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2007年11月15日

生活習慣病対策が重要 東京都の医療費分析

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 東京都は、都の医療費や都民の疾病状況、医療施設の配置状況などの現状を把握するために、都民医療費の分析報告書を発表した。

 都は医療の効率的な提供を実現するために、来年度から「東京都医療費適正化計画」を策定することを決めた。今回の報告書を計画に反映させる。

老人医療費は医療費総額の約40%
 2005年度の都民医療費総額は2兆8,124億円、うち70歳以上の老人医療費は1兆1,344億円だった。75歳以上の高齢者の人口は今後20年間で2倍超になると予想している。

東京の診療所数は全国3位
 入院の1人当たり医療費は全国43位と低い。人口10万人当たりの病院数が全国38位、病床数が38位と医療資源が少ないことや、入院日数が45位と短いことが影響している。
 一方で、入院外の医療費は全国13位と高い。人口当たりの診療所数が全国3位と多いことが影響している。

生活習慣病が医療費総額に占める割合は約30%
 糖尿病や高血圧、心疾患、脳梗塞、がんなどの生活習慣病は、40歳代から50歳代にかけて医療費の伸び率が高い。医療費を減らすために特に40歳代以上で、生活習慣病やがんの一次予防、二次予防に向けた対策が重要となる。

 この報告書は、今年度中に全医療保険者が義務付けられている「特定健康診査等実施計画」策定に役立ててもらうため、医療保険者に提供される。

平成19年度 東京都医療費分析報告書の概要

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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