26. 食事療法のコツ(3)
腎症のある人の食事

2016年12月 改訂

ステップ5 献立を作ってみる

それでは、いよいよ献立を立ててみましょう。腎症の食事では、たんぱく質を減らした分のエネルギーを表1、表5で補います。そして、表1、表3、表5の区分に気をつけて献立を作りましょう。
 まずは主食の種類や配分を考え、次に主菜、副菜、くだもの、汁ものの順に献立を考えます。例えば、1日23単位でたんぱく質50グラムの場合、次のような献立例ができあがります。

1日23単位、たんぱく質50グラムの献立表

献立名食品名(g)表1表2表3表4表5表6調味料


クロワッサンクロワッサン60
かぼちゃと
コンビーフのソテー
西洋かぼちゃ90
コンビーフ(缶詰)200.5
たまねぎ30
ピーマン(青)10
食物油50.5
0.3
こしょう少々
温野菜アスパラガス(グリーン)30
カリフラワー30
ミニトマト20
マヨネーズ10
フルーツバナナ500.5
小 計 単 位6.90.50.51.50.4


焼うどんうどん(ゆで)240
肩ロース200.5
キャベツ35
にんじん10
もやし(大豆)20
食物油10
こいくちしょうゆ12
みりん3.50.1
削り節少々
酢の物もずく40
きゅうり5
しょうが少々
7.5
砂糖30.15
こいくちしょうゆ3
さつまいも茶巾しぼりさつまいも60
牛乳240.2
砂糖30.15
しめじのスープしめじ7
葉ねぎ3
ごま油50.5
中華スープの素1
こいくちしょうゆ2
0.3
こしょう少々
小 計 単 位7.00.50.21.50.40.4


ごはんごはん1753.5
根野菜のそぼろ煮とりひき肉200.5
さといも700.5
だいこん40
ごぼう20
にんじん20
さやいんげん15
食物油50.5
こいくちしょうゆ5
みりん3.50.1
砂糖20.1
かたくり粉100.5
卯の花おから400.5
しいたけ10
根深ねぎ10
さやえんどう5
食物油50.5
和風だしの素1
こいくちしょうゆ3
少々
砂糖20.1
フルーツバレンシアオレンジ1000.5
小 計 単 位7.74.50.50.40.3


クラッカークラッカー100.5
ミルクティー牛乳960.8
茶葉3
砂糖20.1
小 計 単 位1.40.50.80.1
1日の合計単位23131.20.8
朝食昼食間食

 それでは、この献立を別のメニューに交換してみましょう。夕食を洋風に変えるにはどうすればよいでしょうか。和風メニューの構成はこのようになっています。
夕食洋風メニューに
  すると……
(機ごはん 3.5単位
(供根野菜のそぼろ煮(さといも、かたくり粉、とりひき肉、食物油、野菜、みりん、砂糖含む)2.54単位
(掘卯の花(おから、食物油、野菜、砂糖含む)1.16単位
(検フルーツ(バレンシアオレンジ)0.5単位

 このメニューは合計で7.7単位。これを洋風メニューにしたい場合、例えばこんなふうに変えられます。
(顱ごはん 3単位
(髻じゃがいものチーズ焼き(じゃがいも、マカロニ〈干〉、まぐろ〈油漬〉、プロセスチーズ、バター、野菜、ケチャップ) 3.5単位
(鵝ズッキーニのサラダ(野菜、ドレッシング)0.7単位
(堯フルーツ(バレンシアオレンジ)0.5単位

 交換の内容を具体的にみてみましょう。
表1は、
(機ごはんの0.5単位(25g)と(供根野菜のそぼろ煮のかたくり粉0.5単位(10gいずれもA区分)を→(髻じゃがいものチーズ焼きのじゃがいも1単位(110gA区分)に、
(供根野菜のそぼろ煮のさといも0.5単位(70gB区分)を→(髻じゃがいものチーズ焼きのマカロニ(干)0.5単位(10gB区分)に、
表3は、
(供根野菜のそぼろ煮のとりひき肉0.5単位(20gB区分)を→(髻じゃがいものチーズ焼きのプロセスチーズ0.5単位(10gB区分)に、
(掘卯の花のおから0.5単位(40gA区分)を→(髻じゃがいものチーズ焼きのまぐろ(油漬)0.5単位(15gA区分)に、
表5は、
)根野菜のそぼろ煮の食物油0.5単位(5gA区分)を→)じゃがいものチーズ焼きのバター0.5単位(5gA区分)に、
)卯の花の食物油0.5単位(5gA区分)を→)ズッキーニのサラダのドレッシング0.5単位(10gA区分)に、
表6は、
(供根野菜のそぼろ煮の野菜と)卯の花の野菜を→(髻じゃがいものチーズ焼きと(鵝ズッキーニのサラダの野菜の計120gに、
調味料は、
(供根野菜のそぼろ煮のみりん0.1単位(3.5g)と砂糖0.1単位(2g)と(掘卯の花の砂糖0.1単位(2g)を→(髻じゃがいものチーズ焼きのトマトケチャップ0.3単位(18g)に、
 こうして洋風メニューにした場合も合計で7.7単位。これで交換できました。
 このようにして、一度作った献立を、同じ表の仲間、同じ区分の食品と交換し、バラエティーに富んだ献立を自分で作っていくことができます。

わからないことは積極的に相談しましょう

 腎症の食事療法は、たんぱく質を減らし、その減らした量に相当するエネルギーを炭水化物や脂質に振り分けたり、病期によっては総エネルギー量を増やすこともあって、それまでの糖尿病の食事療法と内容が変わります。このため、糖尿病の食事療法をきっちり行っていた人ほど、新しい食事療法に慣れるまで戸惑う面が多いかもしれません。
 また、腎症の治療は、治癒をめざすというよりも、いかに進行を遅らせるかということが主目的ですので、食事療法を正しく進めても、腎機能を表す検査値は、よくならないこともあります。
 しかし食事療法は、腎症の進行を遅らせる有効な手段のひとつです。わからないことや具体的な料理方法などは主治医や栄養士によく聞き、食事療法の意味を理解して、腎臓をいたわる食生活をがんばって続けていきましょう。

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