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2005年03月16日

肥満が米国人の平均寿命を押し下げる

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 肥満を予防する対策を積極的に行わないでいると、米国人の平均寿命が短くなる可能性があるという調査を、米イリノイ大シカゴ校などの研究者らが「New England Journal of Medicine」3月17日号に発表した。肥満による寿命の影響は現在では4〜9カ月とみられるが、今世紀の後半には2〜5年に上昇する可能性があるという

 この調査は、既存データを元に肥満と平均寿命の関係を調べたもので、報告によると、米国の成人の3分の2はBMI25以上の太り過ぎか、BMI30以上の肥満と概算される。肥満者は1980年以降、10年間当たり約50%増えており、年間約30万人の死亡につながっている。

 さらに、肥満は2型糖尿病を増大させる要因であり、国民の平均寿命をさらに短くするおそれがあると指摘している。研究者らは「肥満はがん以上の短命化の要因となる可能性もある」と警告している

National Institute on Aging, March 16, 2005, Press Releases
New England Journal of Medicine, 352:2555-2557, Jun 16, 2005

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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