糖尿病Q&A1000

Q.615 具体的には、どのような注意が必要なのでしょう?

 これまでにお話ししたことと一部重複しますが、高齢糖尿病患者さんの治療で配慮したほうがよい点をまとめてみました。
◇高血糖について→Q.616
 高血糖の自覚症状が現れにくい
高血糖でも尿糖が陽性になりにくい場合がある
◇食事療法について→Q.618
 糖尿病と診断されても、長年なれ親しんできた食事などの生活習慣は改善しにくい
食欲が低下していて、栄養が不足していることもある
◇運動療法について→Q.620
 関節痛などのために運動療法を十分に行いにくいことがある
運動療法中に事故が起こりやすいので注意が必要
◇薬物療法について→Q.623
 薬の飲み忘れや、飲み間違いを起こしやすい
薬の代謝が遅くなるため、薬の使い方により注意が必要になる
インスリン療法が必要なケースでも、注射の仕方を覚えられなかったり、視覚障害や手の震えなどのために一人では注射できないことがある
◇低血糖について→Q.627
 低血糖の自覚症状が現れにくい
低血糖の発作時に転倒や骨折などを起こしやすい傾向がある
◇慢性合併症や併発症について→Q.629
 糖尿病の合併症をもっていることが多い
糖尿病以外の病気を併発していることが多く、また、それに気付いていないことがある
◇急性合併症について→Q.632
 急性合併症や感染症などによって、容体が急変しやすい
とくに、脱水による梗塞性の発作や高浸透圧昏睡に注意が必要
◇治療目標について→Q.636
 罹病期間の長さや年齢などを考慮し、それぞれの患者さんの病状に則した個別の治療目標を立てる必要がある
◇その他
 治療に必要な情報を覚えるのに時間がかかったり、それらを覚える意欲が低いことがある
からだや心に辛いことがあっても、本人・周囲の人(ご家族など)ともに「歳のせい」とあきらめてしまうケースがみられる
身体障害などのために、ご家族などによるさまざまなサポートが必要なケースが少なくない
2006年05月11日

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

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08 高齢の患者さんに起こりがちな諸問題 [Q.611-640]のQ&A

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