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INSULIN FOR LIFE ANNUAL REPORT
基金および寄付金の累計 381万2,535円
これまでの支援金(送金・手数料)の累計 343万9,715円

JULY 2001 - JUNE 2002
ロン・ラーブ氏(Ron Raab)
IFL(Insulin for Life)代表
IDF(国際糖尿病連合)副理事長
IDFインスリン委員会メンバー


 今期は、IFL(Insulin for Life)にとって更なる成長と基礎固めの1年でした。
  • 独立した組織として再スタートした昨年に比べ、インスリンや血糖測定用試験紙、そのほかの器具の寄付が大きく増えました。
  • 世界で、2つの組織がIFLをモデルにしたプログラムをスタートさせました。
  • 糖尿病に関する国際的にメジャーな組織との協力が開始されました。
IFLの目的
  • 災害などによる緊急性の高い状況や、途上国などに、糖尿病団体等を通じインスリンや注射器、血糖測定用試験紙、その他の器具を継続的に供給すること。
  • 途上国に器具の改良やコスト面を含め、継続的にインスリンや関連器具を供給できるよう体制の整備を支援する。
IFLの歴史
IFLは、20年に及ぶInternational Diabetes Insutitute,Australiaのプログラムを発展させ、1999年に設立されたオーストラリアに基盤を置くNPO組織(非営利組織)です。
活動の背景
インスリンは生命を維持するのに必要な薬物で、世界保健機構(WHO)により、「生存に必須な薬物」に指定されました。生きていくためにインスリンを必要としている人々にとっては、いかなる国においてもインスリンが入手できるべきですが、現実にはインスリンが確実に入手できる保証は無く、インスリンが必要な人たちは命に関わる合併症の恐怖にさらされています。安定的にインスリンを手に入れることが困難なために、不安と絶望にさいなまれている人たちが沢山いるのです。

インスリンの価格は、国によって大きな開きがあります。このことは特に公的な補助も無く、患者とその家族が高いコストを長期にわたり負担しなければならない国においては特に深刻な問題です。多くの途上国においては必要なインスリンの購入費用は、平均的な年収の50%以上にもなります。
インスリンを購入する余裕が無いことが、途上国において糖尿病患者の疾病率や死亡率の高いことの大きな原因となっています。

対照的に先進国におけるインスリンの価格は保険や政府の制度によって補填され、結果として年間に要する費用は平均的な年収の0.5%以下となっています。
もし先進国の人がインスリンの購入に、年収に対し途上国の人と同じ割合の金額を負担するとしたら、それは月1,000USドル(12,000USドル/年、144万円/年:120円=1$)に相当し、途上国の人は先進国の人に比べ100倍以上の負担を感じているのが現状です。

多くの国では、政府や公衆衛生担当者が、糖尿病について自国の現状や今後の合併症の増加の危険性について気づいていません。世界で糖尿病医療の格差は拡大しており、また糖尿病の増加は急速な広がりを見せ。その結果、インスリンや関連器具に対する需要が増大しています。

問題解決のための、革新的なプログラムが、早急に求められています。
この1年のIFLの主な活動
  1. インスリン及び関連器材の寄付
    この1年、IFLに直接寄付されたインスリンと医療器材の量が大きく増えました。
    IFLではこれらを、自然災害などによる緊急要請や、あるいはいくつかのクリニックや糖尿病団体との長期継続的なプログラムに基づいて 12カ国に寄付しました。

    この1年間にIFLが奨励した寄付の内訳( JULY 2001−JUNE 2002)
    インスリン53,000ml
    血糖測定用試験紙24,600枚
    注射器39,300本
    血糖測定器90個
    ペンニードル17,800本
    ペン型インスリン注射器90本
    ランセット4,900本
    アジア、アフリカ、中南米、ヨーロッパの12ヵ国に、上記の医療資材を28回にわたり支援しました。

    インスリン10mlを25USドル、血糖測定用試験紙50回分を35USドルとして換算すると,これらの資材は180,000USドル(2,160万円:1ドル=120円)に相当します。経済力に乏しい国々の糖尿病患者さんがそれぞれの国でこれらの資材を購入することを考えたら、その価値はこの数字以上のものでしょう。

