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2005年08月08日

運動所要量・運動指針の見直しを開始/厚労省検討会

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 厚生労働省は「運動所要量・運動指針の策定検討会」の第1回会合を開き、健康の維持・増進に必要な運動量などを示した「運動所要量」と「運動指針」の見直しを始めた。見直しの背景として、すでに策定から10年以上が経過していることや、実績が目標値を下回っており「健康日本21」の達成が危ぶまれることなどがある。

 厚労省が掲げる国民の健康づくり運動「健康日本21」での身体活動・運動分野では、目標達成のため1989年に策定された「運動所要量」と、93年に策定された「運動指針」に基づき普及啓発が行われてきた。2010年度を目途に目標を掲げ、1回30分以上の運動を週2回以上継続する人の割合を男性 39%以上、女性 35%以上に、日常生活での平均歩数を男性 9,200歩以上、女性 8,300歩以上に増やすなど目標値が定められた。

 しかし「健康日本21」中間評価では1989年の策定時より身体活動・運動の成績が下回っている項目が多く、大幅向上の目標とは逆に悪化している。肥満割合は、20〜60歳代の男性で29.5%、40〜60歳代の女性で25.0%と目標値を下回っている。

来年初頭にも最終まとめ

 検討会では日常生活の変化や科学技術の進展を踏まえた見直しをするとして、11月に第2回会合を開き来年2月頃までに最終とりまとめを提出する予定。なお、座長に富永祐民(愛知県健康づくり振興事業団健康科学総合センター長)が選出された

第1回運動所要量・運動指針の策定検討会 [資料]
1. 「運動所要量・運動指針の策定検討会」設置要綱
2. 生活習慣病対策の総合的な推進
3. 厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会におけるこれまでの議論の整理(確定版)
4. 「健康日本21」の概要
5. 「健康日本21」における目標値に対する暫定直近実績値等(抜粋)
6. 「健康日本21」暫定直近実績値に係るデータ分析(身体活動・運動)
7. 健康増進施設の厚生労働大臣認定制度の概要
8. 健康づくりのための運動指導者の概要
9. 健康づくりのための運動所要量策定検討会の報告書について
10. 「健康づくりのための運動指針」について
11. 生涯を通じた健康づくりのための身体活動のあり方検討会報告書
12. 運動所要量・運動指針の策定方針(案)
13. 今後のスケジュール(案)

●詳細は厚生労働省のサイトへ
 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/08/s0808-2.html

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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