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2008年02月26日

自転車乗りを3カ月続けて数値改善 血中インスリン値も

 自転車部品などのメーカー、シマノは、自転車に乗ってメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を解消しようという社内実験を行い結果を発表した。週3回以上乗った人は、体重が平均1.7kg、体脂肪が同1.6%減少したという。

 実験は30歳から50歳の同社社員50人を対象に、昨年8月より3カ月間行った。食事の制限などをしないで、週3回以上、1日合計30分以上を目標に自転車運動を3カ月間続けてもらい、体組成や血液の測定を行った。

 参加者全員に体重の減少効果があったが、自転車に乗る回数の多い人ほど効果が大きいことがわかった。週1回以上自転車に乗った人では54%で平均0.4kg減少し、週2回以上では57%で平均1.5kg減少した。もっとも減量効果のあったのは週3回以上で67%で平均で1.7kg減少した。週1回以上自転車に乗っていた人の平均乗車時間は54分だった。

 また、中性脂肪、HDLコレステロール、血圧値、血中インスリン値でも改善がみられたという。

 実験に協力した高石鉄雄・名古屋市立大学大学院准教授は「自転車乗りは数値改善に効果がある。過体重の人や運動実績のない人でも3カ月間障害や痛みを訴えることなく運動を継続できたのは、自転車がウォーキングやジョギングに比べ、膝や腰への衝撃が少ないことが考えられる」とお墨付きを与えた。

 実験後のアンケートでは「朝から頭がスッキリし、仕事の能率が上がった」「慢性の肩凝りや腰痛が解消した」などの意見が聞かれ、実験終了後も75%が通勤や休日に自転車に乗り続けているという。同社はこの実験について今秋開催される日本体力医学会で発表する予定。

(株)シマノ

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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