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2010年03月30日

病院に対する患者の満足度が高まる 厚労省調査

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 外来で病院にかかったときの患者の満足度が高まっていることが、厚労省がこのほどまとめた「2008年受療行動調査」で分かった。

 調査は、全国の約500病院の患者約15万人を対象に、患者の受療状況や医療に対する満足度などを調べたもの。主な内容は次の通り―

  • 患者の満足度はここ数年で高まっている
     外来で病院にかかったときや、入院したときの患者の満足度は、ここ数年で高まっている。2008年調査では外来患者で「満足」と答えた割合は58.3%で、3年前の前回調査に比べ4.5ポイント高くなった。「ふつう」は29%、「不満」は5.4%で、ともに前回調査よりも減った。
     医師や医療スタッフが治療内容について、患者に資料を見せながら理解しやすいように説明したり、カルテなど診療記録を見せながら詳しく説明する機会が増えている。治療についての十分な説明と同意を意味する「インフォームド・コンセント」という言葉も一般的に使われるようになった。

  • 外来患者が必要と感じる情報は「医師などの専門性」「検査や治療方法」
     病院を選ぶときに外来患者が必要とした情報は、「医師などの専門性や経歴」(48.7%)がもっとも多く、次いで「受けることができる検査や治療方法の詳細」(47.9%)、「安全のための取り組み」(34.9%)と続く。
     また、外来患者のうち、必要とした情報を「入手できた」と回答したのは、「医師などの専門性や経歴」(14.7%)、「受けることができる検査や治療方法の詳細」(13.7%)、「安全のための取り組み」(5.5%)となっている。

  • 参考にした情報は「医師による紹介」
     病院を選ぶときに外来患者が必要とした情報は、「医師による紹介」(43.1%)がもっとも多く、次いで「家族・友人・知人」(40.1%)となっている。病院の種類別にみると、特定機能病院や大病院は「医師による紹介」が多く、小病院や療養病床を有する病院は「家族・友人・知人」が多い傾向がある。

  • 説明のわかりやすさが患者の理解を促す
     外来患者が医師などから受けた説明の理解度をみると、「わかった」と回答した割合は、「病名・病状」(95.7%)がもっと多く、次いで「治療の方法・期間」(90.7%)、「病気についての今後の見通し」(84.1%)、「薬の効能・副作用」(86.2%)、「栄養・運動等の生活習慣上の指導」(87.3%)と続く。

平成20年受療行動調査(確定数)の概況(厚生労働省)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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