<?xml version="1.0" encoding="EUC-JP"?>
<rss version="2.0">
   <channel>
      <title>糖尿病と口の中の健康</title>
      <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/</link>
      <description></description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2011</copyright>
      <lastBuildDate>Tue, 05 Oct 2004 15:09:40 +0900</lastBuildDate>
      <generator>http://www.sixapart.com/movabletype/</generator>
      <docs>http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss</docs> 

      
      <item>
         <title>気になりませんか？　口臭、歯ぐきの出血・腫れ、歯に物が挟まりやすい･･･</title>
         <description><![CDATA[<div class="info">
あなたは歯周病のことを、どのくらい知っていますか？
</div>
<br>
　まずはチェックしてみてください。<br>
<TABLE><TR><TD COLSPAN=5><HR SIZE="1"></TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>口臭が気になる</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>歯を磨くときに血がにじむことがある</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>食べ物が歯に挟まりやすくなった</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>口の中がネバネバする</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>歯ぐきが赤く腫れている</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>歯ぐきが白っぽくブヨブヨした感じになっている</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>かぜをひいたときに歯ぐきが腫れることがある</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD>　</TD><TD>以前よりも歯が伸びたような気がする</TD><TD>　</TD><TD>YES or NO</TD><TD>　</TD></TR>
<TR><TD COLSPAN=5><HR SIZE="1"></TD></TR></TABLE>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/01/01-01.gif">
</div>

　「YES」はいくつありましたか？<br>
　すべての質問に自信をもって「NO！」と答えた方は、あまりいないのではないでしょうか？<br>
　実は、これらはどれも歯周病の症状です。
<UL>
<FONT COLOR=666666>もちろん、これらの症状が一つもあてはまらないからといって、「歯周病でない」と言い切ることはできませし、歯周病ではこれら以外の症状が現われることもあります。</FONT>
</UL>

<div class="title3">歯周病は、自覚症状がほとんど現われずに進行します</div>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/01/01-02.gif"><br>
建物はりっぱでも、土台が弱いと・・・
</div>

　歯周病は、その名のとおり歯の周囲の組織―<nobr>―</nobr>歯を支えている土台の部分―<nobr>―</nobr>の病気です。歯そのものでなく、歯の外側をじわりじわりとむしばんでいきます。虫歯と違って痛みがないので、多くの方は歯周病があっても「たいしたことはない」と放置してしまいます。そして、土台を失った歯がぐらついて抜け落ちる寸前になり、初めて歯科医を受診するというケースが少なくありません。中高年になってから歯が抜ける原因の約半数は歯周病です。<br>
<br>
　また、歯周病のことを‘年配の方の病気’のように考えて、「自分はまだ大丈夫」と安心している若い方もいることでしょう。しかし実際には、20代ですでに約7割の人に歯周病が起きていることがわかっています。歯周病は、20年後、30年後に向けて、若いうちから少しずつ歯を抜くための準備を進めているのです。<br CLEAR="all">
<div class="title3">歯が抜けてしまうことの意味を、しっかり知っておきましょう</div>
　私たち歯科医師が患者さんに「歯周病をほうっておくと、そのうち歯が抜けてしまいますよ」と、いくらお話ししても、なかなかそのことの重大さを理解していただけないようです。「歯が抜けても義歯（入れ歯）を作ればいい」と考えているのでしょうか？<br>
　歯を1本失うと、その両隣りの歯が不安定になりがちで、残っている歯の負担が増え、ますます歯の抜けやすい環境が作られてしまいます。
<UL>
<FONT COLOR=666666>残っている自分の歯の数を調べた調査結果をみると、40〜50歳代を境目に、歯が急速に失われていくことがわかります。</FONT>
</UL>

<div align="center">
<table border="0" cellpadding="0"><tr><td class="img">
<IMG src="/okuti/01/01-03.gif"><br>
〔厚生労働省「平成11年 歯科疾患実態調査」より〕
</td></tr></table>
</div>

　歯が少なくなると、食べ物をしっかり噛めなくなりますから、内臓によくない影響を及ぼしたり、食べることの楽しみが少なくなったり、はっきり発音できないために会話を楽しめなくなったりして、徐々に生活全般が味気ないものになってしまいます。いわゆる「QOL（quality of life）が低下する」ということです。<br>
<br>
　事実、「自分の歯が多く残っている人ほど病気が少なく、健康的に自立して暮らしている」という、‘歯の数とからだの健康’の明らかな相関関係が最近の調査でわかりました。これまで歯のトラブルは、ともすれば単に‘口の中だけの問題’としてかたづけられてしまいがちでしたが、今では「からだの健康を守るために歯を保ち続けること」の重要性がわかってきて、口の中の健康問題がますますクローズアップされつつあります。
<br CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病は糖尿病を悪化させ、糖尿病は歯周病を悪化させる</div>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/01/01-04.gif"><br>
歯周病と糖尿病が手をつないで・・・
</div>

　さて、ここまで歯周病の一般的な話をしてきました。「どうして『糖尿病ネットワーク』で歯の話題を取りあげるのだろう？」と不思議に感じている方もいるかもしれませんね。<br>
　結論を先に言ってしまうようですが、糖尿病と歯周病は密接な関係があり、互いに無視できない病気なのです。糖尿病があると歯周病に悪影響を及ぼし、歯周病があると糖尿病に悪影響を及ぼします。もしもあなたが、「しっかり糖尿病を治療しているつもりなのに血糖コントロールがなかなかよくならない」のなら、その原因は、歯周病にあるのかもしれません。<br>
　このコーナーでは、「糖尿病と口の中の健康」について両者の関係を6回シリーズで掘り下げるとともに、その対策をお話ししていきます。第1回目は全体の前置きとして、まず最初に歯周病の基礎について、簡単に触れておきます。
<br CLEAR="all">

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病は、細菌感染による炎症が、いつまでも続いている状態</FONT></H3>

<div class="title3">歯周病は慢性感染症</div>

　歯周病は感染症です。感染症とは、細菌やウイルスがからだに侵入してきて、それが悪さをする病気です。<br>
　歯周病の場合の感染源は、口の中に常時住みついている百種類以上もの細菌の一部です。歯周組織―<nobr>―</nobr>とりわけ歯と歯肉の間―<nobr>―</nobr>では、いつも細菌が歯の土台のより深部に入り込もうとしています。もちろん、ヒトのからだには、それを容易には許さないための仕組みが備わっています。しかし、歯と歯肉の間にすき間―<nobr>―</nobr>歯周ポケットといいます―<nobr>―</nobr>ができて細菌が住みやすい環境になっていると、感染を防ぐ仕組みが細菌の攻撃に打ち勝てず、歯周組織では両者のせめぎあいが行われます。<br>
　そのせめぎあいの結果として起きるのが炎症です。歯周病は、この炎症がいつまでもいつまでも終わらずに続き、徐々に歯の土台が失われていく病気です。

<div class="title3">歯周病は生活習慣病</div>

　なぜ歯周病になるのでしょうか？　歯周病の発病には、遺伝的な関係もあることがわかっています。ただ、それ以上に生活習慣による影響がずっと強いのです。ある程度の遺伝的素因を背景とし、それに加齢（歳をとること）や生活習慣による影響が加わって発病する病気のことを「生活習慣病」と呼んでいますが―<nobr>―</nobr>かつては成人病と言っていました―<nobr>―</nobr>歯周病も生活習慣病の一つに数えられています。<br>
<br>
　歯周病の原因となる生活習慣とは、喫煙、精神的ストレス、しっかりとした歯磨きができていない、食べ物の嗜好、歯ぎしりの癖、口呼吸（鼻で息をせず、口を開いて呼吸すること）による口の乾燥などがあります。

<div class="title3">歯周病は‘コントロールする’病気</div>

　生活習慣病は加齢や生活習慣が関係して発病する病気ですから、一般に一度発病すると、いわゆる“完治”させるのは難しいものです。歯周病も、きちんと治療を受け歯磨きをしっかり続けていれば治せるものの、歯磨きを怠るとすぐにまた、炎症が起きてしまいます。<br>
<br>
　ですから歯周病は、一度治療を受けて治ればそれでよい、という病気ではなくて、気長にコントロールし続ける病気です。「人生80年」を健やかに生き生きと暮らすために、歯のことをおろそかにはできません。

<div class="title3">歯周病には数々の“合併症”がある</div>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/01/01-05.gif"><br>
歯周病にも“合併症”がある！
</div>

　ある病気に関連して起こる別の病気のことを「合併症」といいます。例えば糖尿病における網膜症や腎症・神経障害、高血圧における脳卒中、高脂血症における心臓病などがあげられます。<br>
　最近の研究で、歯周病は心臓病や脳卒中、肺炎、胃潰瘍、肥満症など、さまざまな病気の起こりやすさと関係があることがわかりました。どうやら、歯周病の原因菌が血液の中に入り込んで血管内に炎症を引き起こしたり、あるいは、食べ物をしっかり噛んだり飲み込んだりできなくなることの影響で、こういった病気が起きてくるようです。<br>
　現在、これらの病気と歯周病の確かな関連を調べる本格的な研究が、世界の各国で行われています。もうしばらくすると、これら一連の病気を「歯周病の合併症」としてとらえる見方が定着すると思われます。

<div class="title3">歯周病から歯を守る決め手は「患者さんの自己管理」</div>

　ある程度進行した歯周病は、治療のプロである歯科医師に処置してもらわなければ治りません。しかし、同時に患者さん本人が毎日しっかり歯を磨かないことには、治療できません。患者さんが日ごろから健康的な生活を心がけて、歯を守るための自己管理を続けると、治療はずっとスムーズに進みます。<br CLEAR="all">

<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病とお口の健康。その関係をひもとくカギは・・・</FONT></H3>

　以上で歯周病についての基礎と、今なにが問題になっているのか、およそおわかりいただけたと思います。では次回から、歯周病が糖尿病とどのような関係にあるのかについて、詳しく解説していきます。おもに次のような項目が2回目以降のポイントとなる予定です。<p>

◇<B> 血糖値が高いと、感染症にかかりやすく治りにくい</B><br>
　「歯周病は慢性感染症」だとお話ししましたが、血糖値が高くなると―<nobr>―</nobr>つまり、糖尿病だと―<nobr>―</nobr>感染を防ぐ仕組みがよく働かずに、感染症にかかりやすくなります。このため糖尿病の人は歯周病になりやすいことがわかっています。<p>

◇<B> 感染症にかかると、血糖値が高くなる</B><br>
　いったん感染症にかかると、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きが妨げられて、血糖値が高くなりやすくなります。このため、慢性感染症である歯周病を放置すると、糖尿病の治療によくない影響を与え続けます。<p>

◇<B> 糖尿病と歯周病に、共通する原因</B><br>
　糖尿病も歯周病も、そのほとんどは生活習慣病として発病します。生活習慣病を起こしやすくする原因には、食習慣や精神的ストレスなど、共通する原因が数多くあります。糖尿病の人に歯周病が多く、歯周病の人に糖尿病が多い原因として、同じような生活習慣の関係もあると考えられます。<p>

◇<B> 糖尿病と歯周病に、共通する合併症</B><br>
　糖尿病には三大合併症のほかに、動脈硬化や動脈硬化による心臓病・脳卒中などの合併症があります。そして、歯周病と動脈硬化、動脈硬化による心臓病・脳卒中の関係も無視できないことがわかってきました。今日、糖尿病の治療は「合併症の予防と進行を防止する」ことを目的に行われています。そうである以上、「合併症<nobr>予防</nobr>のために歯周病をしっかり治療する」という点に、もっと注目する必要があります。<p>

◇<B> 糖尿病と歯周病は、自己管理が大切な病気</B><br>
　糖尿病も歯周病も、医師まかせでは治りません。糖尿病の治療には、しっかりとした食事療法・運動療法が必要ですし、歯周病の治療には、しっかりとした歯磨きが絶対に必要です。つまり、毎日毎日をどれだけ規則正しく過ごせるかが、治療のよし悪しを左右するということです。そして、その効果は10年後、20年後の健康的で若々しい、はりのある生活に結びついていくことでしょう。]]></description>
         <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2003/12/001.php</link>
         <guid>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2003/12/001.php</guid>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">1</category>
        
