糖尿病の用語辞典


生活習慣病
 食べすぎや運動不足、精神的ストレスの連続、睡眠不足など、好ましくない生活習慣が発病に深く関係している病気のこと。ただし、生活習慣に問題があっても、病気になりやすい体質がなければ発病しません。生活習慣病に該当するおもな病気は、がん、糖尿病、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、虚血性心疾患、脳血管障害、慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎や肺気腫)、脂肪肝、歯周病などです。
 生活習慣病は以前、「成人病」と呼ばれていました。しかし、これらの病気の発症年齢が低下し、成人だけではなく小児期にも発病するケースが増えたことや、生活習慣次第で病気をかなり防し改善できるのに、成人病という名称では、成人ならだれにでも起こり得る病気だと誤解されるので、1996年に厚生省(当時)が生活習慣病と名称を改めました。

正常型
 経口ブドウ糖負荷試験で、ブドウ糖溶液を飲む前(糖負荷前)の空腹時血糖値が110mg/dL未満、かつ、糖負荷後2時間の血糖値が140mg/dL未満のこと。糖尿病を発病する心配は当面ありません。ただし正常型でも糖負荷後1時間の血糖値が180mg/dL以上の場合は、糖尿病を発病したり、動脈硬化が進みやすい状態であるので、「境界型」に準じて取り扱われます。

正常高値
 検査値が正常範囲にあり、病気の診断基準にはあてはまらないものの少し高く注意が必要な状態で、治療が必要なこともあります。血糖に関しては空腹時血糖値100〜109mg/dL、血圧に関しては収縮期血圧130〜139mmHgまたは拡張期血圧85〜89mmHg、脂質に関してはLDL-コレステロール120〜139mg/dLが該当します。

成人病 生活習慣病

摂食障害
 なにかの原因で食事を拒んだり、逆に多食に走ったり、または食べたものを吐き出したりして、健康的な食生活が妨げられること。糖尿病などの慢性疾患をもつ人は、治療継続の負担や合併症に対する必要以上の心配などが心の重荷となって、うつ傾向を示す人が多くいますが、その場合の症状の一つとして摂食障害が起きることがあります。体重の増減が激しく、血糖コントロールも悪化することが多いので、糖尿病の治療のためにも的確な精神的なケアが重要です。若い1型糖尿病の女性に多い傾向があります。

善玉コレステロール 高比重リポ蛋白

[監修] 後藤 由夫 先生 (東北大学名誉教授)

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。

このページの
TOPへ ▲