  2. 1984年以来IFLが奨励した寄付の総額
    インスリン1,200,500ml
    血糖測定用試験紙210,550枚
    注射器1,362,300本
    上記のリスト同様、血糖測定器やそのほかの資材も寄付を続けてきました。

    これらを合計すると、3,318,000USドル(3億9816万円:1ドル=120円)になり、これまで国際糖尿病連合の7ブロック40カ国に寄付してきました。
インスリンの費用や入手方法の継続的な改善
途上国の多くの人々が、コストや入手経路の問題で安定的にインスリンや関連資材を入手できないという困難な状況に直面しています。IFLはこのような問題の解決に努力し貢献しています。

IFLの代表であるロン・ラーブ氏はIDF(国際糖尿病連合)の副理事長でありさらにIDFのインスリン委員会のメンバーでもあります。このため自然災害などによる緊急支援の要請がすばやく伝わるとともに、支援の申し出も迅速にできるようになり、通常1週間以内に医療資材を送ることができます。

ロン・ラーブ氏はまた、IDFのインスリンに関する特別委員会(インスリン委員会)のメンバーとして、緊急時のインスリンの寄付に関するガイドラインの開発と展開に携わっています。最近IDFの会員である140カ国、170以上の団体に「IDF インスリン及び関連資材の入手に関する調査票」送付しました。この活動は、ソロス財団による中部・東部ヨーロッパ諸国におけるインスリン入手に関する調査として、同氏が初期の段階で関わったオーストラリアのIDIがベースとなっており、中部・東部ヨーロッパで1997年に行われたIDFインスリンに関する調査を補完することになります。調査の結果はIDFのホームページ(WWW.idf.org)にてアクセスできるようになりました。
この調査は、世界中の糖尿病に関する関連機器の価格や入手状況に関するより詳細なデーター作りの基礎となり、それを視覚的に再現するIDFアトラスプロジェクトの一部となります。 このようなロンラーブ氏のIFLにおける実際的な活動とIDFのインスリン委員会での活動が、IFLのめざす目的の実現に貢献しています。

質の良い動物から精製したインスリンが、国際的な大企業によって遺伝子組み換えによるインスリンに置き換えられようとしています。多くの途上国でこれまで使われてきた動物性インスリンは、遺伝子組み換え技術により作られるインスリンよりも安価でした。
インスリンの価格が高くなると、途上国の糖尿病の患者さんは大変な困難に直面することになります。このためロン・ラーブ氏は、長年にわたりインスリンに要する費用が大きくならないよう活動を続けてきました。

ノボ ノルディスクは最近、世界糖尿病財団を設立し、最も貧しい49の国に住む人々に対しインスリンの価格を下げることを約束しました。
ボリビア糖尿病協会が支援を申込み現在返事を待っているところですが、このボリビアの支援要請には、IFLが大きく関わっています。
また、IFLは米国の人道主義的な組織 Direct Relief より、ボリビアに対する医療資材の支援を受けることができました。

このほか、ヨーロッパの2つの組織がIFLモデルを独立した継続的なプロジェクトとして採用しIFLを支援しており、インドやボリビアに多くのインスリンや医療用資材を送っています。

IFLやIDFのインスリン委員会は、ノボ ノルディスクのラテンアメリカオフィスから人道的プロジェクトの一環として友好的な条件でインスリンを入手することができるような提案を受け、IFLはこの申し出の普及と基金のアレンジや申\\\請のプロセスに協力することを約束しています。
そのほか、IFLからの実際的な提案
  • より効果的なインスリンの活用。たとえば、2型の患者による過剰なインスリンの使用を減らし、1型の患者に回す。

