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2007年11月22日

仮眠の質を高める秘訣は「ゆったり眠りしっかり起きる」

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 仮眠をとるときはゆったりした音楽を流し、照明の光を弱くすることで睡眠の質が良くなり、起きるときには高照度照明や明るい音楽、ストレッチなどで睡眠慣性を減少できる----仮眠には秘訣があることが松下電工(現:パナソニック電工)と広島国際大学の共同研究でわかった。

 同社は短時間の仮眠をとることで日中の眠気を解消されることに着目し、睡眠と健康の関連について研究している田中秀樹・広島国際大学准教授と共同で研究を行った。
睡眠をとるときは照明を暗くしリラックス
起きるときはしっかり起きる
 これまでの研究で、夜の睡眠のときに光や音などの環境をアレンジすることで、スムーズな入眠や起床が得られることがわかっていた。仮眠の場合でも睡眠に良い環境にすると効果が高いのではと考え、普通に仮眠を取った場合と、照明や音楽、映像、エアーストレッチなどで管理した場合の比較を行った。

 健康な大学生11名を対象に、日中眠気を生じやすくするために、ふだんより2時間の睡眠時間を短くし、午後に実験室で20分間の仮眠をとってもらい、その前後で客観評価と主観評価を行った。

 作業能力や、作業記憶のテストを行った結果、睡眠環境を管理した群の方が成績が良かった。覚醒感について調べたところ、両群ともに仮眠をとった後で改善するが、環境を管理した群の方がより効果が高いことがわかった。

 夜の睡眠時間が短かったり、睡眠の質が良くないと、日中に眠気を感じることがある。短時間の仮眠により眠気を解消できるが、普通に仮眠をとると深い眠りに入りすぎてしまい、起きた後も眠気が続く睡眠慣性が起こるおそれがある。

 仮眠をとるときは、照明を暗くしリラックスできる音楽などを流し、起きるときは照明を明るくし、からだを動かすなどしてしっかり起きると、睡眠の質が向上するとしている。

パナソニック電工(2008年10月に社名変更)のリリース

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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