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2008年02月05日

糖尿病性腎症による透析患者が8万人に増加

 日本透析医学会が毎年実施している統計調査「わが国の慢性透析療法の現況」によると、2006年12月31日現在の国内の透析人口は26万4,473人で、前年度より6,708人増加し、糖尿病性腎症による透析患者ははじめて8万人を超えた。

 1年間に新たに透析を始めた患者数は3万6,373人で、原疾患をみると、糖尿病性腎症がもっとも多く1万4,968人で、全体の42.9%を占める。第2位は慢性糸球体腎炎で8,914人(25.6%)。糖尿病性腎症により透析を始めた人の割合は、調査が始まった1983年より一環して増え続けている。

透析導入患者における原疾患の推移 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2006年12月31日現在)」より

 また、新規導入だけでなく透析人口全体でみた場合は、慢性糸球体腎炎が10万5,241(42.2%)と1位を占めるが、2005年より1.4%減少した。一方で糖尿病性腎症は8万543人(32.3%)で2005年より0.9%増加し、ほぼ全体の3分の1になった。糖尿病性腎症の比率が毎年増えており、近い将来に同比率になるおそれがある。

 透析人口全体の平均年齢は高齢化している。全体の平均は64.4歳で2005年より0.5歳増加した。腎硬化症は72.7歳で、糖尿病性腎症は65.4歳。

日本透析医学会 - 図説 わが国の慢性透析療法の現況

関連情報
糖尿病性腎症と予防や治療法について下記で詳しく解説している。
糖尿病による腎臓の病気(糖尿病セミナー)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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