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健康障害があっても運動するための秘訣――米専門家のアドバイス
2018年05月
 運動が健康によいことは明らかで、米国心臓協会(AHA)は健康を維持するためには、中強度の運動を週に150分間行うことを推奨している。では、糖尿病や心臓病、喘息、腰痛などの慢性的な健康障害を抱える患者は、どのように運動したらよいのだろうか? 米クリーブランド・クリニックの運動生理学者であるChristopher Travers氏は、同病院のホームページで、こうした健康障害を抱える患者が運動を始める際の秘訣を紹介している。同氏によると、健康に問題があっても適切な運動は疾患管理に有用なツールになるという。

 まず、Travers氏は、糖尿病や心臓病などの慢性疾患の予防には早歩きやサイクリングなどの運動を週に150分間行うことを推奨している。健康的な食習慣も取り入れれば、糖尿病のリスクは3分の1程度に低減し、さらに善玉コレステロール(HDL-コレステロール)の値も上昇する。また、運動は減量につながるだけでなく、血圧や中性脂肪の値を低下させ、心臓病のリスク因子も管理できるという。

 次に、慢性疾患患者が運動すると症状は改善され、薬の減量にもつながると、同氏は強調する。運動で筋肉がつくと楽に身体を動かせるようになり、精神的なストレスも軽減できるという。Travers氏は、慢性疾患患者が運動を始める際の秘訣として、(1)走らずに歩く、(2)軽い有酸素運動を選ぶ、(3)ゆっくりとした速度で始める、(4)エクササイズバンド(resistance band)を使う――の4つを挙げている。

 また、それぞれの慢性疾患患者が運動で得られるベネフィットは次のとおり。
・ 心臓病患者では、定期的な有酸素運動とインターバルトレーニング(間欠的運動)の効果は特に心臓で大きく、心血管系のフィットネスが増強される
・ 腰痛患者では、体幹トレーニングを行うと脊椎の周辺の筋肉が強化され、脊椎の支えが安定する
・ 関節炎患者では、運動すると関節を支える筋肉が強化され、身体を動かしやすくなる。同時に筋肉のこわばりも改善する
・ 糖尿病患者では、運動するとインスリンを効率的に利用できるようになり、血糖値が低下する
・ 喘息患者では、運動により発作のコントロールが楽になる

 慢性疾患の管理のため、しばらく運動を止めていた患者は、どの運動だったら安全で、どのような安全対策を講じておくべきか、また、めまいや息切れ、胸痛など、どのような症状が現れたら運動を止めるべきなのかを事前に医師に相談しておく必要があるという。

 Travers氏は「慢性疾患の中でも糖尿病患者は特に注意が必要だ。運動は血糖値に影響を及ぼすため、運動時の過度な血糖値の低下を防ぐ対策などについて医師と十分に話し合う必要がある」と強調している。また、運動を始める際には、運動の強度にも気をつけて、運動中に会話ができる程度の軽い運動から始めるのがよいと付け加えている。

Exercises for Chronic Health Conditions

Press Release
Living With a Chronic Disease? 4 Best Tips for Exercising
[2018年5月10日/HealthDayNews] Copyright© 2018 HealthDay. All rights reserved.

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