ニュース
2010年06月17日
インスリン分解酵素(IDE)阻害剤の開発に向け大きく前進 米メイヨークリニック
インスリンが分解されるのを防ぐ新たな糖尿病治療法の開発に向けた、強力な足がかりとなる研究成果を、米メイヨークリニック支部(フロリダ州)の研究チームが発表した。
インスリンを肝臓や細胞で分解酵素が壊している
膵臓のβ細胞から分泌されたインスリンは、肝臓で半分がインスリン分解酵素(IDE)により分解され、細胞でも分解される。開発が進められているのは、微小な分子の働きでIDEがインスリンを分解するのを抑制する治療法。
体内でインスリンを長くとどめることができれば、それだけ血液中のブドウ糖が細胞内にとりこまれるようになり血糖値は下がる。「これまでにない新しい作用機序をもつ糖尿病治療薬を開発できるだろう」と研究者は述べている。この研究は、オンライン科学誌「PLoS ONE」5月号に発表され「パックマン」のようなかたちをしたインスリン分解酵素
調査チームは、まず最新の精密な技術を用いてIDE阻害剤を発見しようとした。ハーバード大学のLaboratory of Drug Discovery in Neurodegeneration(LDDN)の実験室で、ロボットを使用し何十万もの化学化合物をテストした。しかし結果は思わしくなかっ[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
医療の進歩の関連記事
- 週に1回注射のインスリンが糖尿病治療を変える 注射回数を減らせば糖尿病の人の負担を減らせる
- 幹細胞由来膵島療法により1型糖尿病患者がインスリン不要に 新たな治療法の可能性
- インスリンを飲み薬に 糖尿病の人を注射から解放 画期的な研究成果を発表
- 【東京糖尿病療養指導士(東京CDE)】2023年度申込を受付中 講習会はeラーニング開催
- 1型糖尿病を「治る」病気に 最先端の研究を支援 日本IDDMネットワークが「サイエンスフォーラム」を開催
- CGMとインスリンポンプを組合せた「人工膵臓」 必要とするすべての糖尿病患者に提供するべき
- 運動が糖尿病を改善 わずか「1分間の運動」でも効果 仕事や家事の合間に行う簡単な運動に効き目が
- 1型糖尿病の発症を遅らせる薬を開発 米FDAが承認 1型糖尿病そのものの新たな治療法として期待
- 【新型コロナ】糖尿病や肥満の人が重症化するのを防ぐ治療法の開発へ 感染が引き起こす炎症ショックを抑制
- 糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬が心臓病と腎臓病のリスクを低下 血糖値を下げ心臓や腎臓を保護する作用も