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糖尿病患者はコレステロール管理も重要、新ガイドラインで強調
2018年11月
 糖尿病患者や前糖尿病の人は血糖値だけでなく、コレステロールの管理も重要であることが、米国心臓協会年次集会(AHA 2018、11月10〜12日、米シカゴ)で発表されたコレステロール管理ガイドラインの改訂版で示された。新しいガイドラインによれば、40〜75歳の糖尿病患者には、動脈硬化性の心血管疾患を予防するため中強度のスタチン治療を考慮することが推奨された。また、このガイドラインでは糖尿病患者の年齢やその他のリスク因子に基づく他の推奨内容も示された。

 中年期の糖尿病患者は心血管疾患リスクが高いことは、医療従事者の間では認識されているが、一般にはあまり知られていない。米テキサス大学サウスウェスタン医療センター教授でガイドライン作成委員会の会長を務めるScott Grundy氏は「このこと自体は新しいことではないが、重要な事実だ。糖尿病患者であればコレステロールを管理しなければならない」と話している。

 また、喫煙習慣と高血圧、高血糖は心疾患のリスク因子として既に確立しているが、今回のガイドラインでは、糖尿病の家族歴と慢性腎臓病、メタボリック症候群などが「リスクの増強因子」とされた。なお、腹部肥満、高血圧、高血糖、脂質異常のうち3項目以上が当てはまる場合にメタボリック症候群と診断される(日本国内では内臓脂肪の蓄積に加えて他の2項目以上が当てはまる場合と定義されている)。さらに、医師は糖尿病患者とリスク因子や生活習慣、スタチン系薬の服用の必要性について話し合うことが求められている。

 過去20年間で、米国では高齢化の進行や肥満者の増加に伴い、糖尿病患者は3倍以上に増えている。米疾病対策センター(CDC)によると、現在、糖尿病患者は3000万人、前糖尿病の成人は8000万人と推計されている。一方で、その多くは自分が糖尿病や前糖尿病であることを認識していないことも示されている。

 米ヴァージニア州で糖尿病患者のカウンセリングや教育トレーニングを提供する会社に勤めるShaun Rivers氏らは、血管内に蓄積したコレステロールが身体に及ぼす影響を水まき用のホースにたとえ、「べとべとした汚れが壁に蓄積したホースに、それまでと同じ量の水を流すには、より圧力をかける必要がある。これは心臓がもっと働かなくてはならないことを意味する」と説明している。

 その上で、同氏らは「糖尿病などの慢性疾患の管理では、運動と血圧、コレステロールの管理は相互に関連し合うため、これらを3本柱とした総合的な管理が必要だ」と述べており、「どれか一つでも管理できないと糖尿病の良好なコントロールは難しい」と強調している。

原文
Abstract/Full Text

[American Heart Association 2018年11月19日]
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HealthDay
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