してこれらを評価した。

 その結果、適正体重、身体活動、地中海食といった生活習慣因子が、Aβ蛋白の蓄積や神経原線維変化の低減に関連していることがわかった。なお、地中海食とは、果物、野菜、豆類、穀物、魚類が豊富で、肉や乳製品、飽和脂肪が少ない食生活のことを指す。

 同氏は、食事内容や運動量の違いのほか、ストレスなど他の生活習慣因子とアルツハイマー病様の脳の病理学的所見との関連について、さらに検討を重ねていく予定だという。この知見は、「American Journal of Geriatric Psychiatry」8月号に掲載された。

 米アルツハイマー協会のHeather Snyder氏によると、脳の健康を保つにはいくつかの習慣的行動が重要とされており、なかでも、運動と糖尿病や高血圧、脂質異常症といった心血管リスクの十分な管理が重視されているという。

 なお、同協会では、「脳によい習慣」として、以下の10項目を挙げている。

・運動
・脳トレーニング
・禁煙
・高血圧と糖尿病の十分な管理
・健康的な食事
・十分な睡眠(不眠症や睡眠時無呼吸症の治療も)
・抑うつや不安障害の治療
・社会的な活動
・遊びや芸術、趣味などによる精神面の活性化
・シートベルトの着用、自転車に乗る際にヘルメットを装着する、階段からの落下を防ぐなど、頭部を保護すること

Healthy Diet, Exercise May Help Keep Alzheimer's at Bay

[2016年8月17日/HealthDayNews] Copyright© 2016 HealthDay. All rights reserved.

HealthDay
 「世界の糖尿病最前線」では米国で配信されている医療関連情報HealthDay Newsの中から糖尿病に関連したニュース記事を厳選し、日本語に翻訳・要約しお届けします。
HealthDay Newsの詳細へ

■最新ニュース

ニュース一覧へ ▶