        
         <pubDate>Fri, 05 Dec 2003 14:40:58 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>糖尿病で歯周病が増える理由、歯周病で血糖値が上がる理由</title>
         <description><![CDATA[<div class="info">
　「糖尿病とお口の健康」の第1回目では主に、歯周病の基礎的なことをお話ししました。今回は、歯周病と糖尿病の相互の関係に焦点をあててみます。
</div>
<br>
<div class="title3">糖尿病と歯周病の相関関係</div>
　糖尿病の人が歯周病になりやすいことは、以前からよくいわれていたことですが、両者の相関関係を明確な数字とともに示すのは、なかなか大変な面がありました。ひと口に糖尿病といっても病状に大きな幅があること（糖尿病のタイプや血糖コントロールの良し悪しなど）や、歯周病自体が罹患率が高い病気であるために、病気の進行レベルまで含めて詳しく調べないと、差を比較しにくいといった理由からです。<br>
　しかし、これまでに行われてきた調査研究から、以下のようなことがわかっています。<p>
<FONT COLOR=0066FF>(1) 糖尿病の人は歯周病の罹患率が高い</FONT>
<UL>
　調査によってやや差はありますが、糖尿病でない人に比べて2倍強の頻度で歯周病が起きやすくなるとの報告がみられます。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(2) 糖尿病の人は歯周病がより重症化しやすい</FONT>
<UL>
　糖尿病の人では歯周病の罹患範囲（歯周病の歯の本数）や、歯周ポケット（歯と歯ぐきの間にできるすき間）の大きさなど、歯周病の重症度を示す値が、糖尿病でない人より高いことがわかっています。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(3) 糖尿病の罹病期間が長い人ほど、歯周病の罹患率が高い</FONT>
<UL>
　糖尿病では罹病期間が長くなるほど、いろいろな合併症が起きやすくなりますが、歯周病も同じ傾向がみられます。ただしこれは、加齢の影響も少なくないと考えられます（糖尿病の罹病期間が長いということは、それだけ高齢であると考えられ、歯周病の罹患率も自然に高くなる）。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(4) 血糖コントロールがよくない人は歯周病がより重症化しやすい</FONT>
<UL>
　血糖コントロールがよくない人ほど、合併症の進行が早くなりますが、歯周病も同じ傾向がみられます。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(5) 歯周病が重症化している人ほど血糖コントロールがよくない</FONT>
<UL>
　進行した歯周病がある人ほど、血糖コントロールが悪化しやすく、合併症の発病率が高いという報告もあります。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(6) 歯周病の人は糖尿病の罹患率が高い</FONT>
<UL>
　歯周病の人は歯周病でない人よりも、糖尿病の罹患率が約2倍高いとの報告があります。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(7) 歯周病の人は糖尿病でないとしても糖尿病予備軍であることが多い</FONT>
<UL>
　(6) と同じ調査から、歯周病がある人は、たとえ糖尿病と診断されるほどの高血糖ではないとしても、HbA<FONT SIZE=-2>1C</FONT>（過去1〜2カ月間の血糖値の平均を表す検査値）が高い人が多いことが示されました。つまり、「糖尿病<nobr>予備軍</nobr>」の頻度が高いということです。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(8) 糖尿病の人が歯周病をしっかり治療するとHbA<FONT SIZE=-2>1C</FONT>が改善する</FONT>
<UL>
　慢性感染症である歯周病に対して徹底的な治療を行うと、血糖コントロールが改善することがわかってきました。それとは逆に、血糖コントロールが悪いと歯周病の治療だけ進めても、歯周病がなかなかよくならないと、従来からよくいわれています。
</UL>
<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病と歯周病の因果関係</FONT></H3>
　このように糖尿病と歯周病に密接な相関関係があることは、ほぼ間違いありません。ただ、両者の因果関係については、すべてが明らかになったわけではありません。<br>
　例えば、糖尿病に歯周病が併発しやすいのは、血糖値が高いためなのか、それとも両者の発病に共通する生活習慣や遺伝的な背景が存在するのか、あるいはもっと別の理由からなのか、確実なところはわかっていません。今はまだ理論の段階で、その裏付けを得るために、両者の因果関係を確かめる調査研究が現在行われているところです。

<div class="title3">歯周病の危険因子</div>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/02/02-01.gif">
</div class="img">
　ここで、なぜ歯周病になるのか―<nobr>―</nobr>歯周病の原因―<nobr>―</nobr>について簡単に触れておきましょう。<br>
　ある病気にかかりやすくする要因のことを、その病気の危険因子（リスクファクター）といいます。歯周病には、大きく分けて三つの危険因子があります。<p>
<FONT COLOR=0066FF>(1) 細菌因子（歯周病の原因のおおもと）</FONT>
<UL>
　歯周病は慢性感染症です。感染を引き起こしているのは、歯と歯や歯ぐきの間に住み着く細菌です。その細菌の塊を「プラーク」といいますが、プラークに接している歯肉は様々な刺激を受けて炎症が起こり、歯周組織を徐々に蝕んでいきます。<br>
　歯周病の起こりやすさは、プラークに住み着いている細菌の量と種類に大きく左右されます。最近では、歯周病を特に起こしやすくする細菌の種類が特定されつつあります。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(2) 宿主因子（歯周病を起こりやすくする体の状態）</FONT>
<UL>
　ヒトの体には、外部から体内に侵入を試みる細菌やウイルスに対し、それをシャットアウトする精巧なシステム「感染防御機構」が備わっています。ですから細菌が住み着いたとしても、すぐに歯周病になるわけではありません。しかし、細菌に対する体の抵抗力が弱くなっていたり、口の中が細菌の活動を手助けするような状態になっていたり、歯周組織が破壊されやすい状態にあると、わずかな細菌の攻撃を防ぎ切れず、歯周病が発病・進行してしまいます。<br>
　このような、個々の患者さんが持っている歯周病の危険因子を、宿主因子（または生体因子）といいます。具体的には、加齢、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓の病気、肥満などの全身の病気や状態、遺伝的なこと、噛み合わせや歯並びがよくないことなどがあげられます。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(3) 環境因子（歯周病を起こしやすくする生活習慣）</FONT>
<UL>
　歯周病は生活習慣病です。生活習慣病とは、ある程度の遺伝的な素因を背景に、生活習慣の影響が加わって発病する病気のことです。<br>
　歯周病を起こしやすくする生活習慣として、喫煙や精神的なストレス、飲酒などがあります。また、糖分の多い食べ物や、やわらかい食べ物を好んで食べたり、間食回数が多いといった食習慣は、プラークをできやすくして歯周病の原因となると考えられています。<BR CLEAR="all">
</UL>
　これら三つの危険因子はそれぞれが個別に歯周病を進行させますが、三つが絡み合い、互いの影響を強めるように作用することがあります。わかりやすい例をあげると「甘い食べ物を好むという環境因子が細菌因子を強めたり、宿主因子のひとつである肥満を招く」と、といった具合です。

<div class="title3">糖尿病で歯周病が増える理由</div>

　以上の三つの歯周病危険因子を頭の隅に置きながら、糖尿病と歯周病の相関関係を考えてみましょう。
<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病は血糖値が高くなる病気</FONT></H3>
　糖尿病は、血糖値が高くなる（高血糖になる）病気です。高血糖は口の中の環境に次のような影響を及ぼします。
<UL>
<FONT COLOR=FF6600>◇ 口の中が乾燥する</FONT><br>
　高血糖状態では、浸透圧の関係で尿がたくさん出ます。その結果、体内の水分が減少するとともに唾液の分泌量が減り、口渇（喉や口の渇き）という症状が現れます。唾液には食べ物を消化する働きの他に、口の中を浄化したり組織を修復する働きもあり、歯周病を防ぐように作用しています。高血糖のために口の中が乾燥している時は、その作用が低下していて、歯周病の原因菌が繁殖しやすく、歯周病が進行しやすい環境になっていると考えられます。<br>
　　<B>　→　</B><U>(1) 細菌因子と (2) 宿主因子への影響</U>
<UL>
<FONT COLOR=666666>動物が（ヒトも含めて）怪我をした時に傷口をなめるのは、唾液による殺菌・組織修復作用を利用しているものと、推測されています。</FONT>
</UL>
<br>
<FONT COLOR=FF6600>◇ 唾液などの糖分濃度が高くなる</FONT><br>
　口の中は唾液や歯肉からの滲出液で常に潤っています。これらの液体は、もともとは血液から作られるものです。ですから高血糖下では、唾液や滲出液の糖分の濃度が高くなります。そのような状態は、歯周病の原因菌が繁殖に適していると考えられます。<br>
　　<B>　→　</B><U>(1) 細菌因子への影響</U><p>
<FONT COLOR=FF6600>◇ 細菌に対する抵抗力が低下する</FONT><br>
　高血糖状態では、細菌を貪食する好中球（白血球の中で最も数が多い顆粒球）の働きが低下することがわかっています。つまり、感染防御機構が<nobr>十分</nobr>に機能しなくなるということです。そのために様々な感染症にかかりやすくなり、感染症である歯周病も当然、起こりやすくなります。<br>
　　<B>　→　</B><U>(2) 宿主因子への影響</U><p>
<FONT COLOR=FF6600>◇ 組織の修復力が低下する</FONT><br>
　プラークが形成された歯周組織では、細菌によって引き起こされる組織の破壊と、それを何とか修復しようとする働きのせめぎあいが続いています。高血糖（または低血糖）状態では、組織を修復する働きが低下することがわかっていて、糖尿病で歯周病の進行が早くなることには、このことが影響していると考えられます。<br>
　　<B>　→　</B><U>(2) 宿主因子への影響</U></B><br>
<br>
<div align="center"><IMG src="/okuti/02/02-02.gif"></div>
</UL>
<H3><FONT COLOR=00AA00>たんぱく質の代謝が変化する</FONT></H3>

　糖尿病は糖の代謝（栄養素などが体内で利用され、排泄されるまでの流れ）に異常が起きる病気ですが、たんぱく質の代謝も変化します。その影響は、歯周組織内のコラーゲンの減少や性質の変化となって現れ、歯周組織の弾力性が失われ、破壊された組織の修復力も弱くなります。<br>
<br>
　さらに高血糖状態では、過剰なブドウ糖がたんぱく質と結び付いて AGE―<nobr>―</nobr>advanced glycated endproduct．最終糖化産物。糖尿病合併症の主要原因のひとつと考えられています―<nobr>―</nobr>という物質が作られます。歯肉組織に AGE が蓄積すると、そこに炎症を起こしたり、組織を傷つけ、歯周病の発病・進行を招きます。<br>
　　<B>　→　</B><U>(2) 宿主因子への影響</U></B>

<H3><FONT COLOR=00AA00>脂質の代謝が変化する</FONT></H3>

　糖尿病では、脂質の代謝も変化します。そのために高脂血症―<nobr>―</nobr>特に、中性脂肪（トリグリセリド）や LDL-コレステロール（悪玉コレステロール）の増加―<nobr>―</nobr>をしばしば併発します。最近の研究の中には、高脂血症が歯周病の危険因子である可能性を示すものもあり、両者を併発した場合の悪影響は無視できません。<br>
　　<B>　→　</B><U>(2) 宿主因子への影響</U></B>

<H3><FONT COLOR=00AA00>肥満の影響</FONT></H3>

　肥満とは、余分なエネルギーが脂肪となって、体に蓄積した状態のことです。従来、体の脂肪は単にエネルギーを貯蔵するだけの存在だと考えられていたのですが、近年、脂肪細胞では様々な作用をもった物質が作られていることがわかってきました。それらのうちのいくつかは、組織に炎症を起こすように作用します。<br>
<br>
　歯周病は細菌感染によって歯周組織に慢性の炎症が起きる病気です。肥満のために脂肪組織から分泌され続ける炎症物質は、歯周組織にも影響を与えて歯周病の危険を高めることがわかっています。<br>
<br>
　2型糖尿病の患者さんの7割前後は、現在肥満の状態であるか、過去に肥満であった時期があるといわれていますから、このこともまた「糖尿病の人に歯周病が多い」という事実に結び付いてくると考えられます。<br>
　　<B>　→　</B><U>(2) 宿主因子への影響</U></B>

<H3><FONT COLOR=00AA00>合併症の影響</FONT></H3>

　糖尿病の罹病期間が長くなると、全身の血管に障害が起き、それが様々な合併症の主原因となります。特に、血管径の小さい細小血管にその影響が現れやすく、末梢組織の―<nobr>―</nobr>歯周も末梢にあたります―<nobr>―</nobr>血流量低下から感染を長引かせたり、組織の修復を妨げたりします。<br>
<br>
　また、糖尿病の合併症で、骨量が減少すること（骨粗鬆症）があります。歯周組織の炎症が続き歯槽骨（歯の土台の骨）が減少する病気である歯周病に、その影響が及ぶ可能性は、<nobr>十分</nobr>考えられます。<br>
　　<B>　→　</B><U>(2) 宿主因子への影響</U></B>

<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病は生活習慣病、歯周病も生活習慣病</FONT></H3>

　糖尿病と歯周病は生活習慣病です。糖尿病を起こしやすくする生活習慣とは、運動不足、食べ過ぎや飲み過ぎ（特に、糖分のとり過ぎ）、精神的なストレスなどがあげられます。このうち糖分の多い食事や精神的ストレスは、歯周病を起こしやすくする生活習慣でもあります。<br>
<br>
　加えて、糖尿病の合併症を起こしやすくする生活習慣として、喫煙があげられますが、喫煙は歯周病の明らかなリスクファクターです。<br>
　　<B>　→　</B><U>(3) 環境因子への影響</U></B>
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病で血糖値が上がる理由</div>

