ニュース
2012年09月04日
HbA1c検査:JDS値で患者に説明が69% 医師会調査
- キーワード
- 糖尿病の検査(HbA1c 他)
日本医師会は、HbA1c検査における日常臨床でのNGSP値の普及状況に関する調査の結果を公表した。調査は厚生労働省の依頼を受けて、日本医師会、日本総合健診医学会、日本人間ドック学会の会員を対象に2012年7月に行われたもので、健診・保健指導を実施している988の医療機関から回答があった。
HbA1c検査の表記は、2012年度から日常診療におけるHbA1c検査の測定結果は、原則として従来から使用しているJDS値と国際標準値であるNGSP値が併記され、特定健診に関する記録についてはJDS値を使用されることになった。 調査によると、現在の日常臨床におけるHbA1c検査の表記は、日本糖尿病学会から示された「NGSP値とJDS値の併記」がもっとも多く85.5%だった。日常臨床では、特に大きな混乱なくNGSP値が表記されていることがわかった。 一方、診療現場での患者への説明は、これまでのJDS値で説明を行っている例がもっとも多く45.2%に上り、NGSP値で行っている例は31.2%だった。「ケースバイケースでNGSP値とJDS値を使い分けている」という回答も含めると、従来のJDS値による説明は68.7%で、併記としてJDS値が表記されている現状では、JDS値による患者説明が多いことがわかった。 JDS値により患者説明を行っている理由は「検査データについて、前回値との比較や経年データの管理ができないため」が82.9%、「特定健診等をJDS値で表記しており、日常臨床と健診の整合性をもたせるため」が47.4%、「患者の理解を得ることが難しいため」が22.4%だった。 今後、日常臨床において、併記からNGSP値の単独表記への移行時期を検討する場合に、表記変更の可能な時期を聞いたろ、2013年4月からNGSP値のみの表記への変更が可能であるとの回答がもっとも多く68.8%に上った。 実務担当者による特定健診・特定保健指導に関するワーキンググループ(厚生労働省)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
糖尿病の検査(HbA1c 他)の関連記事
- 1型糖尿病患者の半数以上が20歳以降に発症 1型糖尿病の発症パターンは多様 米国で調査
- 日光を浴びると2型糖尿病の人の血糖管理が良くなる 自然光を浴びるとメンタルヘルスも改善
- 心臓・腎臓・糖尿病の3つは相互に関連 「心腎代謝連関」に注目 検査で異常が出たら放っておかないで治療を
- 30歳で糖尿病になると寿命が14年短くなる 糖尿病を管理して合併症を防げば長生きできる
- お茶を毎日飲むと糖尿病が改善 糖尿病リスクが47%低下 お茶を飲む習慣は取り入れやすい
- 糖尿病治療薬の「GLP-1受容体作動薬」は注目されている薬 美容・ダイエットを目的とした適用外使用に対し注意喚起
- 食事や運動を見直して糖尿病リスクを低下 成功した人が共通して行っていることとは? 8項目の健康習慣
- 「脂肪肝」は糖尿病とも関わりが深い 4人に1人に脂肪肝リスクが 予防・改善する方法は?
- 54歳で脳卒中を発症 妻の迅速な対応で回復 「脳卒中の兆候を見逃さないで」
- 家庭で血圧を測定して脳卒中や心筋梗塞を予防 医療費の負担軽減にも コロナ禍で注目が集まる