日本糖尿病・妊娠学会

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Q7. インスリン治療について教えてください。
2007年11月
 妊娠中の厳格な血糖コントロールを達成することが食事療法のみで不可能なときにはインスリンで治療を行います。経口血糖降下薬は原則として妊娠中には用いません。お母さん(母体)の血糖コントロールのために使ったインスリンは、胎盤を通過して胎児に移行しないため、妊娠中の治療に用いられるのです。ですから、経口血糖降下薬で治療をしていて妊娠を希望される場合には、妊娠前にインスリン療法に変更します。
 インスリンの種類にも注意を払う必要があります。速効型インスリンのRや中間型インスリンのN、超速効型インスリンのインスリンリスプロ(ヒューマログ)やインスリンアスパルト(ノボラピッド)は妊娠中の使用に関して安全性が確認されていますが、持効型インスリンのインスリングラルギン(ランタス)は妊娠中の使用に関して現在のところ安全性が確認されていないため、一般的に妊娠中には用いません。妊娠を希望されるときには、妊娠前にランタスをNに変更して血糖コントロールを安定させます。
 妊娠中は妊娠時期によってインスリンの効き方が異なります。妊娠初期にはインスリンは効きやすくなり(インスリン感受性)、妊娠中期以降にはインスリンは効きにくくなり(インスリン抵抗性)、血糖値が上昇しやすくなります。よい血糖コントロールを達成するために、食事療法のみで治療をしていた妊婦さんでも妊娠中期以降にインスリンを開始し、妊娠前からインスリン療法を行っていた妊婦さんではインスリン使用量を増やします。インスリン使用量の調節は血糖自己測定の結果を参考に行います。
(東京女子医科大学 佐中眞由実)

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