　引き続き、歯周病が血糖値に与える影響について考えてみます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>細菌感染症によってインスリン抵抗性が生じる</FONT></H3>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/02/02-03.gif">
</div class="img">
　何度か述べましたが、歯周病は感染症です。感染症というと、通常、かぜやインフルエンザ、肺炎などのような、原因の細菌やウイルスが駆逐されるまでの一時的な病気、治療を受ければ完治する病気だと思われるかもしれません。<br>
<br>
　しかし、歯周病がこれらの感染症と違うのは、慢性感染症だということです。治療を継続していないと、歯周組織に住んでいる細菌の活動を封じ込めることができません。ときには、歯肉の毛細血管から血液中に細菌が入り込み、菌血症を起こすこともあります。<br>
<br>
　このような時、ヒトの体は様々なサイトカインを分泌して、細菌やウイルスに対抗しようとします。それらのサイトカインは、インスリン（血糖値を下げる唯一のホルモン）の働きを阻害して「インスリン抵抗性」という状態を生じさせます。当然、血糖値はいつもより上昇してきます。健康な人ならすぐに膵臓からインスリンが分泌されて血糖値が高くなり過ぎることはありませんが、糖尿病の人では血糖コントロールが乱れる大きな原因となります。<br>
<br>
　慢性感染症である歯周病を放置すると、体は常にインスリン抵抗性の状態になっていると考えられます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病は生活習慣病、糖尿病も生活習慣病</FONT></H3>

　歯周病と糖尿病は生活習慣病です。歯周病を起こしやすくする生活習慣とは、歯磨きがきちんとできていないことや喫煙、あるいは糖分の多いものを好んで食べたり間食をとり過ぎるなどの食習慣、口呼吸（鼻で息をせず、口で呼吸すること）、歯ぎしりの癖、精神的ストレスなどがあげられます。このうち、食習慣や精神的ストレスは糖尿病を起こしやすくする生活習慣でもあり、喫煙は糖尿病の合併症を起こしやすくする生活習慣です。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病で歯を失うと…</FONT></H3>

　歯周病が進行して、歯がぐらついたり歯を失うと、固いものが食べられず、普段の食事がやわらかい食べ物中心になったり、よく噛まずに飲み込んでしまうようになります。やわらかい食べ物はプラークを蓄積しやすく、歯周病により悪影響を及ぼします。さらに、このような食事のとり方は、食後に血糖値が急激に上昇する「食後高血糖」を起こしやすくすると考えられます。
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">糖尿病治療と歯周病治療の相関関係</div>

<B>糖尿病と歯周病の治療の“輪”</B><br>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/02/02-04.gif">
</div>
　以上のように、糖尿病と歯周病は相互に悪影響を及ぼし合います。しかし、だからといって、「糖尿病のうえに歯周病の心配までしなければいけないなんて…」と、がっかりする必要はありません。糖尿病が歯周病に及ぼす悪影響の多くは、血糖値が高いこと、血糖コントロールが悪いことを介するものです。つまり、糖尿病があってもしっかりと血糖コントロールをしていれば、歯周病の起こりやすさは、糖尿病でない人とあまり差はないと考えられます。<br>
<br>
　さらに近年では、「糖尿病患者の歯周病を徹底的に治療することで、血糖コントロールが改善された」という報告がよく見られるようになってきました。糖尿病と歯周病を同時にきちんと治療していけば、必ず双方に良い影響を与え合うことは間違いありません。<br clear=all>
<br>
　今回は、糖尿病と歯周病の相関関係を整理し、その背景として考えられる原因を探ってみました。次回はいったん糖尿病から離れて「歯周病とはどういう病気なのか？」と「歯周病の治療法」について、詳しく解説する予定です。]]></description>
         <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/02/002.php</link>
         <guid>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/02/002.php</guid>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">2</category>
        
        
         <pubDate>Thu, 05 Feb 2004 15:07:38 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>徹底研究！　歯周病の原因と治療</title>
         <description><![CDATA[<div class="info">
　このコーナーの1回目と2回目では、糖尿病と歯周病の関係を中心にお話しし、歯周病そのものについてはまだ詳しく触れていませんでした。そこで今回は、「歯周病とはどんな病気なのか」と、その治療法について、話を進めていきます。
</div>
<br>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/03/03-01.gif" HSPACE=10 VSPACE=10>
</div>

<div class="title3">歯周組織の仕組み</div>

　少し遠回りになりますが、歯周病を理解していただくために、まず最初に歯周組織の構造について解説しま<nobr>す。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯の“根”を支える歯周組織</FONT></H3>

　歯を噛みしめたときに歯にかかる力は、50kg 以上、ときには100kg にもなるといわれます。しかも、上下方向のまっすぐな力だけでなく、前後左右から歯を動揺するような力がかかることもあります。<br>
<br>
　このような負荷に耐えるために歯は、ちょうど樹木が土のなか奥深く根を張り巡らせるように、<B>歯根</B><FONT SIZE=-3>〈しこん〉</FONT>という“根”をもっています。前歯には1本、奥歯には2〜3本の歯根があり、それぞれの歯根は<B>歯肉</B><FONT SIZE=-3>〈しにく〉</FONT>の上に出ている<B>歯冠</B><FONT SIZE=-3>〈しかん〉</FONT>の約2倍の長さがあります。<br>
<br>
　それらの歯根は、<B>セメント質</B>、<B>歯根膜</B><FONT SIZE=-3>〈しこんまく〉</FONT>を介して、顎の骨にある<B>歯槽</B><FONT SIZE=-3>〈しそう〉</FONT>という穴にスッポリ埋まっています（‘槽’という字には器という意味があります）。歯根が埋まっている穴を形成している骨は<B>歯槽骨</B><FONT SIZE=-3>〈しそうこつ〉</FONT>といいます。歯根は、セメント質、歯根膜、歯槽骨と、それらを一番外側から覆っている歯肉に守られ、歯冠に力が加わっても歯がぐらつかないように、しっかりと支えられています。<br>
<br>
　これら、歯を支える組織のことを、<B>歯周組織</B><FONT SIZE=-3>〈ししゅうそしき〉</FONT>と呼んでいます。歯周病はこの歯周組織に起きる病気で、歯を周りから蝕んでいきます。<BR CLEAR="all">

<UL>
<FONT COLOR=666666>歯周病に対して歯そのものが侵される病気が、齲蝕<FONT SIZE=-3>〈うしょく〉</FONT>（虫歯）です。</FONT><p>

<FONT COLOR=FF6600>◇ セメント質</FONT><br>
　歯は、まん中の歯髄<FONT SIZE=-3>〈しずい〉</FONT>（血管や神経の通う部分）を、象牙質<FONT SIZE=-3>〈ぞうげしつ〉</FONT>という硬い組織で取り囲む構造になっています。さらに歯冠部分の象牙質は、エナメル質という人体で最も硬い組織で覆われていて、食べ物を噛み砕いても歯が減らないように、しっかりガードされています。<br>
<br>
　一方、歯根部分の象牙質を覆っているのがセメント質です。セメント質の外側は、歯根膜と接しています。セメント質には歯根膜のコラーゲン線維が入り込んでいて、歯根と歯槽をしっかり結合させています。また、セメント質はエナメル質と同様に、歯（歯根）の摩耗を防ぐ役目も果たしていると考えられています。<p>

<FONT COLOR=FF6600>◇ 歯根膜</FONT><br>
　セメント質と歯槽骨の間に位置する線維状のやわらかい組織です。歯根膜のコラーゲン線維はセメント質と歯槽骨に伸びていて、両者を結び付ける働きを担っています。<br>
<br>
　また、食べ物を噛むとき歯にかかる力に応じて、ゴムのように力を吸収して、歯槽骨にかかる負担をやわらげる役目ももっています。さらに、歯根膜に存在する豊富な血管は、血管の通っていないセメント質に栄養を供給するのにも役立っています。<p>

<FONT COLOR=FF6600>◇ 歯槽骨</FONT><br>
　歯根が植わっている穴「歯槽」を構成する骨のことです。歯根膜の線維を介して歯根とつながっています。歯を支持するために特に大事な組織で、この歯槽骨が減っていくと、歯がぐらつき物を噛めなくなり、やがて歯が抜け落ちます。<p>

<FONT COLOR=FF6600>◇ 歯肉</FONT><br>
　いわゆる歯茎<FONT SIZE=-3>〈はぐき〉</FONT>のことです。歯を支えるとともに、歯槽骨などを外部から遮断し保護しています。
</UL>

<div class="title3">歯周病の原因</div>

　歯周組織の構造はおわかりいただけたと思いますので、歯周病がどのような病気なのかについて話を進めます。まずは原因につい<nobr>て。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>プラーク（歯垢）が大敵</FONT></H3>

　最近では、プラークや歯垢<FONT SIZE=-3>〈しこう〉</FONT>という語句は、それらが虫歯や歯周病の原因であるということとともに、よく知られているようです。<br>
<br>
　プラークとは、無数の細菌とその細菌が出す産生物がくっついて塊になったものです。プラークは、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯肉の間にこびりつき<nobr>―</nobr><nobr>―</nobr>健康な人でも、歯と歯肉の間には歯肉溝<FONT SIZE=-3>〈しにくこう〉</FONT>と呼ばれるわずかな隙間があります―<nobr>―</nobr>、周囲の組織に刺激を与え炎症を起こします。<br>
<br>
　特に、歯肉溝についたプラークには嫌気性<FONT SIZE=-3>〈けんきせい〉</FONT>細菌（酸素のないところを好む細菌）が多く、歯冠にできるプラークに比べて毒性の強い産生物を作り、また、より酸素の少ない歯肉溝の奥へ奥へと侵入しようとします。そのため歯肉溝が拡大し、歯周ポケットが作られます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>プラークによって溶けた歯槽骨は再生しない</FONT></H3>

　一度歯周ポケットが形成されると、歯ブラシの毛先も届きにくく、ほとんど清掃不可能なうえに、嫌気性細菌の繁殖に適した環境でもあることから、病気の進行にいっそう拍車がかかります。いつまでも続く炎症によって、歯槽骨が少しずつ溶けるように減っていきます。<br>
　失われた歯槽骨は再生しません。<br>
　やがて歯槽骨が減って支えを失った歯は、ぐらついて用をなさなくなり、ついには抜け落ちます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病のその他の原因</FONT></H3>

　歯周病は生活習慣病―<nobr>―</nobr>ある程度の遺伝的な背景をもとに、さまざまな生活習慣の影響を受けて発病・進行する病気―<nobr>―</nobr>です。歯周病の発病や進行を促すものとして、以下のような要因があげられます。<p>

<FONT COLOR=0066FF>喫煙</FONT><br>
　喫煙者はたばこを吸わない人に比べて2〜5倍歯周病になりやすいことがわかっています。その原因は、喫煙による末梢組織の酸素濃度の低下が、歯周病の原因菌である嫌気性細菌の繁殖に好都合な環境を提供すること、白血球の機能が低下し歯周組織の抵抗<nobr>能力</nobr>を弱めることなどです。<p>

<FONT COLOR=0066FF>不完全な歯科治療</FONT><br>
　歯が抜けた後の処置や齲蝕<FONT SIZE=-3>〈うしょく〉</FONT>（虫歯）の治療などをせず、不完全なまま放置していると、歯を磨きにくくなることでプラークの蓄積が助長されたり、別の歯に不自然な力がかかることなどから、歯の動揺が大きくなり、歯周病になりやすくなります。<p>

<FONT COLOR=0066FF>口呼吸や歯ぎしり</FONT><br>
　鼻でなく口で呼吸すると、口の中が乾燥してプラークができやすい環境になります。歯ぎしりは、歯の動揺を強めて歯周組織に負担をかけます（歯は上下方向の力にはかなり強いのですが、前後左右の動揺にはそれほど強くありません）。<p>

<FONT COLOR=0066FF>食習慣</FONT><br>
　間食の回数が多い、やわらかい食べ物を好むといった食習慣は、プラークの蓄積を促します。<p>

<FONT COLOR=0066FF>ストレス</FONT><br>
　ストレスもまた歯周病の悪化原因です。ストレスホルモン分泌による免疫力の低下の影響のほか、間食の頻度が増えることなどが関係していると考えられます。<p>

<FONT COLOR=0066FF>糖尿病</FONT><br>
　前回、詳しくお話ししました。<B>　→　</B><A href="/okuti/02/">第2回のページへ</A><p>

<FONT COLOR=0066FF>その他、特定の機序や疾患によるもの</FONT><br>
　ある種の降圧薬の副作用や、遺伝子異常による歯周病もあります。<p>
<FONT COLOR=0066FF>妊娠</FONT><br>
　妊娠による性ホルモンの増加が、歯周病を悪化させます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>細菌の攻撃力が感染防御機構の<nobr>能力</nobr>を超えたとき、歯周病が進行する</FONT></H3>

<div align="center" style="margin:10px 0px 10px 0px;">
<IMG src="/okuti/03/03-02.gif">
</div>

　歯周病は口内細菌による慢性感染症です。ヒトのからだには、細菌などの侵入を防ぐ仕組みや破壊された組織を修復する力が備わっていますが、細菌の数が多いときや攻撃力が強い種類の細菌のとき、または、感染防止力や組織修復力が弱っている状態では、歯周病が発病・進行しやすくなります。<br>
　細菌の数は歯磨きがしっかりできているか否かによって変化します。そして感染を防ぐ力や組織を修復する能力は、前述のさまざまな生活習慣のほか、慢性・急性の全身性疾患、栄養状態などによって左右されます。ふだん、歯周病の自覚症状がない人でも、かぜをひいたときに歯肉が腫れたりするのは、そのためで<nobr>す。</nobr>
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病の症状</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>特徴のある症状がないことが特徴</FONT></H3>

<div class="img">
<B>年齢階級別にみた歯肉所見の有無</B>（永久歯）<br>
<IMG src="/okuti/03/03-03.gif" vspace="10"><br>
〔厚生労働省「平成11年 歯科疾患実態調査」より〕
</div>

