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2008年04月09日

キャベツを食事に一皿とりいれよう

キーワード
食事療法
キャベツ
 キャベツは生100g当たり23kcalと低エネルギー。食物繊維が1.8gと豊富に含まれており、食事にキャベツを使った料理を添えると満腹感を得られやすい。ぜひ食事療法にも活用したい。

 キャベツが「からだに良い野菜」といわれるのは、ビタミンCやβカロテンなどのビタミンやミネラルも豊富に含まれているからで、生のキャベツ100gにビタミンCは40mg、βカロテンは50μg含まれている。
キャベツの年間消費は1人平均10kg
 キャベツは葉がやわらかく味に癖がないので、生でも、炒めても、煮ても食べられる。料理も和食、洋食、中華のどれにでも合う、日本人にもっとも好まれている野菜といえる。農林水産省の調査によると、日本人1人当たりのキャベツの出荷量は年間10kgになる。

キャベツ
 キャベツは食卓に欠かせない野菜として馴染み深いが、その歴史は古い。大西洋や地中海の沿岸を原産地とし、紀元前600年頃にケルト人がヨーロッパ各地に伝え普及したとみられている。日本では、江戸時代の末期頃から栽培されるようになり、戦後になり食生活が洋風化したのにともない消費が増えた。

 原産地の気候から旬の季節は冬だったが、品種改良によって通年で収穫できるようになった。キャベツは野菜の中でもとくに国内生産量が多く、2001年に国内で消費された149万トンのうち国内生産は97%だった。生産が安定しているので、年間を通して1個150円〜300円と比較的安く手に入る。

 3月から5月の寒い時期に市場に並ぶ春キャベツは人気のある品種。キャベツの収穫量の25%が春キャベツだ。巻きが柔らかく、葉がみずみずしいのが特徴。できるだけ旬のおいしさを堪能するのが栄養的にも良い。

キャベツから食べはじめると良い効果が
 食事でまずキャベツから食べはじめると、次のようなメリットがある。
  • 野菜の食物繊維が食後高血糖を抑える。
     食事で食物繊維をとると、炭水化物の吸収を遅らせることができ、血糖値(とくに食後血糖値)の上昇がゆるやかになる。
     食後高血糖を抑えられると、インスリン分泌の増加(高インスリン)も抑制される。その結果、肝臓での中性脂肪の合成が減り、血中の中性脂肪が低下する効果も期待できる。

  • よく噛むことで満腹感を得られる
     野菜を先に食べると咀嚼回数が増える。「よく噛む」ことで脳でのヒスタミン神経活動が刺激され、満腹感を得られやすくなり、食べすぎを防げる。脂肪の分解を促す効果も期待できる。
     ヒスタミンは神経系の中で、神経伝達物質としてはたらいている。最近の研究でヒスタミン神経系が、エネルギー代謝や活動、睡眠などを、幅広く調節するはたらきを司っていることがわかってきた。
キャベツを取り入れたメニュー
 キャベツは簡単に調理でき、生でも、炒めても、煮ても食べられる。
 どんな料理にも一皿加えることができるので、ぜひ利用したい。
 エネルギー 約550kcal
ごはん 150g(250kcal)
いちご 50g(20kcal)
すずき 60g(75kcal)
キャベツ(キャベツ炒め)100g(25kcal)
大根(大根おろし) 10g
ししとうがらし 30g(10kcal)
みそ汁
 なめこ 30g
 とうふ 40g(30kcal)
 糸みつば 3g
 みそ 10g(20kcal)
植物油 3g(30kcal)
砂糖 2g(10kcal)
食塩少々
ヨーグルト(全脂無糖) 120g(80kcal)
関連情報
食物繊維の豊富な朝食が血糖コントロールに好影響
粒穀物(ホールグレイン)が糖尿病のリスクを減らす
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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