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中年期に脳と体を活動的に保つと認知症予防に有効か
2019年02月
 中年期に、読書や音楽、絵を描くなどで精神的な活動レベルが高かった女性は、その後に認知症やアルツハイマー型認知症を発症するリスクが低減することが、ヨーテボリ大学加齢健康研究所(スウェーデン)のJenna Najar氏らの研究から明らかになった。同時に、中年期に身体的な活動レベルが高かった女性では、血管性認知症や混合型認知症リスクが低減することも分かった。研究の詳細は「Neurology」2月20日オンライン版に発表された。

 研究では、スウェーデンの38〜54歳(平均年齢47歳)の女性800人を対象に、試験開始時の精神活動や身体活動のレベルを評価し、1968年から2012年にかけて44年間にわたり追跡。中年期の精神活動および身体活動と認知症や認知症のサブタイプ別の発症リスクとの関連を調べた。なお、精神活動には知的活動や芸術的、宗教的な幅広い活動が含まれ、身体活動にはウォーキングやガーデニングなどの軽い運動からランニングや水泳などの高強度の運動も含まれた。

 その結果、追跡期間中に194人が認知症を発症し、102人がアルツハイマー型認知症、27人が血管性認知症、41人が2〜3種類のタイプの認知症が合併した混合型認知症、81人が脳血管疾患を伴う認知症を発症した。

 解析の結果、中年期の精神活動レベルが高かった女性では、活動レベルが低かった女性と比べ認知症リスクは34%低く、アルツハイマー型認知症リスクは46%低かった。一方、中年期の身体活動レベルが高かった女性では、活動レベルが低かった女性と比べて血管性認知症リスクは52%低く、混合型認知症リスクは56%低かった。これらの関連は、高血圧や喫煙、糖尿病などのリスク因子を考慮した後でも認められた。

 これらの結果を踏まえ、Najar氏は「中年期の精神的な活動と身体的な活動のレベルは、それぞれ独立して認知症リスクを低減することが示された」と結論づけている。

 今回の研究には関与していない米アルツハイマー病協会のKeith Fargo氏とNajar氏はともに、精神的な活動のベネフィットは、高齢になっても脳を活性化し続けることで脳の機能を保てる「認知予備力」と関連する可能性を指摘している。一方、Fargo氏によれば、身体活動による認知機能へのベネフィットはさらに単純で、血管の健康状態を改善することで、脳が正しく機能するのに必要な酸素とエネルギーが供給できると考えられるという。

 Fargo氏は、ここ最近、生活習慣関連の認知症のリスク因子に関するエビデンスが蓄積している一方で、「中年期の活動が、加齢に伴って脳の健康に大きな影響を及ぼすというエビデンスも得られつつある」として、今回の研究は、参加者を中年期の時点から追跡した点も注目に値すると評価している。

[2019年2月20日/American Heart Association News]

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