　歯周病には、口臭、歯肉の腫れや出血、食べ物が歯に挟まりやすい、口の中がネバネバする、歯が伸びたように見える、歯がぐらつく、などの症状があります。ただし、歯がぐらつくようになったら歯周病はだいぶ進行していて、かなり大掛かりな治療が必要になります。<br>
　そのような状態になるまで、痛みなどの不快な自覚症状をほとんど伴わずに進行します。そのため、多くの患者さんが気付いていないか、気付いていても治療せずに放置しています。実際、検査をすると50歳前後の人の9割近くに、歯周病の所見がみられるのです。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯肉炎と歯周炎</FONT></H3>

　歯周病は、進行の程度から歯肉炎と歯周炎に大別できます。歯肉炎は、炎症の起きている場所が歯肉だけに限られているものです。症状も歯肉の変化（歯肉の腫れや出血など）にとどまります。<br>
　一方の歯周炎は、歯肉の炎症が進んで歯根膜やセメント質・歯槽骨が破壊され始めた段階です。歯周炎もこれといった自覚症状があまりないまま進行しますが、歯茎に膿<FONT SIZE=-3>〈うみ〉</FONT>が溜まり、いわゆる歯槽膿漏<FONT SIZE=-3>〈しそうのうろう〉</FONT>が起きることもあります。ひどくなると、歯が動揺し始めます。<br>
　歯肉炎は歯磨きを徹底することで進行を抑えることも可能ですが、歯周炎は歯科治療を受けなければ病気の進行を止められませ<nobr>ん。</nobr>
<p>
仮性ポケット：<FONT COLOR=666666>歯肉に炎症が起きて腫れているために、歯と歯肉の間にすき間ができて、歯周ポケットのように見える状態。歯肉が侵されるためにできる歯周ポケットとは異なります。</FONT>
<p>
<div align="center" style="margin:0px 0px 0px 0px;">
<IMG src="/okuti/03/03_30.gif">
</div>
<!-- 
<div align="center" style="margin:0px 0px 0px 0px;">
<IMG src="/okuti/03/03-04.gif">
</div>
<div align="center" style="margin:0px 0px 0px 0px;">
<IMG src="/okuti/03/03-05.gif">
</div>
<div align="center" style="margin:0px 0px 0px 0px;">
<IMG src="/okuti/03/03-06.gif">
</div>
<div align="center" style="margin:0px 0px 0px 0px;">
<IMG src="/okuti/03/03-07.gif">
</div>
 -->
<H3><FONT COLOR=00AA00>問題は口の中だけにとどまらない</FONT></H3>
　従来、口の中だけの病気だと思われていた歯周病も、今では全身に悪い影響を及ぼすことがわかっています。詳しくは次回お話しします。<p>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/03/03-08.gif">
</div>

<div class="title3">歯周病の検査</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>検査の目的と種類</FONT></H3>

　どのような病気でも、副作用が少なく効果の高い治療を進めるためには、病状を正確に知るための検査が欠かせません。歯周病も同じです。歯周組織の状態の把握、治療法の決定、治療効果の確認、治療法の再検討などの必要性に応じて、いくつかの検査が行われます。<br>

<FONT COLOR=0066FF>プラークの染色</FONT><br>
　プラークを染色して、その蓄積状態を調べる検査です。歯の磨き方が足りない部分をみつけて、磨き方を改善するのにも役立ちます。<br>

<FONT COLOR=0066FF>歯周ポケットの深さ</FONT><br>
　歯周ポケットにプローブという器具を入れて、その深さを測定します。ポケットが深いほど、歯周病はより進行していると考えられます。<br>

<FONT COLOR=0066FF>アタッチメントレベル</FONT><br>
　アタッチメントレベルとは、セメント質とエナメル質の境界線などを基準線とした場合の、ポケットの底までの距離のことです。歯周病や加齢によって歯肉が下がっている場合は、単純な歯周ポケットの深さの計測ではポケットが浅く測定されてしまい、病状を正確に把握できません。そこでアタッチメントレベルを測定します。<BR CLEAR="all">

<TABLE ALIGN="RIGHT" HSPACE=2><TR><TD><IMG src="/okuti/03/03-09.gif"></TD><TD>　</TD><TD><IMG src="/okuti/03/03-10.gif"></TD></TR><TR><TD COLSPAN=3 ALIGN="CENTER"><B>健康な歯槽骨</B>（左）<B>と、歯周病の歯槽骨</B>（右）</TD></TR></TABLE>
<FONT COLOR=0066FF>Χ線検査</FONT><br>
　X線（レントゲン）写真を撮り、歯槽骨がどのくらい減っているか調べます。<br>
<FONT COLOR=0066FF>その他</FONT><br>
　歯の動揺や噛み合わせなどを調べる検査も行われます。また最近の研究で、歯周ポケット内の滲出液（歯肉から滲み出てくる液体）やプラークの中の細菌の種類・量と、歯周病の進行スピードの関係がわかりつつあり、今後はそれらの検査結果を治療に生かすようになるでしょう。

<div class="title3">歯周病の治療</div>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/03/03-11.gif">
</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>治療の基本は、プラークコントロール</FONT></H3>

　歯周病の直接的な原因はプラークです。プラークは食事によって歯と歯の間や歯肉溝に溜まります。治療ではプラークをできる限り少ない状態を保つこと、つまり「プラークコントロール」が基本となります。<br>
　プラークコントロールの具体的な方法は、歯磨きをしっかりすることに尽きます。プラークは、うがいではまずとれません。近年ではプラークの蓄積を防ぐ効果をうたった歯磨き剤や洗口液が、数多く発売されています。それらを使うのもよいことではありますが、なによりも歯ブラシで物理的に除去することが大切です。<br>
　炎症が歯肉にとどまる歯肉炎であれば、しっかりとした歯磨きの継続で、病気を治すことも可能で<nobr>す。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周ポケット内のプラークや歯石は、歯磨きではとれない</FONT></H3>

　どんなにしっかり歯を磨いても、すでに歯周ポケットができている場合は、ポケット内のプラークを効果的に取り除くことはできません。また、歯ブラシの毛先が届く範囲であっても、プラークが<A HREF="#shiseki">歯石<FONT SIZE=-3><SUP>※</SUP></FONT></A>になってしまっている場合、やはり歯磨きでは取り除けません。このような状態では歯科医による治療を受けない限り、病気は進行していきます。<BR CLEAR="all">

<UL>
<A NAME="shiseki">歯石：<FONT COLOR=666666>歯石とは、プラークに唾液や血液の成分が結びついて石灰化し、石のように硬く変化したものです。歯石の表面はあらく凸凹しているので、プラークが付着しやすく、歯周病の進行を助けます。また、歯石が周囲の組織に刺激を与えて炎症を起こします。</FONT>
</UL>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/03/03-12.gif">
</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯科医による歯周病治療</FONT></H3>

　患者さん本人によるプラークコントロールを基本に、専門的には次のような治療を進めます。<p>

<FONT COLOR=FF6600>スケーリング・ルートプレーニング</FONT><br>
　スケーリングとは、歯石や歯周ポケット内のプラークを、専用の器具を使って除去することです。そのうえで、細菌によって破壊されたセメント質を削り取り歯根部の表面を丈夫で滑らかな状態にして、歯肉への刺激をやわらげたり、再び歯石がつくのを防ぎます。これをルートプレーニングといいます。<br>

<FONT COLOR=FF6600>歯周病を起こしやすくする要因を取り除く</FONT><br>
　齲蝕や噛み合わせがよくない、歯が抜けたままで処置をしていない、といったことは、歯周病を起こしやすくしますので、時期をみて治療していきます。<br>

<FONT COLOR=FF6600>外科治療</FONT><br>
　上記の治療を行っても病状が改善しない場合や、歯周ポケットが深くて十分なスケーリング・ルートプレーニングを行えないような場合、歯周組織に対する手術治療を行います。これらの手術は、歯周ポケットを消失させること、消失させることができなくても、深さをできるだけ浅くすることに重点をおく治療で<nobr>す。</nobr>

<UL>
<FONT COLOR=0066FF>歯周ポケット掻爬<FONT SIZE=-3>〈そうは〉</FONT>術</FONT><br>
　歯周ポケット内に器具を挿入し、プラークや歯石、細菌に侵されたセメント質、歯肉の炎症が起きている部分を、ひっかくように取り除きます（‘掻’と‘爬’はともに、ひっかくという意味の漢字です）。次にポケット内を洗浄し、歯肉を外側から圧迫して歯根に密着させます。術後しばらくたつと、歯肉が歯根に付着して歯周ポケットがなくなります。<br>
　浅い歯周ポケットに対して行う小規模な手術ですが、歯周ポケット内を直接見ることができない状態で行うので、掻爬が不十分になりがちで再発しやすいという欠点もあります。<br>
<FONT COLOR=0066FF>歯肉切除術</FONT><br>
　歯周ポケットになっている部分の歯肉を切除することで、ポケットを消失させる手術です。歯周ポケット内部が直接見えるようになるので、プラークや歯石、細菌に侵されたセメント質の除去を十分に行えます。しかし歯周ポケットが深すぎる場合は歯肉を切除しきれないので、適応になりません。また、歯肉が減ってしまうという欠点があるので、術後に歯肉の形成といった審美的治療を受ける人もいます。<br>
<FONT COLOR=0066FF>フラップ手術</FONT><br>
　歯周ポケット部分の歯肉を歯根から剥がし、ポケット内部を十分きれいにし、かつ、炎症を起こしている肉芽<FONT SIZE=-3>〈にくげ〉</FONT>組織を取り除いたうえで、剥がした歯肉を再び歯根に付着させるという、大掛かりな手術です。歯周病が歯槽骨に及んでいれば、骨を削ることもあります。深い歯周ポケットも治療できる手術ですが、歯肉が減るのでやはり審美的な面（見栄え）が欠点となります。</UL>

<FONT COLOR=FF6600>動揺する歯の固定や抜歯</FONT><br>
　進行した歯周病で、いろいろ治療をしたのにもかかわらず歯の動揺が治まらない場合は、左右の丈夫な歯と金属などで連結し固定することもあります。<br>
　このように今では、自分の歯をできるだけ長く保つために、さまざまな歯周病治療が行われています。しかし、歯周病の歯を無理に残すことで、かえって周囲の歯に悪影響が及ぶと心配されるときなどには、歯を抜くことが最善の選択であることもあります。抜歯後はもちろん、残された歯に負担をかけないため、義歯などできちんと処置します。
<H3><FONT COLOR=00AA00>治療後も定期的なチェックが欠かせない</FONT></H3>
　歯周病は慢性疾患です。治療によって改善しても、何もしなければすぐに再発・進行してしまいます。実際に、歯周組織が健康な人でも10日間歯を磨かなければ歯肉炎になることが、実験的にわかっています。<br>
　いったん治療を受けた後も、当然ですが、患者さんご自身によるプラークコントロールが欠かせません。そして定期的に歯科医を受診して、スケーリングなどの必要な処置をしてもらい、再発や悪化を事前に防ぐようにしてください。<p>

<div class="title3">新しい歯周病治療</div>

　進行した歯周炎に対しては今まで、歯周ポケットを消失させて炎症部位を除去したうえで、プラークコントロールの徹底により病気の進行を抑えるという方法がとられてきました。この治療手段は確かな効果をあげてきましたが、一方で、歯肉が減って歯根が見えてしまうという審美的な課題を残しています。加えて―<nobr>―</nobr>これは加齢に伴い起こる多くの病気に共通していえることですが―<nobr>―</nobr>歯周病で失われた歯周組織を、元の健康なときと同じ状態に回復させる治療法はありませんでした。さらに、歯周病の原因療法（感染に対する治療法）も確立されていません。<br>
<br>
　こうした課題に向けて現在いくつかの試みがなされていて、一部はすでに治療に用いられています。そのいくつかをここで紹介します。なお、保険が適用されず自費診療となるものもあります。

<H3><FONT COLOR=00AA00>レーザー治療</FONT></H3>

　歯周ポケット内にレーザー光を照射して歯石を破壊したり、細菌に汚染されたセメント質などをきれいにします。スケーリング・ルートプレーニングをレーザー光で行うものといえます。このほか、歯肉の色素沈着や知覚過敏に対しても用いられています。メスを使う手術に比べて痛みや出血が少ないという利点もあります。

<H3><FONT COLOR=00AA00>人工骨の移植</FONT></H3>

　歯槽骨が失われた部分に骨を移植して補う治療法です。本物の骨を移植した場合には、時間の経過とともにセメント質や歯根膜のコラーゲン線維が増殖してきて、元にあった骨と一体化しますが、国内では人工的に作った骨が用いられています。人工骨の場合、セメント質や歯根膜は形成されにくいのですが、健康な状態に近づけることはできます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周組織の再生</FONT></H3>

