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2007年07月05日

インスリン療法を行っていない患者も合併症を発症 IMPROVE study

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 ノボ ノルディスク社は、6月に開催された第67回米国糖尿病学会(ADA)で、「IMPROVE study」の最初の中間解析結果を発表した。

 IMPROVE studyは、5,000人の医師と4万人を超える患者の参加が予定されている国際的な観察研究。2型糖尿病患者を対象とした診療で、同社のインスリン製剤「ノボラピッド®30ミックス」の安全性プロファイルと有効性を評価することを目的とする。

 今回の発表は、2006年秋までに登録された1,032人(中国928人、日本56人、ポーランド48人)の患者の登録時(ベースライン)のデータをもとに解析したもの。

 解析結果では、参加した患者の平均HbA1c値は9.4%で、半数以上(53%)が9.0%以上だったことが示された。多くの糖尿病患者が、推奨されたHbA1c値を目指した治療を行っていない現状が浮き彫りになった。

 また、多くの患者が合併症を発症しており、大血管障害を発症している患者は27%、細小血管障害は45%だった。

 インスリン療法の開始が遅れた患者では、インスリン療法を行っていれば、合併症の発症を予防できたかもしれない。この中間解析結果で、適切なタイミングでインスリン療法を開始する必要性が示唆されたとしている。

 IMPROVE studyは、日本、イタリア、ポーランド、中国で2006年に開始された。低血糖、治療に対する意識や障壁、QOLについてのデータも収集し、現在はカナダ、インド、トルコ、ロシアでも実施されている。日本でも約500施設で進行している。

この記事は、ノボ ノルディスク ファーマが7月5日付で発表したプレスリリースを元にしています。

詳しくはノボ ノルディスク ファーマ(株)のサイトへ
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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