  • 途上国に対する経済援助を、インスリンを供給するためのプロジェクトにも活用するように促す。このような資金は膨大である。

  • 血糖検査機器が入手困難な地域のために、尿糖検査の有効な利用を継続することを促す。

  • 代替可能な治療を残すことに理解を示し、価格やそのほかの面で動物性インスリンが入手可能\\\な状態を継続する。

  • 価格を抑えるため、ペン型よりバイアル型でインスリンを提供する。

  • インスリンの使用期限を延長する。適切に保管すれば有効性は非常に長く保たれる。

  • 使用されなくなったタイプのインスリンを、人道的プログラムで使用するために入手できるよう効果的で平等なシステムを作る。

  • インスリンの供給やそれに関する活動を助けるよう、ロータリークラブやライオンズクラブのような組織を巻き込む。

    最近では、IFLの委員会のメンバーであるBruce Wainwright氏が所属する、オーストラリアロータリークラブがンスリンを購入するための特別の許可を得ました。これにより、インド中部のナグプールのドリームトラストにおいて、3年間にわたり150人の少女が必要とするインスリンを支援することができます。ドリームトラストは、IFLからは1990年より、また最近ではIFL がスポンサーであるチャイルド・プロジェクトからも支援を受けています。

    この1年、IFLに関する記事は、多くの糖尿病関連雑誌に掲載されましたし、ロンラーブ氏自身IDFの活動の一環として、またそのほか、糖尿病の国際的な会議でIFLに関する発表を行っています。
IFLへのインスリン関連資材の寄付
IFLには、継続的にインスリンや関連資材の寄付があります。オーストラリア全土をはじめニュージーランドや英国などからの寄付が増えており、とても感謝しており勇気づけられます。このような欠くことのできない支援とボランティアのおかげでIFLのプログラムが成り立っています。

このプロジェクトに対する支援に対し、オーストラリアの多くの糖尿病センターや糖尿病教育者に感謝いたします。最近英国のInsulin Dependent Diabetes Trustやドイツ糖尿病協会がプロジェクトを開始し、集まったインスリンや関連資材は直接インドやボリビアに送られることになっています。
資金援助
多くの国の個人や組織からの資金援助に対し深く感謝いたします。
この1年に受けたこれらの支援なしには、大量のインスリンや医療資材を送付したり、新たな活動を始めることはできませんでした。

ドイツ、米国、日本、オーストラリアの個人や団体からすばらしい資金援助を受けることができました。

ドイツ糖尿病協会からはドイツIFLを通じIFLの運営費用として大きな支援をいただきました。
Ms Heidrum Schmidt-Schmiedebachの長期にわたる協力とボランテアのサポートは、プロジェクトの成長やIFLの長期的な目的達成に重要な役割を果たすものと深く感謝します。

日本の「国際糖尿病支援基金」からは、年間を通じ医療資材の送付について資金援助をいただき、大変感謝しております。

 国別支援内容
 1JULY 2001−30 JUNE 2002
IFLはこの1年、下記のような支援活動を行いました。その内容を国別に報告いたします。

(IFLの事業年度を従来の暦年から、オーストラリアの会計年度(7月1日〜6月30日)に変更した関係上、下記の活動内容の一部に前年度の活動内容とダブっているものがありますことをご了承ください。)

アルゼンチン

2002年初頭にアルゼンチンは大きな経済的混乱に見舞われ、その結果政府の社会支援システムが崩壊し、突然多くの人々がインスリンを入手できなくなりました。 IFLは地域の保健担当者である Rosario 氏からのリクエストにより試験的に少量(560ml )のインスリンを送りました。

アルメニア

前年にはじめられた小さなプロジェクトの締めくくりとして、インスリン300ml、血糖測定用試験紙100枚を寄付しました。

ボリビア

前年に始まったボリビア糖尿病協会への寄付は大きなプロジェクトに発展しました。ボリビア内分泌学会の理事長エリザベス・ゴメス先生の指揮のもと、多くの子どもや成人がインスリンを受け取ることができ、さらに先生はIFLとのプログラムを多くの雑誌やインターネットを使って広報しました。また、IFLはこれまでの成功にもとづいて糖尿病教育に関する資金の獲得や、IDFやライオンズクラブ、ロータリクラブなど海外の団体による途上国に向けた支援金の利用や申請方法についても指導しました。
このプロジェクトは、今後のモデルとなるような大変成功した事業でした。