<FONT COLOR=FF6600>GTR法</FONT><br>
　歯周ポケットになっている部分の歯肉を歯根から剥がし、歯周ポケット内部のプラークや歯石、細菌に侵されたセメント質、歯槽骨を除去します。ここまでは前に紹介したフラップ手術と似ていますが、この後、歯肉を直接歯根に付着させるのではなくて、歯肉の裏側（歯根に面している側）に保護膜をあてて、削りとった部分を空洞の状態にして、歯肉の上方を縫合します。<br>
<br>
　術後、少しずつ保護膜と歯根の間に新しい組織が再生し、空洞が埋まってきます。保護膜は、自然に吸収されてなくなるタイプと吸収されないものがあり、吸収されないものを使う場合は保護膜を取り出すために、数カ月後に二回目の手術が必要になりますが、その手術の際に歯周組織の再生状態を肉眼で確認できるという利点があります。<br>
<br>
　GTR（Guided Tissue Regeneration）と呼ばれるこの治療法は、一度失われた歯周組織を再び元の状態にできる可能性をもっていますが、今のところ組織を100パーセント再生できるものではなく、歯肉の減り方が激しい場合や歯周病の範囲が広い場合などには行えません。<p>

<FONT COLOR=FF6600>組織再生誘導材の利用</FONT><br>

　近年、歯周組織の再生を促す素材が開発され、治療に用いられるようになりました。この素材は、歯の発育を促すために分泌されるたんぱく質を主成分とするものです。歯周病で侵された組織を削った後に、この素材を塗ってから歯肉を縫合すると、失われた部分への組織再生が誘導されます。GTRより簡単に行え、同程度の効果があるとされています。

<H3><FONT COLOR=00AA00>抗生物質による治療</FONT></H3>

　抗生物質を局所投与して歯周病菌を除去する方法です。しかし歯周病は慢性疾患なので、長期間抗生物質を使い続けることになり、副作用の心配（耐性菌の出現など）があるため、だれにでも行われる方法ではありません。難治性の歯周病や、重症の急性症状に対して行われています。]]></description>
         <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/04/003.php</link>
         <guid>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/04/003.php</guid>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">3</category>
        
        
         <pubDate>Mon, 05 Apr 2004 15:08:34 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>歯周病は全身に悪影響を及ぼす</title>
         <description><![CDATA[<div class="title3">歯周病の怖さは「歯が抜けること」だけではない</div>
　歯周病は「歯の周囲の病気」です。ですから歯周病の治療や研究は、今まで歯科の専門分野として位置づけられていました。歯周病が口の中の病気である以上、これは自然なことといえるでしょう。<br>
　ところが近年相次いで発表された研究結果から、従来のこのような考え方は、歯周病を正しくとらえる上で不<nobr>十分</nobr>であることがわかってきました。歯周病は単に口の中だけに起こる病気ではなく、全身にいろいろな形で悪影響を及ぼしているようなのです。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病菌が全身を駆け巡る</FONT></H3>

　なぜ口の中の病気である歯周病が全身に影響を及ぼすのか、その理由は完全に解明されたわけではありません。しかし、説得力があって、かつ既に証明されている理由として、「歯周病菌が血液に入り込んで、全身を駆け巡る」という事実があげられます。そのメカニズムを少し詳しく解説すると、次のようになります。<p>
<FONT COLOR=0066FF>(1) 歯周ポケットは怪我の傷口が開いた状態と同じ</FONT>
<UL>
　歯周病は口の中に住み着いている細菌が炎症を引き起こして、歯周組織を破壊する病気です。歯周病が進行する足場である「歯周ポケット」は、組織が破壊されたり炎症が起こったりしていて、いわば「怪我をした後に傷口が開いたままになっている状態」ともいえます。ですから歯周ポケットからは容易に出血しますし、容易に細菌が体内に入り込める状況にあります。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(2) 歯周ポケットは歯周病菌の繁殖に最適な環境</FONT>
<UL>
　加えて歯周ポケットは、適度な温度に保たれていること、プラークが除去されにくいことなどから、細菌の繁殖にとって最適な環境で、膨大な数の細菌が暮らしています。傷口がいつも開いたままの状態で、しかもそこに細菌が多数住み着いているのですから、そこから血液の中に細菌が入り込んだとしても不思議ではありません。
</UL>
<FONT COLOR=0066FF>(3) 歯周病菌は血液中でも生きられる特殊な菌</FONT>
<UL>
　ふつうの細菌は、血液に触れると白血球などの働きによってすぐに殺菌・貪食<FONT SIZE=-3>〈どんしょく〉</FONT>され、血液中では生きられません。ところが歯周病菌は、もともと血液から作られ血液とほぼ同じ成分である、歯肉溝液の中で生存している菌です。ですから血液の中に入り込んでもあまり殺菌・貪食されずに、しばらくは生き延びられます。逆にいうと、そのような特殊な環境下でも生存できる菌だからこそ歯周組織でも生存でき、それがたまたま歯周病の病巣で最初にみつかったため歯周病菌と呼ばれるようになった、ともいえます。
</UL>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/04/04-01.gif">
</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>血液に乗って全身に運ばれた歯周病菌が血管や臓器を傷めつける</FONT></H3>

　血液中に入り込んだ歯周病菌は、血液の流れに乗って全身に運ばれていき、臓器や血管壁にたどり着きます。そして、その箇所で内毒素（エンドトキシン）を遊離させるなどの毒性を発揮し、炎症を引き起こします。中でも心臓や脳、子宮などへ及ぼす影響が詳しく解明されつつあります。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病菌が体内に入り込むもうひとつ別な経路は「気道」</FONT></H3>

　歯周病菌が体内に入り込む経路としては、血液のほかに気道があげられます。唾液の中に歯周病菌が混ざって、それが気道に流れ込んでしまうのです。その影響はおもに肺に現れます。<p>
　このように、口の中だけの病気、歯の周囲だけの病気だと思われていた歯周病は、実はそれほど軽視できない病気である可能性が示され始めています。歯周病で「歯が抜け落ちてしまう」というのは、歯周病という病気の怖さの、ほんの一部分でしかないのかもしれません。<br>
　では次からは、それぞれの病気別に歯周病との関連をみていきましょう。
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病と心臓病</div>

　心臓は全身に血液を送るポンプで、いうまでもなく人が生きるために絶対不可欠な臓器です。日本人の死因の第二位、約15％が心臓病です。<br>
　心臓病とひと口にいっても、その種類はいくつもありますが、歯周病とほぼ間違いなく関連がある病気として「感染性心内膜炎<FONT SIZE=-3>〈かんせんせいしんないまくえん〉</FONT>」があります。また、歯周病と恐らく関連がある病気として「虚血性心疾患<FONT SIZE=-3>〈きょけつせいしんしっかん〉</FONT>」があげられます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>感染性心内膜炎とは</FONT></H3>

　心臓の内壁を覆っている膜「心内膜」に細菌などが感染して炎症が起こり、心臓の働きが低下する病気です。<br>
<FONT COLOR=0066FF>原因</FONT><br>
　口の中に住み着いている細菌が、抜歯や出血を伴う歯肉治療時に、血液中に入り込んで発病することがあります。このほか、身体への負担が大きな手術や検査を受けた後に発病することもあります。特に、感染症に対する抵抗力が落ちている人や、弁膜症など心臓の病気がある人に起こりやすい病気です。<br>
<FONT COLOR=0066FF>症状</FONT><br>
　発熱や動悸<FONT SIZE=-3>〈どうき〉</FONT>が現れます。また、弁膜<FONT SIZE=-3>〈べんまく〉</FONT>（血液が逆流するのを防ぐ役目をしています）が破れてしまったときなどには、急性心不全などの危険な状態になることもあります。<br>
<FONT COLOR=0066FF>治療</FONT><br>
　抗生物質を用いる入院治療をしばらく続けます。弁膜が破れてしまっている場合には、人工弁に置き換える手術治療が必要となります。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病と感染性心内膜炎の関係</FONT></H3>

 「抜歯や歯肉治療の後に感染性心内膜炎が起こりやすい」ということは、古くから広く知られています。ですから現在では、それらの治療を行う前に、抗生物質を予防的に使用することもあります。<br>
　口内細菌が感染性心内膜炎の原因の多くを占めているからには、歯周病が感染性心内膜炎の危険性をより高めることが容易に想像できます。なにしろ歯周ポケットには大量の細菌が住み着いていて、いつでも血液中に入り込み得る状況にあるからです。

<H3><FONT COLOR=00AA00>虚血性心疾患とは</FONT></H3>

 ‘虚血’とは、ある部分の血流が悪くなって、その箇所の組織が障害されたり、機能が低下することです。虚血による心臓病が虚血性心疾患です。具体的には、狭心症と心筋梗塞が該当します。<br>
<FONT COLOR=0066FF>原因</FONT><br>
　心臓は収縮と拡張を繰り返し血液を送り出しています。その働きを休みなく続けるために、心臓の筋肉は常に大量の酸素と栄養を必要としていて、それらは冠<FONT SIZE=-3>〈かん〉</FONT>動脈という血管を流れる血液によって供給されています。その冠動脈に動脈硬化が起こると、血管内径が狭くなり、血液が十分流れなくなります。その結果、虚血性心疾患が起こります。<br>
<FONT COLOR=0066FF>症状</FONT><br>
　胸痛発作が起こります。狭心症の発作は数分程度でおさまり、発作後、心臓は元どおり正常に働いてくれます。しかし心筋梗塞の発作では、心臓の筋肉細胞が死滅してしまい、発作がおさまっても心臓の働きに影響が残ります。また心筋梗塞の発作は狭心症の発作よりも痛みが強く、不整脈などを誘発して命にかかわることもあります。<br>
<FONT COLOR=0066FF>治療</FONT><br>
　冠動脈を拡張する薬や、血管を拡張したりバイパスを作る手術で治療します。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病と虚血性心疾患の関係</FONT></H3>

　虚血性心疾患の原因の大半は冠動脈の動脈硬化です。では「動脈硬化がなぜ起こるのか」というと、それには加齢のほか、高脂血症や糖尿病、喫煙、高血圧、高尿酸血症（痛風）などの病気が関係しています。それらの病気が相互に絡みあって、血管壁に脂肪分が蓄積したり、血管壁の細胞を傷つけたり、炎症を起こしたりします。そして、傷ついた血管壁の治癒の過程で、血小板の働きによって血栓<FONT SIZE=-3>〈けっせん〉</FONT>が作られたり―<nobr>―</nobr>血小板は怪我をしたときに血液を固めて出血を止める役目を果たしています―<nobr>―</nobr>血管壁の細胞が増殖して、結果的に血管壁は厚くなり、血液の流れるスペースが狭くなっていきます。<br>
　歯周病との関係では、歯周病菌が血液中に侵入し、血管壁の細胞に炎症を起こして動脈硬化の進行に一役かってしまう可能性が考えられています。事実、「歯周病がある人の虚血性心疾患の発病頻度は歯周病のない人と比べ明らかに高く、年齢や高脂血症など他の動脈硬化危険因子を除外し補正しても、なお有意差（統計的に意味のある差）が残る」、「歯周病の重症度と虚血性心疾患の発病頻度に正の相関関係がみられる」などの複数の調査結果が<nobr>発表</nobr>されています。ただし一方で、「両者に相関関係はみられない」という調査結果もいくつかあります。<br>
　今のところ両者の関係について一致した結論は得られていないものの、「歯周病はかなりの確率で虚血性心疾患の発病に寄与している」とする考え方が主流になりつつあります。それを裏付けるかのように、「冠動脈の動脈硬化巣から、歯周病菌が発見された」という報告が近年国内外で発表されまし<nobr>た。</nobr><BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病と脳卒中</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>脳卒中とは</FONT></H3>

　脳の血管がつまったり破れたりして、脳の一部に血液が流れなくなったり、脳がむくんで圧迫され、その部分の機能が障害されて起こる発作が脳卒中です。日本人の死因の第三位、約13％が該当します。<br>
<FONT COLOR=0066FF>原因</FONT><br>
　血管が詰まるタイプを脳梗塞、血管が破れるタイプを脳出血といいます。脳梗塞は脳の血管の動脈硬化によって起こることが多く、脳出血には高血圧が強く関係しています。<br>
<FONT COLOR=0066FF>症状</FONT><br>
　発作時には頭痛や吐き気、麻痺、昏睡などが現れます。重度の脳卒中は命にかかわり、命が助かった場合にも麻痺などの障害が残ることが少なくありません。<br>
<FONT COLOR=0066FF>治療</FONT><br>
　発作後できるだけ早く、血栓を溶かす薬や脳のむくみを抑える薬などによる治療を開始します。出血が多くて脳が圧迫されているような場合などでは手術も行われます。容体が安定したらリハビリを始めます。
<div class="img">
<IMG src="/okuti/04/04-02.gif">
</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病と脳卒中（脳梗塞）の関係</FONT></H3>

　脳卒中の二つのタイプのうち、歯周病との関連性が疑われているのは脳梗塞です。<br>
　前項で説明した虚血性心疾患は心臓の動脈硬化が進んで発病する病気ですが、動脈硬化は心臓の血管（冠動脈）だけではなくて脳の血管にも起こります。虚血性心疾患の原因が動脈硬化で、その動脈硬化の原因の一部が歯周病であるとすれば、同じく動脈硬化を基盤に発病する脳梗塞もまた、歯周病と関係があると考えられます。<br>
　この考え方を支持するデータとして、「歯周病の人とそうでない人の脳卒中の発生率を、年齢などの動脈硬化危険因子を除外し補正して比較したところ、脳出血の発病頻度には差がなかったのに、脳梗塞の発病頻度は歯周病の人に多く有意差があった」といった、両者の関係を示唆する複数の調査結果が発表されています。<p>
　以上のような虚血性心疾患や脳梗塞の発病率のほかに、血管壁の厚さを測定して動脈硬化の進行レベルをみる「IMT」という指標と歯周病を比較した場合においても、相関関係を示すデータが示されています。
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病と肺炎</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>肺炎とは</FONT></H3>

