代表幹事挨拶
糖尿病医療発展のさらなる一歩を目指して

2017年7月 公開

糖尿病治療研究会代表幹事 森  豊
糖尿病治療研究会代表幹事 森  豊

 このたび、伝統ある糖尿病治療研究会の代表幹事の任に就くことになり、大変名誉なことと感じております。

 前任の池田義雄代表幹事(現・名誉顧問)が約40年にわたり粉骨砕身され、糖尿病医療の現場に多くの功績を残してきた本会の代表幹事をお引き受けする重責に身の引き締まる思いがいたします。

 糖尿病治療研究会は、昭和55年(1980年)に発足し、今年で設立37年を迎えます。わが国における糖尿病医療の創成期からこれまで一貫して、「糖尿病の治療に関する理論と実際について、基礎並びに臨床の双方から追求し、得られた成績を基に、正しい糖尿病治療の確立とその普及をはかる」ことを目的とした活動を行ってきました。

 発足当初、本会がまずテーマとしたのは、「糖尿病の運動療法」でした。現在とは異なり、当時は臨床の現場における運動療法の指導体制が貧弱であったことに着目し、運動生理学の専門家2名を含めた8名の幹事による研究活動が始まりました。その結果、1983年(昭和58年)に『糖尿病運動療法のてびき』(医療従事者向け)、1988年(昭和63年)に『糖尿病の運動療法ガイド』(患者向け)を刊行、今日の糖尿病運動療法の指導基盤の礎を築いたのです。

 この活動を皮切りに、運動療法に留まらず、糖尿病医療のあらゆる側面をとりあげた、医師向け、医療スタッフ向けの各種シンポジウム、セミナーの開催、書籍、ニュースレター等の刊行、WEBサイトの創設、患者向け書籍の出版など、数々の活発な活動を行ってきました。これらは研究、臨床を問わず、糖尿病医療にかかわる多くの人々に「正しい糖尿病医療の在り方とは」という問を投げかけ、現在までの糖尿病医療の発展に貢献するものでした。

 こうした従来の事業の継続に加え、本会では、昨年2016年(平成28年)より、「10月8日は、糖をはかる日」啓発事業を開始しました。この事業は、これまでの活動から歩を進め、「血糖と健康との関連」についての認知をより向上させることで、社会の中から糖尿病とその予備群を減らしていくことを目的としています。健康のバロメーターとしてすでに一般的である、体温、血圧のように、「血糖値」についてもそれに注意することの重要性を世に広く知らしめ、国民の健康に資するため、力を注いで参ります。

 皆さまの一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

糖尿病の予防と治療 ―その向上を目指して―(2016年10月) ▶

ホームページの開設にあたって(2004年2月) ▶