6回にわたり下記の支援を行いました。
インスリン6, 600ml
血糖測定用試験紙9,800枚
注射器2,000本
ペン型インスリン注射器52本
血糖測定器39個
ペンニードル2,600本
ランセット3,400本
コンゴ民主共和国

1999年に医療資材を送ったプロジェクトをフォローアップし拡大しました。資材の一部は陸路ルワンダに送られました。2002年1月に起きた大震災を支援するためコンゴのゴマにも送られました。IDF(国際糖尿病連合)のアフリカ支部が立ち上げたこのプロジェクトは、ノボノルディスクとイーライリリーの援助により、順調に発展しています。

4回にわたり下記の支援を行いました。
インスリン5,535ml
血糖測定用試験紙2,150枚
注射器800本
キューバ(事業年度の変更により、2001年度のレポートに含む)

オーストラリアの糖尿病センターの要請に応えて、小児糖尿病のクリニックに下記を寄付しました。
インスリン2,700ml
血糖測定用試験紙600枚
エチオピア

1984年に最初に資材を送付して以来、IFLの支援活動が最も長く続いている支援先です。通常の支援先は、首都アディスアベバにある貧しい人々向けの政府の病院です。また、ゴンダル地区にも送りました。

2回にわたり下記の支援を行いました。
インスリン3,730ml
血糖測定用試験紙3,900枚
注射器34,250本
インド

7年にわたりNagpurにある糖尿病センターに支援を続けています。この大規模な糖尿病センターには、糖尿病の足専門のとても大きなクリニックがあります。寄付された資材のほとんどは、インスリン依存型糖尿病の貧しい十代の少女に提供されます。彼女たちはセンターの支援に全面的に依存しています。ドリームトラスト(Dream Trust)は、貧しい糖尿病の若い人々を支援するためにクリニックによって設立さた、非常に質の高いプロジェクトです。IFLは毎年継続的な支援を約束し、その量と支援者を増やして行きたいと考えております。

IFLの委員であるBruce Wainwright氏は所属するオーストラリアのロータリークラブを通じ、10,000USドルを寄付しました。この寄付金は十代の少女150人分の3年間のインスリンの購入費とトータルなケアに当てられます。 Bruce Wainwright氏は、2002年11月にドリームトラストとクリニックを訪問しました。

IFLは英国のグループとともに、廃棄されてしまうインスリンやその他の機器を集めるためのIFLのアプローチを基盤とするプロクラムをドリームトラストで発展させるために、この1年間に支援してきました。このプログラムは順調に発展し、物質的な供給と、他の面での支援が継続的に、ドリームトラストが独自に基盤をもつかたちで実行されています。
インスリン20,460ml
血糖測定用試験紙3,950枚
注射器14,890本
血糖測定器9個
ランセット1,000個
ペン型注射器26個
象牙海岸共和国

糖尿病センターの理事長 A.Lokrou先生に、試験的に少量の寄付を送りました。

コソボ

英国のからのリクエストで始まり、Skenderaj自治区の糖尿病協会とPrishtinaに資材を寄付しました。先ず少量を送り、運搬の安全を確認してから多量の支援品を送りました。

2回にわたり下記の支援を行いました。
インスリン1,550ml
血糖測定試験紙600枚
ペルー(事業年度の変更により、2001年度のレポートに含む)

2001年の初めにペルーを襲った大地震と洪水による緊急の援助要請を受け支援を約束し、キャンベラ(オーストラリア)のペルー大使館の外交メール便を利用し、2週間以内に資材を届けることができました。
インスリン10,000ml
血糖測定用試験紙2,200枚
注射器2,250本
ロシア

早い時期から今日まで少量ですが資材を寄付しています。
インスリン780ml
血糖測定用試験紙1,000枚
ウクライナ

このプロジェクトは、オーストラリアのCaulfieldロータリークラブを通じて、数年前から始まりました。 2回にわたり下記の支援を行いました。
インスリン425ml
血糖測定試験紙100枚
 

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