　肺炎は文字どおり‘肺の炎症’のことです。日本人の死因の第四位、約9％が肺炎です。<br>
<FONT COLOR=0066FF>原因</FONT><br>
　細菌感染が主要な原因です。かぜを引いた後にかかりやすいほか、高齢者ではほかの病気で入院中に発病することがよくあります。<br>
<FONT COLOR=0066FF>症状</FONT><br>
　発熱や発汗、咳や痰が多く出る、胸痛、呼吸困難などがあります。ただ、高齢者や別の病気にかかっている人では、これらの症状が現れにくかったり、現れても気付きにくいので注意が必要です。<br>
<FONT COLOR=0066FF>治療</FONT><br>
　抗生物質で治療できますが、高齢者などの抵抗力が弱くなっている人では病気が長引いたり、耐性菌ができてしまったりして、命にかかわることもあります。
<div class="img">
<IMG src="/okuti/04/04-03.gif">
</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病と肺炎の関係</FONT></H3>

　肺炎を起こす細菌のおもな感染経路は気道です。空気中の細菌が気道を通って肺に到達し、そこに炎症を起こします。また、唾液が気道に入り込むことで肺炎を引き起こすこともあります。<br>
　気道に唾液などの異物が入りかけると、通常は反射的にむせたりしてそれを防ぎますが、睡眠中だとその反射が起こらず、微量ながら気道に流れ込んでしまうことがあるのです。これを誤嚥<FONT SIZE=-3>〈ごえん〉</FONT>といい、誤嚥によって起こる肺炎を誤嚥性肺炎と呼んでいます。<br>
　誤嚥は麻痺のある患者さんや、歯の本数が少ない方では頻繁に起こり、誤嚥性肺炎の危険が高くなります。そして、唾液の中に多くの細菌が含まれている歯周病の患者さんもまた、誤嚥性肺炎になりやすいことがわかっています。入院中の患者さんに肺炎が多く発病するのは、「入院生活によって歯磨きが不十分になることも関係しているのではないか」との意見もあります。<br>
　さらに近年の研究では、歯周ポケットで産生されるサイトカインなどが肺の炎症を強めて、肺炎や肺炎以外の呼吸器の病気も起こりやすくしてしまうことがわかってきました。
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病と、早産、低出生体重児（未熟児）出産</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>早産、低出生体重児出産とは</FONT></H3>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/04/04-04.gif">
</div>
　早産とは妊娠期間が22週以上で37週未満の分娩をいい、低出生体重児とは出生時の体重が2500g未満の新生児のことです。いずれも新生児死亡の原因となったり、新生児の健康を妨げたりします。<br>
　早産や低出生体重児出産を招く要因としては、妊婦の喫煙や飲酒のほか、妊娠中に感染症にかかることなどがあげられます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病と早産、低出生体重児出産の関係</FONT></H3>

 「歯周病がある妊婦は早産となる確率が歯周病のない妊婦に比べて約7倍になり、飲酒が早産を招きやすくする確率（約3倍）よりも高い」、「歯周病の重症度に応じて低体重児の出産の頻度が高くなる」などの報告があります。<br>
　両者の関係は、歯周病が感染症であることで説明できます。歯周ポケットから血液中に入った歯周病菌が羊水<FONT SIZE=-3>〈ようすい〉</FONT>に混ざって、胎児の成長を妨げると考えられます。また、細菌感染による炎症が作り出すサイトカインが、子宮の収縮を引き起こして早産を招く可能性があります。とりわけプロスタグランディンという物質が作られると、胎盤の早期剥離と関連すると考えられます。<br>
　なお、歯周病が胎児に及ぼす影響とは逆に、妊娠によってホルモンの分泌が変化する影響で、妊婦に歯周病が引き起こされたり、歯周病がひどくなることがよく知られています。
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">「歯周医学」という新しい研究分野がスタート</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病と関係があると考えられるその他の病気</FONT></H3>

　心臓病に脳卒中、肺炎、早産や低体重児出産、このように、歯周病との関連が疑われる病気はいくつもあります。さらに最近では、骨粗鬆症や胃潰瘍、腎炎、皮膚炎、関節リウマチなどと歯周病との関連性の検討も行われています。<br>
　これらの病気の中には、「歯周病が影響を及ぼしている」とほぼ断定できる証拠が集まったものもあれば、「どうやら関係があるようだ」といった程度でまだ証拠となる根拠が少ないものもあります。現在、世界各国で研究が進められていて、確かなことはもうしばらく待たないとわかりません。<br>
　しかし、患者さんの立場からみれば、科学的な証拠が出揃うのを待っているよりも、今日から歯周病の治療を開始しても損はありません。仮に歯周病とそれらの病気の間に科学的な因果関係が証明されないとしても、歯周病の発病や進行は確実に防げるのですから。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病のとらえ方が変わってきた</FONT></H3>

　今、「歯周医学 (Periodontal Medicine)」という分野が注目を浴びています。あまり聞いたことがない言葉だと思いますが、その意味するところは、「歯周病学と医学をトータルで考え、様々な病気のより効果的で的確な治療法の確立をめざす」ということです。<br>
　これまでのところ医科と歯科はまったく別な分野と考えられ、治療を受ける病医院・診療科が異なることはもちろん、医師・歯科医師の教育も別々に行われてきました。口の中の病気（特に歯周病）が全身に及ぼす影響や、全身性の病気が口の中に及ぼす影響が研究され始めたのは、ごく最近のことなのです。<br>
　スタートして間もない歯周医学ですが、長いあいだ医科と歯科の隙間に埋もれていた事実を解明し、多くの病気の新しい治療法を生み出す可能性をもっています。<p>
　さて、「糖尿病とお口の健康」というタイトルでお届けしているこのコーナー、前回と今回は糖尿病から少し離れた内容になりましたが、次回はまた糖尿病の話に戻る予定です。今回お話しした歯周医学が、糖尿病とどうかかわってくるのかについて考えてみようと思います。]]></description>
         <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/06/004.php</link>
         <guid>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/06/004.php</guid>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">4</category>
        
        
         <pubDate>Sat, 05 Jun 2004 15:09:01 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>糖尿病の合併症と歯周病の合併症　その相互関係を探る</title>
         <description><![CDATA[<div class="title3">歯周病の本当の怖さは“合併症”かもしれない・・・</div>

　このページをご覧の多くの方は、糖尿病の患者さんかそのご家族だと思います。ですから「合併症」の意味を改めて説明するまでもないかもしれませんが、「なにかの病気をもっている人に、その病気に関連して起こる別の病気」を合併症と呼んでいます。合併症が問題となる主な生活習慣病として、以下のような例があげられます。<P>

<A NAME="table01">
<TABLE class="moji3"><TR><TD><B>表　おもな生活習慣病と合併症の関係</FONT>
<TABLE><TR><TD COLSPAN=5><HR SIZE="1"></TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD ROWSPAN=7>　</TD><TD  WIDTH=70><B>高血圧</B></TD><TD>→</TD><TD>脳卒中、動脈硬化、心臓病、腎臓病、網膜症</TD><TD ROWSPAN=7>　</TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD><B>高脂血症</B></TD><TD>→</TD><TD>動脈硬化、心臓病、脳卒中、歯周病？</TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD><B>高尿酸血症</B></TD><TD>→</TD><TD>痛風、尿路結石、腎臓病、関節炎、動脈硬化</TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD><B>肥満症</B></TD><TD>→</TD><TD>動脈硬化、心臓病、脳卒中、歯周病</TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD><B>糖尿病</B></TD><TD>→</TD><TD>網膜症、腎臓病、神経障害、動脈硬化、心臓病、脳卒中、感染症にかかりやすい、歯周病、高脂血症、高血圧、骨粗鬆症、高血糖昏睡、妊娠による糖尿病の悪化や胎児・母体のトラブル</TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD><B>歯周病</B></TD><TD>→</TD><TD>歯が抜ける、糖尿病、動脈硬化、心臓病、脳卒中、肺炎、妊娠による歯周病の悪化や早産・低体重児出産</TD></TR>
<TR VALIGN="top"><TD><B>骨粗鬆症</B></TD><TD>→</TD><TD>骨折、腰痛</TD></TR>
<TR><TD COLSPAN=5><HR SIZE="1"></TD></TR>
</TABLE>
</TD></TR></TABLE>

　これら合併症のもとにある病気は、それ自体はほとんど無症状で経過します。しかし、病気の治療が不十分だと徐々に（または突然に）合併症が起こり、身体<nobr>機能</nobr>に障害を起こしたり、生命を脅かしたりします。ですから症状のあるなしに関わらず、治療を続けていく必要があります。

<H3><FONT COLOR=00AA00>生活習慣病の合併症に共通のキーワードは「血管障害」</FONT></H3>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/05/05-01.gif">
</div>
<B>キーワードは「血管障害」</B><br>
　<B><A HREF="#table01">表</A></B>を見ていただければすぐにわかりますが、これらの生活習慣病の合併症は、かなりの部分で似通っています。特に、心臓病、脳卒中、動脈硬化などの病名が目立つことに気付かれたことでしょう。心臓病も脳卒中も、細かい部分では差異があるものの、基本的には動脈硬化、つまり血管障害から発病することが多いからです。<BR>
　だれでも歳をとれば血管の老化が進みます。しかし、実際の年齢以上に血管障害の進行を早めてしまう原因がいくつかわかっています。喫煙や食べ過ぎや飲み過ぎ、それによる肥満、精神的ストレスなどの生活習慣、および、それらの生活習慣と深く関連しつつ発病・進行する高脂血症や糖尿病、高血圧などが該当します。そして、近年の研究で、歯周病もまた血管障害（動脈硬化）の危険因子である可能性が濃くなってきているということは、前回お話したとおりです。<B>　→　</B><A href="/okuti/04/">第4回のページへ</A>
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">糖尿病に特徴的な合併症、糖尿病が進行を手助けして起こる合併症</div>

　ここで糖尿病の合併症について、少し整理しておきましょう。

<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病に特異的な合併症＝三大合併症は細い血管の障害が原因</FONT></H3>

　糖尿病の合併症のうち、網膜症と腎症（腎臓病）、神経障害の三つを「三大合併症」と呼んでいます。これらは血糖コントロールが悪いほど発病しやすいものです。血糖コントロールがよい人には、それほど多くは起こりません。つまり、糖尿病でない人にはあまり起こらない病気、糖尿病に特異的な合併症、ということです。<BR>
　三大合併症の主要原因は、血糖値が高いことによって身体中の細い血管が障害される「細小血管障害」です。

<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病に非特異的な合併症＝動脈硬化や易感染状態</FONT></H3>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/05/05-02.gif">
</div>
　一方、糖尿病には心臓病や脳卒中などの合併症もあります。それらは三大合併症のように、糖尿病でなければほとんど起こらないというわけではなく、糖尿病でない人にも起こり得る病気です。ただ、糖尿病があると発病の頻度がより高く、病気の進行はより早くなります。これらの病気は「大血管障害」―<nobr>―</nobr>比較的太い血管の障害、つまり動脈硬化―<nobr>―</nobr>をもとに発病することが多いものです。<BR>
　また、高血糖によって細菌やウイルスに対する抵抗力が落ち、感染症にかかりやすくなりますが、これもやはり、糖尿病に特異的とはいえないものの糖尿病でその頻度が高くなる合併症といえます。
<BR CLEAR="all">

<div class="title3">歯周病の症状と合併症、歯周病が進行を手助けして起こる合併症</div>

　歯周病の“合併症”についても話を整理しておきます。
<UL>
<FONT COLOR=666666>なお、ここまで「歯周病の合併症」という言葉を何度か使いましたが、現段階ではまだこの言葉は一般的に使われていません。歯周病と全身病の関係は、近年になってようやく本格的な研究が始まったばかりだからです。しかし、もう少し研究が進み、歯周病と全身疾患の関係が明らかになれば、いずれこのような言葉が使われるようになると思われます。</FONT>
</UL>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病に特異的な症状</FONT></H3>

　すでに何度か解説したように、歯周病は歯の周囲、歯周組織の病気です。歯周病菌による慢性的な炎症が起こり、徐々に歯周組織が侵されていきます。その結果、口臭がひどくなったり、容易に出血したり、歯がぐらついたりします。このような症状は歯周病でなくても現れることがありますが、歯周病にかなり特異的なものといえます。<BR>
　そして、歯周病が進行すると、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。歯が抜けることは「歯周病の最も特異的な症状」ともいえます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病に非特異的な合併症</FONT></H3>

　歯周病は従来考えられていたような口の中だけの病気ではなく、さまざまな全身病を起こりやすくしている可能性が高いことを前回お話ししましたが、中でも動脈硬化やそれによる虚血性心疾患（狭心症や心筋梗塞）、脳梗塞などは、糖尿病の合併症でもあります。また、歯周病と肺炎・骨粗鬆症・妊娠時のトラブルの起きやすさなどの関連も明らかになってきており、これらも糖尿病と関連する合併症といえま<nobr>す。</nobr>
<BR CLEAR="all">
<CENTER>
<BR>
<TABLE><TR><TD><B>糖尿病と歯周病の合併症、およびその危険因子の関係</B><BR>　</TD></TR><TR><TD><IMG src="/okuti/05/05-03.gif"></TD></TR>
</TABLE></CENTER>
<P>

