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| 特集:まぶたの病気とQOL |
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| も く じ |
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キューオーエルって、アイも知ってるよ。英語で‘生活の質’っていう意味でしょ。でもネ、どうしてそれが「まぶたの病気」に関係あるのかナ…
まぶたは眼を守り、顔の表情を作り出す
まぶたには、大きく分けて二つの役割があることをご存じですか?一つは眼球を保護する‘目〈ま〉の蓋〈ふた〉’としての役割。そしてもう一つは、顔の表情を演出する役割です。「目は口ほどに物を言う」というように、まぶたが演じる‘目つき’は、ときに、言葉で伝えるのと同じくらい強い印象を周囲の人に与えます。
最近は病気の治療において、単に悪い部分を治すだけではなくて、生活の質(QOL:Quality of life〈クオリティー オブ ライフ〉)が重視されます。まぶたの病気の治療でも、眼球を保護する働きの維持・回復はもちろんのこと、「表情を作る」役割にも配慮が求められ、ときにはそれが患者さんのQOLを大きく左右します。また、まぶたの病気に患者さん自身が気づいていないこともあり、そのようなケースでは、病気を診断し治療することで、以前の快適な生活を取り戻すことができます。
それでは早速、まぶたの病気のなかでもとくにQOLとの関連が深い、眼瞼下垂の話から始めましょう。なお、先に末尾の「まぶたの仕組み」を読むと、理解が深まると思います。
まぶたが下がり目をしっかり開けられない
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| 眼瞼下垂の程度と視野障害 | |||||||||
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| 加齢性眼瞼下垂の手術前後 | |||||||
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| 先天性眼瞼下垂の手術前後 | |||||||
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どんな病気? まぶたが反り返って、眼球側に入り込んでくる(内反〈ないはん〉する)病気です。まつ毛が眼球表面(角膜〈かくまく〉や結膜〈けつまく〉)に触れるので、痛みやかゆみを感じ、涙があふれたりし、角膜炎や結膜炎を引き起こします。 |
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どんな病気? まつ毛(睫毛〈しょうもう〉)が内反する病気で、いわゆる逆さまつ毛のことです。まぶた自体は内反していない点で眼瞼内反と区別されますが、角膜や結膜が傷つくために、同じような症状が現れます。 |
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どんな病気? 眼瞼内反とは反対に、まぶたが眼球表面から離れるように外側を向いてしまう(外反〈がいはん〉する)病気です。角膜や結膜が乾燥して傷ついたり、涙があふれやすくなったりします。 |
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まぶたをしっかり閉じられない
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どんな病気? まぶたを完全には閉じられずに、眼球表面が露出したままになった状態のことです。昔、兎〈うさぎ〉は目を開いたまま眠ると信じられていたことから、こう呼ばれるようになりました。
原因は? 重症の眼瞼外反や甲状腺の病気による眼球突出、外傷、顔面神経麻痺がおもな原因です。
視力や視野は? 角膜と結膜が乾いて強いドライアイになります。とくに重症の場合は角膜の炎症や潰瘍が進行して、視力を失う可能性もあります。
治療法は? 眼球がまぶたに覆われ、乾かないように修復する手術をします。
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| まぶたの仕組み |
まぶたは表面から順に、皮膚、眼輪筋〈がんりんきん〉、眼窩隔膜〈がんかかくまく〉、眼瞼挙筋〈がんけんきょきん〉、ミュラー筋、瞼結膜〈けんけつまく〉という層状の構造になっています。人体のほかの部分は皮膚の下に脂肪があってその下に筋肉がありますが、まぶたはすぐ下にも筋肉があり、この特殊な構造が微細な動きを可能にしているのです(まぶたでも眉毛や頬に近いほうには脂肪があります)。
まぶたの筋肉と神経 まぶたを開く動作には三つの筋肉が関係していて、それぞれ別の神経の指示を受けて動きます。最も重要なのは上まぶたにある眼瞼挙筋で、これは動眼神経の指示を受けます。眼瞼挙筋の下にはミュラー筋があり、これは交感神経(自律神経)の指示を受けて、驚いたときや興奮したときに意思とは関係なく、少し目を見開くように働きます。まぶたからやや離れた眉毛のあたりにある前頭筋〈ぜんとうきん〉は表情筋〈ひょうじょうきん〉(顔だけにあり、皮膚を動かすことができる筋肉)の一部で、顔面神経の指示を受けます。反対にまぶたを閉じるのは、上下両方のまぶたにある眼輪筋で、顔面神経の指示を受けています。「口ほどに物を言う」目の表情は、これらの筋肉が互いに微妙に変化して作り出しています。
瞼板〈けんばん〉 瞼板はまぶたの中にあるやや硬い組織で、薄く繊細なまぶたを支える屋台骨のような役割を果たしています。内部には眼球表面に油分を供給するための分泌腺〈ぶんぴつせん〉(脂腺〈しせん〉)があり、まつ毛の根元の近く(瞼縁〈けんえん〉)にその開口部が並んでいます。
眼窩隔膜〈がんかかくまく〉と前葉〈ぜんよう〉・後葉〈こうよう〉 頭蓋骨が凹んで眼球が収まっている部分全体を眼窩〈がんか〉といい、眼窩隔膜という薄い膜で周囲の組織と隔てられています。まぶたの眼窩隔膜は、眼窩骨〈こつ〉の縁〈ふち〉から瞼板に向かって広がっています。眼窩隔膜の前(皮膚や眼輪筋)を前葉、後ろ(眼瞼挙筋や瞼結膜)を後葉といいます。病気の原因が後葉にあると、眼球へより大きな影響を及ぼします。
睫毛〈しょうもう〉 睫毛(まつ毛)は目にゴミや汗が入らないようにするとともに、異物を感知するセンサーの働きをします。まつ毛になにかが触れると反射的に目をつぶり、眼球を保護しているまぶたの働きを助けます。
瞬目〈しゅんもく〉の役割 瞬目(まばたき)は、目にゴミが入りそうなときにそれを防ぐためだけでなく、涙の分泌を促したり、角膜〈かくまく〉・結膜上の涙を涙道へ導く役割もあります。
まぶたは大切な目の一部だし、大切な顔の一部でもあるってことね。それに隠れた役割もいろいろしてくれているみたい。これからアイも、まぶたを大切にしてあげョ
企画・制作:(株)創新社 後援:(株)三和化学研究所
2010年3月改訂