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週60分までの筋トレが心臓の健康に良い?
2018年12月
 筋力トレーニングなどのレジスタンス運動を週に60分まで行うと、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが有意に低下する可能性があることが、米アイオワ州立大学准教授のDuck-chul Lee氏らの研究で示された。一方で、レジスタンス運動を週に60分以上行っても、これらの心血管疾患(CVD)リスクのさらなる低下はみられないことも分かった。詳細は「Medicine & Science in Sports & Exercise」10月29日オンライン版に発表された。

 Lee氏らは、レジスタンス運動による健康効果に着目。既に、レジスタンス運動を週に60分まで行うと脂質異常症やメタボリック症候群になるリスクが低下することを報告している。そこで今回、同氏らはレジスタンス運動の心血管系への影響を調べるため、1987〜2006年に2回以上診察を受けた男女1万2,591人(平均年齢47歳)を対象に、平均で5.4年および10.5年間の追跡調査を実施した。

 その結果、週に1〜3回または60分未満のレジスタンス運動を行った人では、全く行わなかった人と比べて、CVDイベントの発生リスクが40〜70%低いことが分かった。レジスタンス運動によるこれらのベネフィットは、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動とは独立していた。一方、レジスタンス運動をより頻回(週に4回以上)あるいは週に60分以上行ってもCVDリスクはこれ以上低下しなかった。

 Lee氏によれば、これまで筋力トレーニングはスポーツ選手が行うものと考えられ、心血管系への効果についてはあまり検討されていなかった。同氏は「ランニングなどの有酸素運動が心血管系に良い影響を与えることは知られていた。この結果から、筋力トレーニングにも同様のベネフィットがあることが明らかになった」と述べている。

 研究には関与していない、米マウントサイナイ・リバーサイド医療グループのAlon Gitig氏も「筋力トレーニングには見た目をよくするだけではなく、健康へのベネフィットがあるのは明らかで、心血管の状態にも直接影響するようだ」と評価している。

 また、Lee氏は、この研究では、レジスタンス運動の心臓へのベネフィットはBMIが変わらなくても認められたことを指摘。その上で、「運動の健康効果は減量に伴うものだと考えられてきたが、そうではないことが示された」と話している。

 ただし、今回の研究は、筋力トレーニングを行うと心筋梗塞や脳卒中を防げることが証明されたわけではない。Gitig氏は「参加者の多くは白人男性で、自ら医療機関を受診した人が多かったため、より健康的だった可能性がある」として、結果の解釈には慎重になるべきだとの考えを述べている。

原文
Abstract/Full Text

[2018年12月6日/HealthDayNews] Copyright© 2018 HealthDay. All rights reserved.

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