<div class="title3">歯周病の治療で糖尿病の合併症を防げるか？</div>

<TABLE ALIGN="RIGHT" CELLSPACING=5><TR><TD><IMG src="/okuti/05/05-04.gif"></TD></TR>

<TR><TD ALIGN="CENTER"><B>歯周病の治療で合併症を防げる!?</B></TD></TR></TABLE>　以上のように、糖尿病の合併症と歯周病の合併症は、重なりあう部分が非常に大きいことがわかります。しかも、このコーナーの第2回で解説したように、糖尿病は歯周病の危険因子であり、歯周病が血糖値を上げるように働くこともあるのです。<B>　→　</B><A href="/okuti/02/">第2回のページへ</A><BR>
　このように考えてくると当然のように、「歯周病を治療することで糖尿病の合併症の頻度を抑えられるのではないか」という期待が生まれてきます。しかし、残念ながらその答えはまだはっきりわかっていません。科学的に‘yes’または‘no’という結論を出すには、多数の患者さんに協力してもらい何年間もずっと検査結果や治療内容をチェックし続け、統計的な有意差（偶然以上の確率で生じる差）を証明しなければならないからです。<BR>
　ではこの問題を「糖尿病の人は歯周病を治療すべきか否か」と置き換えたらどうでしょう？―<nobr>―</nobr>この問いの答えを得るのに、統計的有意差を求める必要はないでしょう。なぜなら、歯周病治療の基本は患者さん自身の歯磨きを中心とするプラークコントロールであり、特殊なケースを除いて薬は使われず、副作用などの有害事象の心配がないうえ、歯周病治療で炎症を除けることが明白になっているからです。<BR>
　それに加え、歯周病を治療しないことによる糖尿病への悪影響、例えば歯がぐらつくために繊維質の食品―<nobr>―</nobr>繊維質の食品は食後の高血糖を抑える働きがあります―<nobr>―</nobr>を食べにくくなる、やわらかいもの中心の食事になったり噛む回数が少なくなる―<nobr>―</nobr>これらは逆に血糖値を上げやすい食事のとり方です―<nobr>―</nobr>といったことも起こり得るからです。「糖尿病をしっかり治療しているつもりなのに、血糖コントロールがよくならない」、という人は、ぜひ一度、歯周病の検査を受けてみてください。
<H3><FONT COLOR=00AA00>糖尿病と歯周病の関係を整理すると</FONT></H3>
　この辺で、ここまで解説してきた糖尿病と歯周病の関係を整理してみましょう。<P>
<FONT COLOR=FF6600>◇なぜ糖尿病を治療するのか</FONT>
<UL>
　なぜ自覚症状もないのに糖尿病を治療するのか？　それは自覚症状がないからといって治療せずにいると、合併症が確実に進行していくからです。
</UL>
<FONT COLOR=FF6600>◇なぜ糖尿病になるのか</FONT>
<UL>
　2型糖尿病は、遺伝よる体質的なことに加え、加齢、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などの生活習慣が身体に負担となって発病します。
</UL>
<FONT COLOR=FF6600>◇なぜ歯周病になるのか</FONT>
<UL>
　体質的なこともありますが、ほとんどは加齢と口腔清掃が不十分なこと、間食や喫煙、その他の生活習慣によって起こりま<nobr>す。</nobr>
</UL>
<FONT COLOR=FF6600>◇なぜ糖尿病で合併症が起こるのか</FONT>
<UL>
　細小血管障害に基づく三大合併症は、主に血糖コントロールがよくないことや喫煙によって、血管の基底膜が傷められて起こります。大血管障害による心臓病や脳卒中などは、血糖コントロールがよくないことに加え、歯周病を含む糖尿病以外の生活習慣病のコントロールがよくないことや喫煙で起こります。
</UL>
<FONT COLOR=FF6600>◇なぜ血糖コントロールが悪化するのか</FONT>
<UL>
　食事療法・運動療法・薬物療法のいずれかがよくできていない、糖尿病が進行している（インスリン分泌力が低下してきている）、慢性感染症に罹患した、その他（精神的ストレスが強くなった、膵臓がんの可能性など）が考えられます。そのうちの慢性感染症の一つに、歯周病があげられま<nobr>す。</nobr>
</UL>
<FONT COLOR=FF6600>◇糖尿病の合併症を防ぐにはどうすればよいか</FONT>
<UL>
　食事療法・運動療法・薬物療法を守り、よい血糖コントロールを続けること、糖尿病以外の生活習慣病があればそれもしっかり治療すること、治療できる感染症は治療すること、そして禁煙です。
</UL>

<div class="title3">糖尿病の治療は、“三本柱”から“五本柱”へ</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯周病の治療と禁煙を</FONT></H3>

　糖尿病はかつて―<nobr>―</nobr>治療にインスリンが用いられるようになるまでは―<nobr>―</nobr>、高血糖が死に直結しかねない怖い病気でした。治療法といえば、食事をとらないこと「飢餓療法」しかなかった時代もあったのです。しかし、インスリンをはじめとするさまざまな治療薬が開発され、どうすれば効果的に血糖値を下げられるかがわかり、今では適切な医療と患者さんの自己管理次第で十分な血糖コントロールをめざすことが<nobr>可能</nobr>になりました。その結果、糖尿病の怖さは糖尿病（高血糖）そのものではなく、合併症に移りました。<BR>
　今の糖尿病は、合併症が怖い病気です。その合併症を防ぐには、よりよい血糖コントロールを続けることです。そのための手段（治療法）として、食事療法、運動療法、薬物療法があり、この三つがこれまで「糖尿病治療の三本柱」と呼ばれてきました。<BR>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/05/05-05.gif">
</div>
　しかし、もうお気付きだと思いますが、糖尿病の合併症を防ぐ手段は食事療法や運動療法、薬物療法の他にもあるのです。一つは禁煙、もう一つは歯周病の予防です。喫煙は糖尿病の三大合併症を起こしやすくしたり、動脈硬化を進行させたり、歯周病を悪化させます。そして歯周病は、血糖コントロールを悪化させたり、心臓病や脳梗塞を起こしやすくする<nobr>可能</nobr>性が濃厚です。<BR>
　現在の糖尿病の治療目的が、かつてのような、単に血糖値を下げて高血糖による急性合併症を防ぐことだけでなく、「慢性合併症の予防」に主眼が置かれている以上、従来から言われていた三本の柱だけでなく、歯周病の治療と禁煙を加えた「五本の柱」で糖尿病治療を支える必要があるのではないでしょうか。そうすれば、さらに効果的に、治療目標を達成できるのではないかと思います。<P>

　このコーナーも残り1回となりました。最終回は、歯周病を防ぐには今なにをすればよいか、具体的にお話ししたいと思います。]]></description>
         <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/08/005.php</link>
         <guid>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/08/005.php</guid>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">5</category>
        
        
         <pubDate>Thu, 05 Aug 2004 15:09:20 +0900</pubDate>
      </item>
      
      <item>
         <title>今からでも間に合う、お口のトラブル予防法・解消法</title>
         <description><![CDATA[<div class="info">
　糖尿病と歯周病の関係について説明してきたこのコーナーも、いよいよ最終回です。これまでは理論的な話が多かったので、最後はより実践的なこと、歯周病の発病や進行を防ぐにはどうすればよいかについて、お話ししたいと思います。
</div>
<br>
<div class="title3">歯周病の予防・治療のポイント</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>プラークコントロール</FONT></H3>

　歯周病は、歯周病菌による組織への攻撃力が、その攻撃を防ぐ抵抗力を上回ったときに発病・進行します。ですからその予防や治療には、歯周病菌の数を減らして攻撃力をそぐことが必要です。具体的には、(1) 毎日しっかり歯を磨いて歯周病菌を繁殖させないこと、(2) 定期的に歯科医を受診して、磨き残っている歯垢（プラーク）や歯石をとってもらい、歯周病菌が付着し繁殖する足場を作らないこと―<nobr>―</nobr>です。(1) と (2) をあわせて「プラークコントロール」と呼んでいます。<br>
　プラークコントロールは歯周病の治療を受けている期間はもちろんのこと、歯周病予防のためにも、生涯欠くことができません。なぜなら、歯周病菌は口の中の常在菌（いつでも存在している細菌）の一種だからで<nobr>す。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>血糖コントロール</FONT></H3>

　糖尿病の人の場合はプラークコントロールと並んで、より良い血糖コントロールを維持することも大切です（その理由は第2回目に詳しく解説しました）。歯周病で外科的治療が必要な場合には、あまり血糖コントロールが悪いと治療を行えないことがあります。<B>　→　</B><A href="/okuti/02/">第2回のページへ</A>

<H3><FONT COLOR=00AA00>禁煙</FONT></H3>

　喫煙による末梢血流障害、それによる酸素や栄養の供給減少、組織再生力の低下、細菌に対する抵抗力の低下などが原因で、喫煙者の歯周病のリスクは非喫煙者の2〜5倍に上ります。糖尿病の合併症の予防・治療のためにも禁煙が重要です。今は禁煙補助薬などがありますから、以前のように一人で‘がまん’するしかなかった頃よりも、ずっと禁煙を成功させやすい環境が整っています。医師に相談してみてくださ<nobr>い。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>食習慣のチェック</FONT></H3>

　間食回数が多いことや甘い物を好むといった食習慣も歯周病のリスクを高めます。このような食生活は糖尿病の治療にもよくないことですから改めてください。

<H3><FONT COLOR=00AA00>爪楊枝はなるべく使わない</FONT></H3>

　爪楊枝を使っていると、歯肉（歯茎）を痛めてしまったり、歯と歯の間の隙間が広がったりします。爪楊枝を使いたくなったら歯を磨くようにしましょう。

<div class="title3">プラークコントロールは歯科スタッフとの共同作業</div>

　それでは、プラークコントロールの方法について話を進めましょう。なお、プラークコントロールの主役は、患者さん自身です。患者さん自身が毎日しっかり歯を磨かないことには、いくら歯科を受診して治療してもらっても、歯周病を予防したり治療することはできませ<nobr>ん。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>自分にあった歯磨きの仕方を覚えましょう</FONT></H3>

　歯並びや歯肉の状態などによって、最適な歯磨きの方法は人それぞれ異なります。歯周病を効果的に予防・治療しようと思ったら、まず最初に歯科医を受診して、あなたにあった歯ブラシと磨き方を教えてもらってください。自己流では効果が少ないばかりか、歯肉が減ってしまって、口の中の状態をかえって悪化させてしまうことがありま<nobr>す。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>用意するもの</FONT></H3>

