2.食生活の注意点
要点を抑えて上手に楽しむ
 年末・年始は「食」の誘惑が増す時期です。「この時期だから仕方がない」とあきらめるのではなく、ちょっとした工夫で乗り越え、年末・年始を楽しみましょう。

昨年の年末・年始を
チェックしてみましょう
  • 普段よりアルコールを飲む機会が多かった。
  • 1日3食以上の日があった。特に年末。
  • 夜遅くに食べる・飲むことが多かった。
  • 1日2食の日があった。特に年始。
  • 「〜ながら食い」をすることが多かった。
  • 体重が増えた(何kg?)。
  • 年明けの検査で、血糖値、HbA1cが高くなっていた。
  • 風邪を引いた。
  • どんなイベントがあったか、誰とどんな食事をしたか覚えていない。

1 昨年の年末・年始を思い出す
 今までと違う1年のスタートにするためにも昨年の様子を振り返りましょう。右表の項目では何個あてはまりますか?
 今年はあてはまる数が減るように心がけましょう。

2 年末・年始こそ、計画的に!
 食事会や宴会は、「いつ・誰と・どのような会が・何回あるのか」を確認しておきましょう。回数が多かったり、連日になってしまうと血糖コントロールが乱れるだけでなく、疲労もたまります。体重チェックも忘れずに。増えてしまった体重は早いうちに手を打って元に戻しましょう。

3 特別な日の食事は記録する
 記録といっても、何を何グラム食べたという食事記録ではありません。写真でもメモでも何でもかまいませんから、いつ・どこで・誰と・何を・どのくらい食べたかを記録し、感想もメモするといいでしょう。また、血糖自己測定を行なっている方は、食べすぎたなと思ったらチェックをしてみるなど、「食べ過ぎ」を常に意識し、その対策を考えましょう。

年末・年始の食事について
 主なお正月料理とエネルギーの目安(1)
 主なお正月料理とエネルギーの目安(2)

指示エネルギー量を守りましょう
 お正月であっても、主治医の先生から指示されたエネルギー量は変りません。食べ過ぎて指示エネルギー量を越えないように注意しましょう。そのためには以下のことを心がけてください。

  • 料理を作り過ぎない
    一人分を基本として、必要な人数分の材料を用意しましょう。
  • 野菜料理を多く
    お正月料理は、魚介類や肉類が多くなりがちです。食物繊繊維が不足しないよう、きのこ類や海藻、こんにゃくも上手に使い、料理の2/3は野菜料理にしましょう。
  • 無理なくエネルギーを減らす
    油を使うとエネルギーが高くなります。ノンオイルドレッシングやフッ素樹脂加工のフライパンを使用して、油はごく少量に抑えましょう。
  • 甘味料は心強い味方
    甘味料の種類は豊富です。ご自分の好みにあったものを上手に使いましょう。
お正月の食生活 〜注意点と工夫〜
  • お餅を食べ過ぎないために
    おせち料理で砂糖をたくさん使いますので、お餅を食べるなら「あんこ餅」や「きなこ餅」よりも、野菜の多い「お雑煮」がお勧めです。
  • くだものの食べすぎに注意
    食べ過ぎを防ぐために、みかんやりんごは箱で買わず、袋買いにするのも1つの工夫です。
  • 油分を摂り過ぎない
    クリスマスからお正月まで、油を多くとる機会が増えます。楽しむ程度にしましょう。
  • 夕食に鍋料理はいかがですか?
    お正月料理は、肉類、魚介類、加工品などのたんぱく質が多くなり、野菜類や乳製品が不足しがちです。野菜類はお浸し、サラダ、煮物など意識して食べましょう。鍋物は栄養バランスが優れている料理なのでお勧めです。
嗜好品・嗜好飲料について
  • 原則として糖尿病には好ましくない食品です!
    飲酒についての注意点はこちら 「3.お酒を飲む前に」
  • コーラ・ジュース・サイダー等の清涼飲料水は、砂糖が多く、エネルギー量も高くなります。これらは糖質が主でほとんどほかの栄養素を含みません。
  • お菓子は、カステラ1切、まんじゅう小1個、キャラメル8粒が、ごはん軽く1杯(100g・160kcal)のエネルギー量に相当します。さらに、これらの嗜好品は、1杯(1個)が2杯(2個)に、2杯(2個)が3杯(3個)に・・・というように、ついつい量が増えていきやすいものです。毎日の食事で上手に血糖をコントロールしていても、嗜好品によって乱れてしまうこともありますから十分に注意しましょう。
気をつけたい注意点
その1:食事はバランスよく
1.炭水化物だけにかたよらない

おもちだけ、麺類だけ、ピザだけという食事はダメ!

