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2010年07月27日

平均寿命は男女とも過去最高を更新 【09年簡易生命表】

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 厚生労働省は26日、2009年簡易生命表を発表した。それによると日本人の平均寿命は過去最高を更新し、男性は79.59年、女性は86.44年になった。悪性新生物(がん)、高血圧症を除く心疾患、脳血管疾患、肺炎などの改善が平均寿命の延長に寄与した。

 厚生労働省が発表した簡易生命表によると、昨年の日本人の平均寿命は、男性が79.59歳、女性が86.44歳。それぞれ前年から男性が0.30歳、女性が0.39歳延びた。

 主な内容は以下の通り

  • 女性の平均寿命は世界1位、男性は5位
     日本人女性の平均寿命の世界順位は1位で、2位は香港(86.1歳)、3位はフランス(84.5歳)、4位はスイス(84.4歳)。
     日本人男性の平均寿命の世界順位は4位から5位にひとつ落ちた。1位はカタール(81.0歳)、2位は香港(79.8歳)、3位はアイスランドとスイス(79.7歳)。

  • 寿命や余命を延ばす鍵は3大死因
     厚労省は、悪性新生物(がん)、心疾患(高血圧性を除く)、脳血管疾患の「3大死因」と、肺炎による死亡率の減少が、平均寿命の延びに影響したとみている。
     ある年齢の人が将来どのような原因で死亡するかを確率であらわした「死因別死亡確率」は、「3大死因」で高い。0歳の人が将来、3大死因で死亡する確率は男性で54.65%、51.84%で、それぞれ5割を超える。

  • 死因を除去すると平均余命は伸びる
     ある年齢の人々がその後何年生きられるかを統計的に示したのが「平均余命」。簡易生命表では、特定の死因を除去した場合の平均余命の延びも算出している。
     男女ともがん、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順で長く、3大死因を取り除いた場合の余命は、0歳の人では男性で8.04年、女性で6.99年延びる計算になる。65歳の人では男性で6.48年、女性で5.75年延びる。

特定死因を除去した場合の平均余命の延び(2009年)
65歳の人の場合
  男性 女性
悪性新生物(がん) 3.11年 2.07年
心疾患(高血圧性を除く) 1.19年 1.56年
脳血管疾患 0.82年 0.96年
肺炎 0.95年 0.81年
腎不全 0.15年 0.18年
糖尿病 0.09年 0.10年
3大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患) 6.48年 5.75年

平均寿命の年次推移

平成21年簡易生命表の概況について(厚生労働省)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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