赤ちゃん・小児

「“体が軽くなった!”と活発に学校生活を送っています」

のんちゃん(9歳・女児)
 1型糖尿病・糖尿病歴:5年、ポンプ療法歴:3年3カ月

 娘が1型糖尿病だと判ったのは幼稚園年少の冬でした。娘の担任の先生から、外遊びの時間もテラスに座り、友達を見ているだけで元気がないと言われ、娘を病院に連れて行き病気が判りました。人を気遣う優しい子なので、私の忙しい姿を見て体の異変を言えずにいたようです。

 思い返せば発症から1年は苦しかったです。娘は活発で血糖値の動揺も大きかったので、娘が就寝中の血糖測定は主人と私が交代で行い、それでも明け方に低血糖になったり…。朝食が完食できなかった日は、昼早めに幼稚園に行き片隅で娘の様子を見守ったこともありました。担任の先生も様子を見て低血糖症状がある時には娘に血糖を測るように指示し、昼前の低血糖の時は職員室で先にお弁当を食べさせてもらうなど、とても手厚い対応をしていただきました。

 それでも注射をする時の液漏れによる高血糖、食べ残しや活発に動いたために起こる低血糖が頻繁で、体が小さいためかインスリン0.5単位の影響が大きく、インスリン量の増減を決めるのに戸惑っていました。低血糖時以外は食前と食後2回に分けてインスリンを打ちたい気持ちでしたが、1回の注射も頑張っている娘にそんな事をさせられるはずも無く、毎日が血糖値に振り回されていました。

 そんな私に主治医の浦上先生から小児1型糖尿病の会“東京なかよし会”の会合に出席するよう勧めていただきました。参加すると娘より2歳年下の子がポンプを着けているのに驚きました。その子のお母さんに話しを聞き、0.1単位でインスリン量を調節出来る事などを知り、試してみる事にしました。小さな体にポンプを着けて生活させる事に少し抵抗はありましたが、娘も試してみたいと言い、駄目なら注射に戻せば良い…そんな思いでポンプへの切り替えのために入院しました。CSIIの取り扱い方について説明を聞き、練習を終え、使いこなせるまでちょっと大変そう…子供には操作が難しいかなぁ…などと思い、「どう?」と娘に聞いてみると、「体が軽くなった!」と言いました。驚きと嬉しさで涙が出てきました。

 今、CSIIは娘の体の一部のようで、外すと落ち着かないみたいです。発症後に始めたバレエでも低血糖時以外は着けたままレッスンを受けています。娘に「CSIIにして良かった?」と聞くと「うん。給食もおかわり出来るからね!」と言います。活発で美味しい物が大好きな娘には、CSIIにしてとっても良かったと喜んでいます。

【主治医のコメント】
 のんちゃんはとっても活発で明朗な女の子です。頻回注射で治療していた時は、どうしても血糖値の動揺が激しく、重症低血糖を起こしたこともあり、お母さんものんちゃんもとっても悩んでいました。“それなら、CSIIに切り替えてごらんよ。のんちゃんくらいの年齢でも全く問題ないから。”と言ってCSIIに切り替えた訳ですが、ご両親共に治療に対してとっても熱心で、生活時間に合わせて基礎注入量を細かく設定したり、食事や食事後の運動量を考慮して追加インスリン量を決めるなど、あっという間にCSIIを使いこなすようになりました。今ではのんちゃんの体の一部として、CSIIと共に楽しい学校生活を送っています。

(駿河台日本大学病院小児科 浦上達彦)

2010年04月更新
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