これらはみんな炭水化物の仲間です。調節して食べましょう
・もち ・パン ・くり ・ごはん
・あずき ・さつまいも ・うどん ・はるさめ
・やつがしら ・そば ・くずきり ・じゃがいも
・スパゲティ ・くわい ・さといも
※市販のもち2個(約100g)で、
ごはん150gと同じカロリーにあたります

2.たんぱく質だけにかたよらない

かまぼこばかり、かずのこばかり、くろまめばかり
食べていてはダメ!

これらは、“箸やすめ”として少量を楽しみ、
普段通りのおかずで食事をとりましょう

3.食物繊維を忘れずに

野菜、きのこ、海藻、こんにゃく
鍋物、サラダ、煮物、酢の物、おひたし、などなど


1、2、3を頭に入れて、
バランスの良い食事を目指しましょう!

その2:糖分、塩分をとりすぎない

1.おせち料理に含まれる糖分(砂糖・はちみつ・水あめ・みりんなど)、塩分(しょうゆ・塩など)に注意し、少量を楽しみましょう

調味料について
いつもどおりの“ひかえめ”を心がけましょう。市販の黒豆、栗きんとん、だてまき、甘露煮などは糖分が多いため、人口甘味料などを使って手作りするのがよいでしょう。

また、汁物の汁は残す、食卓でしょうゆや塩をかけない、だしを使って薄味に仕上げるなどの減塩の工夫も忘れずに。

「あまいッ」と感じる物には、糖分が多く入っています。少量を味わいましょう!(おしるこや甘酒など)

2.『こたつの友』のみかんや柿は食べすぎに注意!! 

1日に必要なくだものの量は、1単位程度
りんごなら半分、みかん(Mサイズ)なら2個、バナナなら1本、柿なら1個
このうち1日に1種類!


その3:脂肪分をとりすぎない

揚げ物の吸油量
食 品 吸油量
フライドポテト100g
(市販)
13〜18g
揚げ餅(市販の餅1個50g) 2.4g
とんかつ1枚 7g
かき揚げ(小) 13〜18g
大正エビ天ぷら1尾 5.1g
青しそ天ぷら2枚 5g
かぼちゃ天ぷら1枚 2.5g

みなさんの1日の目安量は、
10g(1,200〜1,600kcal)
または、
20g(1,840kcal/日)です。

*衣が厚くなるほど、長く油に入れるほど、
また、
古い油になるほど、吸油量は増えます。

クリスマスは揚げ物や生クリームなどの脂肪分が、
お正月 は煮物やおせち料理などの塩分
多くなるので要注意!!
その4:摂取エネルギー量に気をつけて!

年末・年始は油断大敵!
※以下は目安です。必ず栄養成分表などを確認してください。
食 品 目安量 エネルギー コメント
ケーキ 1個(1人前) 200〜400kcal 脂質と糖質が高いので要注意
フライドチキン 市販1ピース 237kcal 脂肪分が多い
フライドポテト 市販Mサイズ 420kcal 脂肪分が多い
ピザ 市販Mサイズ1/8 400〜600kcal 脂質と糖質が高いので要注意
アイスクリーム(ストロベリー) 1個 260kcal 糖質だけでなく脂質も高い
赤 飯 130g 248kcal もち米は血糖値が上がりやすい
磯辺焼き もち2個、100g 232kcal 海苔をたっぷり巻きましょう。量に注意。
雑 煮 餅70g入り 200kcal 野菜をたっぷり入れましょう
栗きんとん 茶巾入り、2個 170kcal 炭水化物+砂糖たっぷり
黒 豆 豆皿1杯、30g 130kcal 砂糖たっぷり、甘みを引き出す塩も
だてまき 2切れ、40g 80kcal 糖質たっぷり
かまぼこ 2〜3切れ、40g 40kcal 塩分に注意
かずのこ 2〜3切れ、40g 40kcal コレステロールに注意
田作り 豆皿1杯 50kcal 糖質、塩分に注意
紅白なます 小皿1杯 20kcal 調味料でカロリーダウンを

参考情報

健康的な食生活、それが糖尿病の食事療法(糖尿病3分間ラーニング)
食事療法 健康的な食事のとり方(糖尿病3分間ラーニング)
食事療法の進め方(糖尿病3分間ラーニング)

食事療法のコツ(1) [基礎](糖尿病セミナー)
食事療法のコツ(2) 外食(糖尿病セミナー)
食事療法のコツ(3) 腎症のある人の食事(糖尿病セミナー)

糖尿病患者さんの間食指導の情報ファイル
糖尿病患者さんのためのおやつ情報

Copyright ©1996-2017 Soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
全国生活習慣病予防月間2018川柳・イラスト募集
更新情報配信中!