<FONT COLOR=FF6600>必需品</FONT><p>

<table border="0" cellpadding="0" align="right" width="300"><tr><td valign="top" class="img_c">
<CENTER><B><FONT COLOR=FF0066>歯周病と虫歯の関係</FONT></B></CENTER>
<FONT COLOR=0033CC>　歳をとったり歯周病が進行すると歯肉が下がって、本来は歯肉に覆われている歯根部が露出してきます。歯根部の表面はセメント質といい、ここは歯冠部（健康な状態でも歯肉の上に出ている部分）の<nobr>表面</nobr>のエナメル質ほど頑丈ではないために―<nobr>―</nobr>エナメル質は人体で最も硬い組織です―<nobr>―</nobr>、より虫歯になりやすい部位です。このため、歯周病の人は歯周病だけでなく虫歯にも注意が必要です。</FONT>
</td></tr></table>
<FONT COLOR=0099FF>歯ブラシ</FONT>　植毛部は3×7列ぐらいのものが、最も効率よくプラークを除去できます。植毛部の長さは前歯2本分ぐらいがちょうどよいでしょう。あまり長過ぎると細かい部分が磨きにくくなります。逆に植毛部が短いタイプは、奥歯などの歯ブラシが届きにくい部分を磨くのに適していますが、全部の歯を磨き終わるのに時間がかかるので、適宜使い分けるとよいでしょう。<br>
　毛の硬さは硬めの方がプラーク除去には向いています。ただし、すでに歯周病があって歯肉が傷んでいるときには、初めは軟らかい毛の歯ブラシを使い、歯周病が改善してきたら硬い毛の歯ブラシを使うようにします。なお、歯をゴシゴシと力強く磨く人の場合は、硬い毛の歯ブラシだと歯肉を傷つけたり歯肉が減ってしまうことがあります。そのような人はまず正しい歯の磨き方（力を入れずに磨く）を覚えることが第一ですが、どうしても力が入ってしまう人は、軟らかい毛の歯ブラシを選びましょう。また、「バス法」という磨き方（あとで解説します）の場合は、軟らかい毛の歯ブラシを使わないといけません。<br>
　歯ブラシの交換のタイミングについてですが、歯ブラシの寿命は普通ひと月未満だと思ってください。毛足が開いてくると、歯の隙間に毛の先端が届かずプラークを除去できなくなるので、早めに交換してください。<p>
<FONT COLOR=0099FF>歯磨き剤</FONT>　歯周病の予防・治療だけを考えた場合、歯磨き剤は必ずしも必需品ではありませんが、虫歯の<nobr>予防</nobr>や歯を白く保つためには歯磨き剤を適度に使った方がよいでしょう。量が多過ぎると歯の表面を少しずつ傷つけてしまうことがあります（歯磨き剤の中に研磨剤が入っているからです）。また、すっきりとした清涼感のために、よく磨けていないのに磨けたと感じてしまうこともありますから、使い過ぎに注意してください。<br>
　なお、今では「虫歯や歯周病の予防」、「歯の<nobr>表面</nobr>を傷つけにくい（球状の研磨剤を使用している）」など、さまざまな効能・特徴をうたった歯磨き剤がいろいろ販売されています。それらの中から自分の好みの歯磨き剤を選んで購入するのは楽しいものですし、あれこれ考えて選んだ歯磨き剤を使うと、よりしっかり歯を磨けるかもしれません。でも、歯磨き剤に過度の期待をし過ぎるのは禁物です。プラークコントロールに最も必要なのは、歯磨き剤の種類より、正しい歯磨き法を覚えて続けることだということを、忘れないでくださ<nobr>い。</nobr><br>
<br>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/06/06-01.gif">
</div>
<FONT COLOR=FF6600>必要に応じて用意するもの</FONT><p>
<FONT COLOR=0099FF>ワンタフトブラシ</FONT>　植毛部がごく小さい歯ブラシのことです（ワンタフトは‘one tuft’という英語で、‘毛の房が一つだけの’という意味です）。歯肉溝（歯と歯肉の間の隙間）や奥歯、歯並びの悪いところなどをなぞるように重点的に磨くのに適しています。<br clear="all">
<br>
<FONT COLOR=0099FF>デンタルフロス</FONT>　糸ようじのことです。歯ブラシの毛先が入らない歯と歯の間を磨くのに適しています。糸の太さが選べるので適切な太さを選び、正しく使ってください。太過ぎる糸を無理に使ったり、使い方が適切でないと、歯の間が広がってしまう、歯肉が減ってしまうなどのよくない影響が現れます。
<BLOCKQUOTE>
<IMG src="/okuti/06/06-02.gif">
<CENTER><TABLE><TR><TD><IMG src="/okuti/06/06-03.gif"></TD><TD WIDTH=30>　</TD><TD><IMG src="/okuti/06/06-04.gif"></TD></TR></TABLE></CENTER>
</BLOCKQUOTE>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/06/06-05.gif">
</div>
<FONT COLOR=0099FF>歯間ブラシ</FONT>　歯ブラシの毛が入りづらくて磨き残しやすい歯と歯との間にできた隙間を磨くのに適しています。歯周病や加齢のために歯肉が下がっている人には特に効果的です。ブラシの大きさや形状によって数種類のタイプがあります。隙間の大きさにあったものを選んで使ってください。サイズが小さ過ぎると歯垢を取り除く効果が不十分になり、逆にサイズが大き過ぎると歯肉を傷つけてしまいます。何本か種類の異なる歯間ブラシを使う必要がある人もいます。<p>
<FONT COLOR=0099FF>洗口液</FONT>　口内の洗浄や殺菌、口臭予防に効果のある洗口液（うがい薬）があります。ただしうがいだけではプラークはとれませんから、歯ブラシによる歯磨きをした後に使うとよいでしょう。<p>
<FONT COLOR=0099FF>プラーク染色剤とデンタルミラー</FONT>　歯科を受診したときに歯を染色され、よく磨けていない箇所を指摘された経験がおありの方も多いことでしょう。歯に溜まっているプラークを染め出すあの染色剤は、ご家庭でも使うことができ、磨き残しやすい箇所をご自身で知ることができます。歯の裏側の染色箇所は、デンタルミラー（口に入る小さな鏡）を使って確認します。

<H3><FONT COLOR=00AA00>いつ歯を磨くか</FONT></H3>

　毎食後に磨くことが理想ですが、それができなければ、1日1回就寝前に徹底して磨くことです。就寝前に磨くのは、睡眠中は唾液の分泌が減少して口の中が乾燥し虫歯や歯周病が進行しやすい状態になるため、それを防ぐには寝る前に十分にプラークを取り除いておく必要があるからです。また、就寝前に毎日きちんと歯を磨く習慣を守るには、例えば外でお酒を飲んできてそのまま寝てしまうといった、乱れた生活スタイルでは難しいことです。歯を守るための生活習慣は、からだの健康にもよい生活習慣にもつながっているので<nobr>す。</nobr>

<H3><FONT COLOR=00AA00>1回何分磨くか</FONT></H3>

　長ければ長いほどよいわけではありません。しかし、しっかり磨くには、少なくても10分程度かかります。1日2回以上磨くのであれば、重点的に磨く位置を分けて1回あたりの所用時間を減らすこともできますが、1回で済ますのなら、テレビを見ながら、お風呂の湯船で温まりながらなど、“ながら磨き”をするとよいでしょう。<BR CLEAR="all">
<div class="img">
<IMG src="/okuti/06/06-06.gif">
</div>

<div class="title3">歯の磨き方</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯ブラシの握り方</FONT></H3>

　必要以上の力が入らないように、ペンを持つのと同じ握り方が推奨されています。よく、歯ブラシに力を入れれば入れるほどプラークがよく落ちるものだと勘違いしている人がいますが、歯ブラシの毛を歯に押しつけると毛先が広がってしまい、歯の間の隙間や歯と歯肉の間の歯肉溝に毛が入り込まず、プラークの除去効果が低下します。さらに歯肉に傷をつけたり、歯肉を後退させたりしてしまいます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>歯ブラシの動かし方</FONT></H3>

　正しい歯の磨き方は、ぜひ歯科医師や歯科衛生士に教わってください。ここでは、比較的簡単でプラーク除去効果が高い「スクラビング法」という方法と、歯周ポケット内のプラークを除去するのに効果的な「バス法」という方法を紹介します。<p>
<FONT COLOR=FF6600>スクラビング法</FONT><p>
　スクラビング（scrubbing）とは、英語で‘こすり洗い’の意味です。ただし、実際には歯をゴシゴシこするというより、歯と歯の間に毛先を入れて、毛先が移動しないように小刻みに動かす動作が基本です。<br clear="all">
<br>
<FONT COLOR=0099FF>歯の外側を磨くとき</FONT>　歯ブラシを歯の外側の面に対して直角になるよに持ち、歯ブラシの毛がわずかに歯肉に触れる位置にあてます。その状態では歯ブラシの毛先が、歯と歯の隙間や歯肉溝に入っていますから、その毛先がその位置からずれないように、歯ブラシをわずかな幅で横に動かして磨きます。動かす幅はせいぜい数ミリ程度で、これを1本の歯に対して最低20回ぐらい行います。
<CENTER>
<TABLE CELLPADDING="10"><TR><TD><IMG src="/okuti/06/06-07.gif"></TD><TD><IMG src="/okuti/06/06-08.gif"></TD></TR></TABLE>
</CENTER>
<FONT COLOR=0099FF>奥歯の裏側を磨くとき</FONT>　歯の裏側は歯の表面に対して直角に歯ブラシをあてることは難しいため、45度の角度であてます。あとは歯の外側を磨くのと同じ要領で、毛先が歯肉にわずかに触れる位置で横に数ミリずつ動かしながら移動させます。
<CENTER>
<IMG src="/okuti/06/06-09.gif"><br>
<IMG src="/okuti/06/06-10.gif">
</CENTER>
<FONT COLOR=0099FF>前歯の裏側を磨くとき</FONT>　前歯の裏側は横方向には磨きづらいので、歯ブラシを縦に握り、ブラシの先端部分を使って上下方向に動かす動作を追加します。<br>
<br>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/06/06-11.gif">
</div>
<FONT COLOR=0099FF>歯の上面を磨くとき</FONT>　虫歯予防のために、臼歯の上の面（噛み合わせ面）のプラーク除去も忘れずに。<BR CLEAR="all"><p>
<FONT COLOR=FF6600>バス法</FONT><p>
<div class="img">
<IMG src="/okuti/06/06-12.gif">
</div>
　歯周ポケットや歯肉溝内部のプラーク除去を主要な目的とする、Bassという人の提案による磨き方です。歯ブラシを45度の角度で歯にあてて、毛先を歯周ポケットや歯肉溝に入れた状態で、横に小刻みに動かします。このバス法を行うときは、必ず軟らかい毛の歯ブラシを使わないと、歯肉を傷つけたり歯肉を減らしてしまいます。

<H3><FONT COLOR=00AA00>入れ歯のお手入れも忘れずに</FONT></H3>

　義歯（入れ歯）にもプラークが付着します。入れ歯は毎晩必ず外して、歯を磨くのと同じつもりで歯ブラシで掃除してください。適宜、洗浄剤も利用しましょう。

<H3><FONT COLOR=00AA00>電動歯ブラシについて</FONT></H3>

　最近の電動歯ブラシは、手で磨くのにも劣らないプラーク除去効果をもつものが出てきました。歯を磨く時間を短縮したい人、手が不自由な人にとっては十分検討する価値があります。ただし、電動歯ブラシは機種によって使用法が異なり、メーカーが推奨する方法でないと<nobr>十分</nobr>な効果が得られません。また、磨く部位によっては手磨きの方が効率がよい箇所もあるので、両方を組み合わせる工夫もしてみましょう。<br>
　なお、ヘッドの部分の毛足が開いてきたら、早めに交換してください。最初に購入する際は、ヘッドの入手しやすさも考慮して機種を選択した方がよいでしょう。

<div class="title3">歯科医を受診する際に</div>

<H3><FONT COLOR=00AA00>自覚症状がなくても定期的にかかりつけ歯科医を受診しましょう</FONT></H3>

<div class="img">
<IMG src="/okuti/06/06-13.gif">
</div>

　プラークコントロールの主役は患者さん自身ですが、どんなにしっかり歯を磨いていても、どうしても磨き残しによって歯石ができてしまうものです。特に歯周病がある程度進行して歯周ポケットができている場合、歯磨きの効果には限界があります。ですから定期的に歯科医を受診して、歯石を取ってもらうようにしましょう。また、歯を正しく自分にあった方法で磨けているか、チェックしてもらうようにしましょう。慢性の病気である歯周病をきちんと管理していくためには、自覚症状があるかないかにかかわらず、定期的に受診することが大切です。<br>
　通常は年に3〜4回の通院頻度となりますが、歯周病の状態や進行しやすさによって個人差があるので、歯科医の指示を守ってください。また、糖尿病との兼ね合いがありますから、血糖コントロールのことも気遣いながら治療してくれるように、歯科医とのより良い人間関係を築いていきたいものです。そのためには、かかりつけ歯科医をもつとよいでしょう。かかりつけ歯科医をもてば、検査の重複などの無駄を省け、ちょっとしたことでも気軽に相談できるようにもなります。<br>
　なお、歯科医による歯周病治療については、第3回目に詳しくお話ししました。<B>　→　</B><A href="/okuti/03/">第3回のページへ</A><br>

<H3><FONT COLOR=00AA00>受診の際には糖尿病であることを伝えましょう</FONT></H3>

　初めての歯科医院を受診する際には、自分が糖尿病であることと、ふだんの治療内容を伝えましょう。血糖コントロールが高いときには感染症にかかりやすいので、出血を伴いやすい歯科治療では、抗生物質を使用するなどの配慮が必要です。

<H3><FONT COLOR=00AA00>抜歯や歯肉の外科治療を受けるときの注意</FONT></H3>

　抜歯や歯肉の外科治療の際には、治療後しばらく食事をできなくなります。このため糖尿病の薬物療法をしている人では、低血糖予防のため薬の服用・注射量を変更する必要があります。事前に内科の主治医に相談しておいてくださ<nobr>い。</nobr>

<div class="title3">おわりに</div>

　糖尿病とお口の健康―<nobr>―</nobr>いかがでしたでしょうか。<br>
　歯周病の予防や治療では、「歯を正しくしっかり磨く」ということが、非常に大きなウエイトを占めています。そして、糖尿病の<nobr>予防</nobr>や治療でも、ご自身の自己管理が治療のよし悪しを大きく左右します。結局のところ、ふだん健康であることのありがたさをどれだけ理解し、将来の生活設計をどれだけ考えて日々の生活を送っているのかが、慢性の病気の管理にとって大切なことなのだと思います。<br>
「いつまでも自分の歯で食べ、いきいきと生活していたい」「血糖コントロールをもっと理想に近付けたい」といった希望、あるいは「歳だから歯がなくなるのは仕方がない」「自分の糖尿病ではもうこれ以上の血糖コントロールは望めない」などのあきらめ―<nobr>―</nobr>、多くの糖尿病患者さんがそれぞれの夢や悩みを抱えていることでしょう。そんな夢の実現、悩みの解消のために、これまでお話ししてきたことが少しでも役に立つことを願いつつ、このコーナーを終わります。]]></description>
         <link>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/10/006.php</link>
         <guid>http://www.dm-net.co.jp/okuti/2004/10/006.php</guid>
        
          <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">6</category>
        
        
         <pubDate>Tue, 05 Oct 2004 15:09:40 +0900</pubDate>
      </item>
      
   </channel>
</rss>

