糖尿病Q&A1000

Q.435 HbA1cやグリコアルブミン、1.5-AGなど、治療効果を確認する検査は何種類かあるようですが、どのように使い分けられているのですか?

 一番の違いは、どのくらいの期間の血糖コントロール状態がわかるか、ということです。一番長い期間の血糖コントロール状態が把握できるのは HbA1cですし、グリコアルブミン(フルクトサミン)、1,5-AG、尿糖の順に短くなり、血糖値は検査時点の瞬間値です。
 これらの検査のうち、尿糖は採血せずに測定できる手軽さがありますが、血糖値が高いのかもしくはそれほど高くはないのか、そのどちらかしか判断できません。また、1,5-AG は比較的軽度の高血糖に敏感に反応し、食前の高血糖はあまり目立たず食後にのみ高血糖になっているようなケースを見つけるのにも適しています。
 一方、患者さんの通院頻度を考えると、過去1〜2カ月と長期間のコントロール状態がわかる HbA1cが便利で、数日間のコントロール状態しかわからない1,5-AG では、1カ月に1回しか通院しない場合、検査結果に反映されない期間が長くなりすぎます。しかし、糖尿病の治療を開始した直後や、薬の種類や量を変更した直後、生活環境・パターンが変わった直後などには、その効果や影響がすぐにわかる1,5-AG やグリコアルブミンなどの検査が役立ちます。
 このような事柄を考慮し、一番適した検査が行われます。一般的には血糖値と HbA1cの組み合わせが多く行われています。
2006年04月28日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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04 検査に関するクエスチョン [Q.412-480]のQ&A

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