糖尿病Q&A1000

Q.203 細い血管ほど高血糖に弱いのなら、太い血管は血糖値がより高くならなければ悪くならないということでしょうか? つまり、まず最初に網膜症や腎症が起き、そのあとで心臓や脳などの太い血管に病気が起きるということでしょうか?

 それは正しくありません。太い血管が傷められる原因は、高血糖のほかにも高脂血症、高血圧、高インスリン血症などいろいろあります。そして、糖尿病の人はこれらを併発していることが多いので、太い血管の障害「動脈硬化」もやはり進行しやすいといえます。2型糖尿病の場合、糖尿病と診断される前から高脂血症や高血圧、高インスリン血症の状態であることがあるため、その間に動脈硬化が進行していて、三大合併症がなくても、心臓や脳に動脈硬化性の病気が起き始めていることがあります。
 動脈硬化を防ぐため、血糖値とともに血清脂質(コレステロールや中性脂肪)、血圧も、より健康なレベルにコントロールしましょう。
2006年04月24日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。

03 合併症ってなんだ? [Q.201-411]のQ&A

このページの
TOPへ ▲