尿糖チェックで糖尿病コントロール

2012年03月13日

ベルランド総合病院内分泌・代謝科(5)

——どのような指導を行っておられますか?

八木稔人 先生
患者さんの自主性に任せた指導を心がける。「仕方なく」では続かないと語る八木先生
Dr.八木: 私は、食前に排尿して食後2時間に測定するという測定の基本は教えますが、"自分でできる範囲で"ということで、測定回数や間隔などとくに指示や強制はしません。患者さん自身で、掘り下げていくことに意味があると考えていますので。これを食べたらこれぐらい上がるなと食品ごとに実験してみたり、これぐらい運動すると下がるんだなと実感してみたり。トライアンドエラーで、学んでいただく。続ける人は、そういう"気付き"を楽しんでいますね。義務感や悲壮感を持ちながら仕方なく、ではどんな方法も続きません。

 記録表も、とくにこちらからはお渡ししておらず、糖尿病連携手帳を使っている方やパソコンで付けている方、自分でノートを作って記録している方などさまざまです。まめな人は、グラフを作って持ってくる人もいます。

——測定は、どのくらい続けることを推めていますか?

Dr.八木: 毎日食後に1〜2回を3カ月くらい、やってみたほうがよいと思います。できれば最初のうちは、昼と夜の食後2回、測ってみることをお勧めします。

——HbA1cとの相関は?

Dr.八木: 尿糖値が下がるとHbA1cもよくなることは実感しています。生活改善をがんばって尿糖値が下がってくると、次はHbA1cも下がるんじゃないかと、患者さんも次の来院時測定を期待されますね。

«前のページへ |  1  |  2  |  3  |  4  |  5  |  6  | 次のページへ»

※ヘモグロビンA1c(HbA1c)等の表記は記事の公開時期の値を表示しています。

Copyright ©1996-2024 soshinsha. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
治療や療養についてかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。

このページの
TOPへ ▲